濃厚接触者の待機期間の短縮、国民は最終接触日をどう判断したらいいか 衆議院議員きいたかし福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)



2022年1月31日 衆議院予算委員会

 

○城井委員
続きまして、新型コロナの濃厚接触者の待機期間について岸田総理にお伺いいたします。
先ほども少し同僚議員との議論がございました。
10日から7日間に短縮されました今回の濃厚接触者の待機期間ですが、今、日本国内、世間様が一番悩んでいるのは、実は、感染者と最後に接触をした最終接触日のカウントの仕方です。
これまでも同僚議員からも、陽性者と触れる最後の日から数えて、もし待機になったら、10日間プラスということになる、そういう御議論があったと思います。
この数え方が自治体や保健所でまちまちになっているということですね。
いま一度総理に認識をいただきたいというふうに思います。
どういうことかといいますと、例えば陽性者と部屋を分けることが可能であれば、隔離を開始した日から最終接触日とするというところもありましたり、また、同じ隔離であっても、同居者が患者の看護を行う必要がないときに限られて、例えば食事の運搬なんかで看護していた場合には最終接触日が延びる、つまり、お世話していましたから。
そういうふうなケースもあったりしまして、もし待機の最終日が最終接触だったら、家族に陽性者がいたら10日プラスなのかということに当然なってくる。
ですので、今申したように、事情事情で変わってくるところがあって、それが今、自治体にある意味で任されてしまっていることになってしまっています。
総理、この濃厚接触者の最終接触日を国民はどう判断したらいいか。
陽性が確認された日から数えられるのか、隔離開始日で統一するのか、陽性者の待機の最終日ということでやはり数えるのか、それとも自治体に丸投げするか、どれかということを是非総理からお答えいただきたいと思うんですが、お願いできますか。

 

○後藤国務大臣
今のお話については、まさに委員が丁寧に御説明していただいたとおりだと思います。
始期がどこかという形式的なルールよりも、例えばその濃厚接触者となる方、検討された方と御本人との丁寧な、実態に応じて濃厚接触者の判断は行われるべきだというふうに考えております。

 

○城井委員
では、具体的にどうしたらいいかということです。
ばらばらでやっていくと、では、国民の側に、あるいは自治体の側に結局丸投げすることになるのではないかと思うわけですが、この点、もう一回教えていただけますか。

 

○後藤国務大臣
目安としては、例えば、それぞれ、マスクをしていて、15分だとか、いろいろな、具体的な目安というのはお示しをしております。ですから、そういう意味で、丸投げをしているということではありませんけれども、それぞれの濃厚接触者の認定に当たりましては、そうした基準のようなものをしっかりと参考にしていただきながら、それぞれの濃厚接触者の具体的な状況で判断をしていただくことだというふうに思っております。

 

○城井委員
今、政府が示している目安で混乱が起きているというのが問題だということで申し上げているわけです。
だからこそ総理に、ここはこの基準でということをきちっと示していただきたい。
今の目安では足りないということを申し上げたいんです。
なぜこんなことを申しているかといいますと、例えば1月29日の陽性者が8万4,933人でした。
7日続くと56万人以上の陽性者という単純計算になります。
そこからもし、濃厚接触者が仮に10人、それぞれがあったとしたら、当然その10倍ということになって、560万人。
もし20人、濃厚接触者がいたらどうなるか。
1,120万人ということで、日本の一割ということになってしまいます。
社会が止まることを恐れている。
もう既に、昨日の報道でも、医療や介護や保育や教育のみならず、製造業が止まったり運輸が止まったりということがもう現実だというお声が我々の下に届いています。
つまり、この数え方を間違えますと日本社会が止まってしまう、それで、暮らしがやられてしまう、こういうことになってしまうわけであります。
だからこそ、今のお話、ぼやかしたままで進んだときに、では、これまでに示されていた、最終接触日は陽性者の最終日にしましょうということで数えていったりすると、今みたいな計算になってしまって社会が動かなくなってしまいますから、だからこそ、じゃ、縮められる場合があるんだったらそこは明確にしておかないと駄目だというふうに思うわけです。そこを今ほどの目安で、厚労大臣の説明では、国民の混乱は今の状況です。
総理、ここはもう一度、具体的な目安をもう一回見直していただく、国民に、濃厚接触者の待機期間を短縮するに当たっての目安、もう一回お考えいただくということを明言いただけませんか。

 

○岸田内閣総理大臣
今、オミクロン株の特性を考えるときに、感染拡大の防止と、社会をどう動かしていくのか、この二つのバランスが重要だということを先ほど来申し上げています。
その中で、委員の問題意識、これは大変重要なポイントであると私も思いますが、具体的にどうするかということについては、是非、厚生労働大臣が、現場、関係者ともしっかりと議論を重ねて考えてもらわなければならないと思っています。

 

○城井委員
今回政府が7日間と言ったのは、社会の機能を維持するための妥協点ということで、我々も受け止めねばならぬなというふうには思うんです。
ただ、それを運用していくに当たっての今ほどの指摘です。
ですので、それが、ある意味で地域の運用が異なりますと、国民の混乱が広がるようじゃ、これじゃルールを決めた意味がない。
その点をしっかり踏まえての運用を是非お願いしたいというふうに思います。

 

衆議院議員きいたかし福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)