高等教育の修学支援制度は、中間層までの世帯の学生を支える仕組みに改善すべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)
2022年5月26日 予算委員会
○城井委員
続いて、高等教育の修学支援制度の改善について、総理に伺わせてください。
資料を御覧ください。
そもそも、大学や専門学校の給付型奨学金そして授業料等減免については、教育支援の崖があります。
階段状になっているのを御覧いただけると思います。
年収270万円を超える世帯の学生には、この授業料減免や給付型奨学金が3分の2に減額をされています。
300万円を超えると更に3分の1への減額、そして、380万円を超えますと、支給が、支援がいきなりなくなってゼロになるというのが今の仕組みなんです。
年収300万円の世帯が、貯金ができますか。
子どもに恵まれたら、更に経済的には厳しいのが実情です。
そもそも、自助努力をする原資がありません。
資産所得倍増などを望むべくもありません。
真面目に税金を納め、保険料を支払って、教育費や介護の費用を自前で賄い、手取りが残らず貯金がないような中間層までの世帯の学生を支える仕組みに改善すべきです。
総理、この崖、階段状の崖を是非改善していただきたい、取っ払っていただきたい。
対応いただけませんか。
○岸田内閣総理大臣
高等教育の支援において、委員が御指摘のように、制度の崖があるという指摘、こういった御指摘があるということ、これは承知をしています。ですから、基本的な考え方として、こうした崖をできるだけなだらかにするべく、この制度を考えていく、こうした考え方が重要であると思っています。
その中にあって、先ほど来議論に出ております教育未来創造会議における出世払いの仕組み、これは無利子、有利子にかかわらず、貸与型の奨学金の返済に当たって、既に卒業して、そして、返済中の者も含めて、返還者が自らの判断で卒業後の所得に応じた返還額により返済できる、こうした仕組みを考えているということであります。
このように、それぞれの立場において最も適切な、最も使いやすい制度を選択できる、こうした考え方は重要なのだと思います。
こういった制度も用意することによって、御指摘があった制度の崖をできるだけなだらかにすることによって、より多くの学生の支援、若い人たちの支援を実現していく、こういった取組は政府としても進めていきたいと考えております。
○城井委員
世の中の一部には、学費は親が払うもの、こんな考え方もあるかもしれません。
貸与型の奨学金は、総理も承知の上でおっしゃっていると思いますが、あれは借金です。
結局返していかなければなりません。
誰しもが同じように学費を自力で確保できるような状況にはないということ、このことは、我々、頭に置いておかなきゃいけない。
特にコロナ禍のさなかにあって、今の学生は自力で頑張るにも手だてが足りない状況です。
少なくとも誰もが学ぶスタートラインに立てる仕組みにしなきゃいけないということ、是非引き続き目配りをお願いしたいということを強く要望したいと思います。
さて、時間が限られてまいりましたので、通告を少し飛ばさせていただきます。
衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)