敵基地攻撃能力、いわゆる「矛と盾」の政府統一見解は 衆議院議員きいたかし福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)



2022年1月31日 衆議院予算委員会

 

○城井委員
続きまして、先日の予算委員会でも取上げのありました敵基地攻撃能力について、まず、岸防衛大臣にお伺いをいたしたいと思います。
岸田政権が検討する敵基地攻撃能力につきまして、先日の予算委員会でも防衛大臣から答弁がございましたが、この議論の前提としてのいわゆる矛と盾、米国と日本の関係ですが、この考え方に関する政府統一見解をおまとめをということで、先日の予算委員会でもお願いいたしました。
防衛大臣、この点をお聞きします。

 

○岸国務大臣
まず、日米の基本的な役割分担とは、日米それぞれの憲法や日米安保条約の下での我が国の防衛のための日米両国の役割分担に係る基本的な政策としての考えであります。
こうした日米の基本的な役割分担の下で、例えば、日米のガイドラインにおいては、日本は、防衛力を保持し、米国は、引き続き核戦力を含むあらゆる種類の能力を通じて、拡大抑止を提供すること。
日本は、日本の国民と領域の防衛を主体的に実施し、自衛隊は、日本及びその周辺海空域、その接近経路における防勢作戦を主体的に実施する。
そして米国は、適切な支援を行い、日本は、防衛をするため、自衛隊を支援し補完することとなっています。
あと、米国は、自衛隊を支援し補完するために、打撃力の使用を伴うという作戦を実施することができるということ。
こうした記載がございます。
その上で、政府は、いわゆる敵基地攻撃能力については、日米の役割分担の中で米国の打撃力に依存していると説明してきているところです。
御指摘のあった盾と矛の役割との用語について、政府として確立した定義はありませんが、一般的にはこうした趣旨で用いられてきている、こういうふうに考えておるところでございます。
政府として、いわゆる敵基地攻撃能力も含めて、あらゆる選択肢を排除せずに現実的に検討していくこととしており、今般の検討の結果を予断することは差し控えますが、今後とも、日米の基本的な役割分担を変更しない、そのことを前提として、国家安全保障戦略等を策定する中で議論してまいりたいと考えております。

〔委員長退席、梨委員長代理着席〕

 

○城井委員
たくさん御説明をありがとうございました。
聞きたいのは一つ。
防衛大臣、今の御説明で、第一撃を日本が担う可能性があるか、それを含むか、この一点をお答えください。
含むか含まないか。お願いします。

 

○岸国務大臣
今議員が第一撃とおっしゃったのが先制攻撃という意味であれば、先制攻撃は行わないということであります。
あくまでも攻撃に対する着手というものがございます。
そこで判断をするわけでございますけれども、いずれにしても、先制攻撃は認められているものではないと考えております。

 

○城井委員
議論の前提を確認させていただきました。
引き続き、この点は予算委員会でも私どもから議論させていただきたいと思います。

 

衆議院議員きいたかし福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)