船員の働き方改革、船員の確保・育成、政府は着実に取り組むべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2023年4月12日衆議院国土交通委員会

○城井委員

続いて、船員の確保、育成の推進について伺います。

少子高齢化の進行で、船員の高齢化や後継者不足が深刻になっています。

外航海運では、平成20年度トン数標準税制の導入に当たって、経済安全保障の観点からも確保すべき日本籍船と日本人船員の数値目標を設定していますが、船舶数は増加する一方で、日本人船員数は一向に増加をしていません。

国内海運では、陸上職に比べても長時間労働で、相変わらず厳しい就業状況です。

海運業全体でも確保、育成をしていかなければなりませんが、働き方改革はまだまだだというふうに思っています。

現場からは、まず入ってもらうこと、そして残ってもらうことの2つが大切だということで、切実な声が届いています。

これまでにも船員の働き方改革について、海事産業強化法案の質疑で大臣ともやり取りをして、有望な若手の皆さんが離職することなく、しっかり海運業に貢献していただけるように、活躍していただけるような労働環境づくりにしっかりと取り組んでいくという趣旨の答弁をいただいたところであります。その後の進捗、取組の成果、大臣、お聞かせください。

○斉藤(鉄)国務大臣

船員の働き方改革を実現し、若手船員の定着を図るため、海事産業強化法により船員法等が改正され、令和4年4月に施行されました。

これを受けて、この4月より、同月より、船舶所有者に労務管理責任者の選任を義務づけるなど、長時間労働の是正等の措置を行う仕組みを構築するとともに、ガイドラインの作成や地方運輸局への相談窓口の開設による相談体制の充実を図ってきたところです。

昨年10月に実施したアンケート調査では、船員の労働時間が以前よりも減りつつあるといった声をいただいております。

一方、船員の労働時間に配慮した運航計画の作成に関して、船舶所有者からの意見にオペレーター、運航事業者が必ずしも十分対応できていない場合があるとの声もいただいております。

そのため、国土交通省に設置した内航海運と荷主との連携強化に関する懇談会を通じた各種ガイドラインのより一層の浸透等を図ることで、荷主、オペレーター等の関係者間の更なる理解と協力の醸成を図ることが重要と考えております。

国土交通省といたしましては、有望な若手船員の皆様が日本の海運業に貢献し、活躍していただける労働環境づくりに引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと決意しております。

○城井委員

どうも、大臣、現場の受け止め、やってほしいことと少しずれがあるようですので、それはまた次の質疑の機会に提案したいと思います。

今日は、これで終わります。

ありがとうございました。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)