家庭を基本にできない事情を抱えた子どもたちを前提にした理念にすべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)
2022年5月13日 衆議院内閣委員会
○城井委員
続きまして、ここからは少し異論もあるところということで、少し議論というか確認をいたしたいと思います。
基本理念についてであります。
基本理念の1から4は、先ほど確認をした子どもの権利条約の4つの原則のお話でした。ここからの残り2つ、5と6につきましては、そことは少し内容が異なるものでありました。
まず、基本理念の5について伺います。
この中で、子どもの養育は家庭を基本とされています。
この委員会の質疑でも何度も議論がございましたが、家庭を基本にできない事情を抱えた子どもたちを前提にした理念にすべきではないかという点は、この委員会質疑での議論があったけれども、それを踏まえても、やはりこの部分は申し上げなければならないと思っています。
政府からもございましたが、広い意味での家庭の定義について説明がありました。
ただ、これはちょっと無理があるんじゃないかというふうに思っています。
せめて家庭的な環境というふうに表現するならば、政府側からの説明も包含できるというふうに考えます。
この表現なら許容範囲ではないか。是非、条文修正を御検討いただきたいと思いますが、提出者の見解をお聞かせください。
○木原(稔)議員
基本理念の5についての御質問でございます。
家庭を基本にできない事情を抱えた子どもたちも含めた理念とすべきという城井委員の御提案の趣旨は、私が思うに、これは私どもとしても同じ考えだというふうに私は思っておりまして、本法案の3条5号は、子どもの養育は家庭を基本として行われるとの認識の下、父母その他の保護者に対して子どもの養育に関し十分な支援を行うべきことを規定したものでありますけれども、実は、この部分は、児童の権利に関する条約の前文のところにも同様の趣旨の記述がございます。
すなわち、家族が児童の成長及び福祉のための自然な環境であるとされ、また、そのような家族に必要な保護及び援助を与えられるべきとされているところであります。
その上で、この条文では、家庭での養育を受けることが困難な子どもに対しても、その健やかな成長のために、できる限り家庭と同様の養育環境を確保することを子ども施策の基本理念と定めていることとしておりまして、御指摘のような、家庭を基本にできない事情を抱えた子どもたちを前提にした理念も併せて示す形で整理しているということで、是非御理解を賜りたいと思います。
○城井委員
くしくも今提出者から御答弁いただきましたが、家庭を前提にできない子どもたち向けにも、先ほどの後半の答弁の部分、養育環境の確保という言いぶりがあったと思いますが、そちらで書いていただければ、我々も入っているなということを素直に受け止められたというふうに思います。
家庭を基本というふうになると、今ほどのところとは少しずれがあるのではないかということを改めて指摘をしたいというふうに思います。
衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)