街頭募金や小銭を扱う事業者、子どもの貯金に影響大、ATMの硬貨両替有料化は激変緩和措置を講じるべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

 

2022年2月22日 衆議院予算委員会第二分科会

 

○城井分科員
続きまして、ゆうちょ銀行などにおける硬貨の取扱いの有料化の影響についてお伺いしたいと思います。
ゆうちょ銀行における硬貨の取扱い、いわゆる小銭の両替に関して有料化する方針が示されました。
ほかの金融機関も同様の扱いのところが多いんですが、現金のコストを利用者に転嫁した形で、コストに応じた料金とはいえ、利用者によっては困惑しているケースが多くあります。
例えば、非営利団体においての街頭募金で少額寄附を募っているケースですとか、10円、20円で御商売をされる駄菓子屋さんなど、小銭を多く扱う小規模事業者さんにも追加の負担ということになると考えます。
一番心配しましたのは、子どもの500円貯金。
小銭貯金にかける手数料としては少々大きいのではないかというのが世間の受け止めだというふうに感じています。
金融機関の経営の悪化やATMの故障、行列の原因など有料化に踏み切った事情は理解をしているつもりです。
そこで、総務大臣並びに金融を所管する内閣府副大臣にお伺いしたいと思うんですが、少なくともキャッシュレス決済などの仕組みの浸透が図られるまでの間、激変緩和策として何かしら手だてが打てないか、非営利団体向けの募金や小規模事業者や子どもの貯金などへの配慮を国として働きかけることができないだろうかというふうに思うわけですが、総務大臣並びに金融を所管する内閣府副大臣の見解をお伺いします。

 

○金子(恭)国務大臣
今回のゆうちょ銀行における硬貨の取扱手数料の導入は、総務省の許認可の対象ではございません。
同行の経営判断で行われたものでございます。
したがって、金融サービスの対価として利用者からどのような手数料を徴収するかは、経営環境の変化等を踏まえて、ゆうちょ銀行自らが適切に設定すべきものと考えております。
なお、御指摘の点につきましては、募金活動については、ゆうちょ銀行では従来より災害の義援金など社会的に意義の高い活動を行う団体の口座は振り込み手数料を免除しており、今回の硬貨の取扱手数料についても、当該口座への窓口での振り込み等は免除されるとのことでございます。
また、他の銀行と同様、ゆうちょ銀行の窓口においても、一定枚数までの硬貨は取扱手数料が無料でございます。
他の銀行と同様でございますが、利用者に一定程度配慮したものと聞いております。
ゆうちょ銀行におかれては、利用者の理解を得られるよう、今回の手数料導入の目的やその内容について丁寧に説明していただきたいと考えております。

 

○黄川田副大臣
城井先生の問題意識については理解をいたしておりますが、金融機関においては、自らを取り巻く経営環境の変化を踏まえまして、持続可能なビジネスモデルを構築していくことが重要であると考えております。
こうした中で、金融サービスの対価として顧客からどのような手数料を徴収するかについては、各金融機関の経営判断に関わるものでありまして、持続可能なビジネスモデルの在り方を検討していく中で、金融機関自らが適切に設定していくべきものであると考えております。
その上で、金融庁といたしましては、各金融機関が手数料設定の考え方を顧客に丁寧に説明することが重要と考えておりまして、そうした観点から、しっかりとモニタリングに取り組んでまいる所存でございます。

 

○城井分科員
民間金融機関ですので、経営判断でというのは十二分に理解をした上で、今回の話をしております。
総務大臣に二つ申し上げますと、一つは、ゆうちょ銀行は民間の会社ですが、国の関与がまだまだ大きい会社でもあります。
ですので、国からどのようなお声がけがあるかというのはとても影響があるというふうに考えておりますし、問題は、災害関係の支援の募金以外のところで影響が出てくるのではないかということを懸念しておりまして、その辺りを是非、ゆうちょ銀行との今後のやり取りのときに御留意をいただきたいということをお願いしたいというふうに思っております。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)