国交省OBの人事介入問題、航空局長と元事務次官との会食、天下りあっせん隠蔽の口裏合わせをしたのでは 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2023年5月24日衆議院国土交通委員会

○城井委員
立憲民主党の城井崇です。
今回も、斉藤大臣、よろしくお願いしたいと思います。
まず、元国土交通次官らの民間企業人事介入問題、これに関わる航空局長と職員OBである元次官の会食についてお聞きします。
現職職員と職員OBが、報道に先立ちまして口裏合わせをしていたのではないかという疑いがあります。
5月19日の報道によりますと、この民間企業人事介入問題を報道された2日前である3月28日に、国土交通省の航空局長が、問題となっている職員OBである元次官らと会食を行っていたことが明らかになりました。これを受けて国土交通大臣は記者会見を行い、会食の事実について18日に報告を受けたとした上で、航空行政の責任者に当たる局長の対応に問題がなかったか、国家公務員の再就職などを監視する第三者機関である内閣府再就職等監視委員会に調査を依頼したと5月19日の国土交通委員会で答弁をしました。
さらに、東京メトロ代表取締役会長をこの度退任することが閣議了解されたこの元次官、3月28日の直前であります20日と23日に、民間企業の人事介入について報道機関から取材を受けていたことも明らかになっています。
航空局長も元次官も、初報道直後の国土交通省の内部調査では会食のことを報告していませんでした。初報道後の内部調査については、今日、資料で皆様にお配りをしています。
この現職職員たる航空局長と職員OBである元次官の会食、なぜ、大臣、これは再就職等監視委員会に調査を依頼することになったんでしょうか。
やはり、国家公務員法の再就職等規制に抵触する疑いがあるからということなんでしょうか。
今回の報道を受けての、航空局長から国土交通大臣に対して具体的にどのような報告があったか。
実際に国家公務員法の再就職等規制に違反する可能性があるような内容の報告があったか。
今回の会合、全部で何人の会合で、ほかに現役官僚や官僚OBが同席をしていたか、そしてそれはどなたか。
以上、会食の詳細とそれをめぐる対応について、大臣からお答えください。

○斉藤(鉄)国務大臣
3月28日火曜日に行われた本田氏も含めた複数人が参加した会合は、本田氏の友人でセメント等の建設資材の販売等を営む会社経営者の方が、地域の経済状況や地域の航空事情等についての意見交換を目的に懇談したいとの意向を有していると本田氏から連絡があり、セットされたものと聞いております。
この会合の参加者は、当該会社の経営者及び会社関係者2名と本田氏、航空局長、航空局航空ネットワーク部長の6名と聞いております。
また、6名での会食の後、本田氏、航空局長、航空ネットワーク部長の3名で二次会が行われたと聞いております。
なお、一連の会食において、空港施設株式会社の役員人事に対する現役職員の関与、現役職員による空港施設株式会社への再就職のあっせん、OBから国土交通省に対する働きかけという点についての会話は行っていないと聞いておりますが、この会食について私に報告がなかったことから、これまで自分の命じた、私が命じた調査の信頼性に関わることを重く受け止め、事実関係の再確認を行う必要があると考えております。
その再確認に当たりましては、第三者性や厳格性を確保すべきと判断し、念のため、極めて異例のことではありますが、再就職等監視委員会事務局に対しても情報提供し、適切に対応いただくことをお願いしたものでございます。
さらに、国土交通省においても、これまでの事実関係の調査等の再点検を行うこととしております。

○城井委員
大臣に報告がなかった、非常に重大な事実を今答弁いただいたと思います。
ここは重要です。
後ほど伺いたいと思います。
今回のこの会食、二次会、元官僚と現役官僚3人、天下りあっせんの証拠隠滅や口裏合わせの可能性を指摘せざるを得ません。
4月12日の国土交通委員会で、大臣からは、報道直後であるにもかかわらず、現職の関与はないという否定でした。
国土交通省による職員OBである次官に対する聞き取りでは、航空局現職職員とのやり取りは一切ないと回答していたにもかかわらず、その後、当該民間企業の第三者委員会報告書によると、現職職員と職員OBによってメールのやり取りが行われ、未公表の人事情報が提供されていたことが指摘され、報告書の公表後に、大臣はこの事実をお認めになったわけであります。
これも大臣には報告がなかった案件であります。
今回のこの会食、この現職職員と職員OBが共謀して、常態的に、長期にわたって、個別にも組織的にも天下りあっせんを行っていたことを隠蔽するために、今回、すり合わせ、口裏を合わせるためにやったんじゃないか、この疑いがまだ晴れない状況であります。
事前に国土交通省の職員からもこの件の説明を受けましたが、私的会合だったから、そういう説明をした官僚がおりました。
この言い訳は通用しないというふうに考えます。
先ほどの内部調査の結果をお示ししたように、私的会合はあったがという説明がせめてあれば別ですが、完全に伏せていた、これでは信頼することができない。なぜ会食のことを伏せたのかということであります。
この航空局長と元次官、今回の会食で個別にも組織的にも天下りあっせんを行っていたことを隠蔽するために、すり合わせするために行ったんじゃないか、このことをしっかり確認すべきだと思いますが、大臣、この点を明確にお答えいただけますか。

○斉藤(鉄)国務大臣
今回の会食につきましては、航空局長からは、私的な会合であり、再就職のあっせん等に関する話を一切していないことを踏まえ、報告をしていなかったとの説明を受けております。
しかしながら、先ほど申し上げましたけれども、本件会食が、既に本田氏は取材を受けている中、報道の2日前というタイミングで開催されたものであることから、口裏合わせがなされたとの疑念を招きかねないことを重く受け止めております。
事実関係の再確認を行うこととしたものでございます。
その再確認に当たりましては、第三者性や厳格性を確保すべきと判断いたしまして、念のため、極めて異例のことではありますが、再就職等監視委員会事務局に対しても情報提供をし、適切に対応いただくことをお願いいたしました。
さらに、国土交通省においても、これまでの事実関係の調査等の再点検を行うこととしております。

○城井委員
国土交通省の内部調査の点で幾つか確認をと思います。
国家公務員倫理規程に照らしますと、現職職員が利害関係者と会食する場合は、必要な内容、目的を明らかにして、しかるべく決裁を取る必要がある、こういうルールのはずです。
この航空局長は、元次官との会食に当たり、内容と目的を明らかにして、決裁を取っていましたか。

○斉藤(鉄)国務大臣
その報告はありませんでした。
この会食につきまして、国家公務員倫理法上の問題がなかったかにつきまして、現在、調査を進めているところでございます。

○城井委員
調査中ということであります。
せめてこの点だけはと思いますが、大臣、まさか東京メトロの会長をしている元次官から航空局長、おごってもらっていないですよね。
ごちそうしてもらっているということはさすがにないですよね。

○斉藤(鉄)国務大臣
会費は払った、このように報告を受けておりますが、そのことも含めまして、全体、どれだけのお金がかかったのかということも含めまして、現在、調査中でございます。

○城井委員
それは先ほどの二次会も同様に割り勘なんでしょうか。
きちんと支払ったということなんでしょうか。

○斉藤(鉄)国務大臣
二次会も含めまして、ちゃんと調査をしたいと思います。

○城井委員
公用車は使っていないということでよろしいですか。
(斉藤(鉄)国務大臣「済みません、公用車ですか」と呼ぶ)
公用車を使っていないということでよろしいでしょうか。

○斉藤(鉄)国務大臣
公用車につきましては、久保田航空局長からは、会食場所まで公用車を利用しました。
なお、会食場所から自宅までは利用しておりません。
国土交通本省の公用車は、局長級以上の幹部職員について通勤時の送迎を行っております。
幹部職員の公務後の送りにつきましては、自宅に直帰しない場合には、送迎の一環として、次の目的地まで送ることとしておりまして、今回のケースはこれに当たるものだと思っております。

○城井委員
この点は更に調査をして、我々に報告いただきたいというふうに思います。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)