貧困家庭を支援し、社会全体で子どもを育てる観点から、学校教育費支援を拡充するべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2022年5月26日 予算委員会

○城井委員
続いて、具体的な政策を少し聞きたいと思います。
学校給食費等の負担について伺います。
今回の総合緊急対策で、学校給食等の負担軽減が盛り込まれました。
物価高の学校給食に対する影響に対策を行うことは必要だと考えますが、もっと根本的なところにも目を向ける必要があります。
そもそも、経済的に厳しい家庭や施設の子どもたちは、給食や学用品の費用を工面するのにも日頃から苦労しています。
いわゆる就学援助を受けている支給対象者の割合は7人に1人、地域によっても異なります。
こうした就学援助を利用している方は、学用品や給食費を自力で確保するのが難しい方です。
貧困家庭を支援し、社会全体で子どもを育てる観点から、ベーシックサービス拡充の一環として、少なくとも公立小中学校の給食費の無償化を行うなど、学校教育費支援を拡充するべきだと立憲民主党からは政策提案しています。
総理、御対応いただけるでしょうか。

 

○岸田内閣総理大臣
学校給食費に対する対応ですが、経済的に厳しい義務教育段階の児童生徒に対して、御指摘の学校給食費、さらには学用品費などについて、就学援助等による支援、これは政府としても行っているところであり、これについても、今後ともしっかりと充実に向けて取り組んでいきたいと考えます。
加えて、今のコロナ禍における厳しい生活状況に対する負担軽減という観点から、今回の総合経済対策の中で、地方創生臨時交付金によって、各自治体による学校給食費の負担軽減、こうした取組を用意することとしています。
こうした自治体の取組、学校給食に対する負担軽減の取組として、しっかり後押ししていくことも政府として考えていきたいと思っております。
学校給食への政府としての支援、これからも大事になってくると思っております。

 

○城井委員
今の総理の御答弁も含めてですが、地方での対応、そして政府からの対応だけでは十分だと思えません。
学校教育費として、公立小学校ですと大体年間で、給食費まで含めますと年間10万円強という負担、公立中学校ですと年間18万円強ということになります。
様々な調査からも、例えば、指定品のシャツを買うにも2枚目が持てないとか、教材や実習に使うものにお金がかかるとか、部活の費用が高く入部を諦めたとか、制服、ジャージ、上履き、体育館シューズ、色鉛筆などなど、小学校も含めて、こうした隠れ教育費による大きな保護者負担、まだまだあると思います。
総理、こうしたことも踏まえての公的負担への支援強化、是非お考えいただけませんか。

 

○岸田内閣総理大臣
教育費の在り方については、公的負担と、そして家計負担の割合という議論があります。
これはOECD平均ですと、私費負担が3、公的負担が七、こういった数字になっていますが、日本においてはこれが逆転しているという指摘があります。
日本においては、私的負担が7、公的負担が3、こういった数字があります。
こういった辺りは、我々としても、しっかりと念頭に置きながら教育費の支援を考えていかなければならないと思います。
そういった観点から、幼児教育、保育の無償化ですとか、高等教育の無償化に取り組んできたわけですが、それに加えて、先ほど来御説明させていただいております様々な教育支援、これも引き続き充実させるべく努力をしていきたいと思います。
そうしたことによって、日本の全ての子どもたちがそれぞれの能力を生かすべく努力ができる、こうした社会をつくるべく、政府としても支援を充実させていきたいと考えております。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)