GIGAスクール構想、高すぎるパソコン価格、適正な相場価格に是正を 衆議院議員 きいたかし 福岡10区 (北九州市門司区・小倉北区・小倉南区) 

 

2020年4月6日 衆議院決算行政監視委員会第二分科会

 

(GIGAスクール構想に基づく地方自治体の調達について)

○城井分科員

通告を一問飛ばしまして、GIGAスクール構想に基づく地方自治体の調達についてお伺いします。

新型コロナウイルス対応の一環として、オンライン学習、遠隔授業など、学校教育のICT化推進を急ぐべきですが、推進に当たり、地方自治体の調達方法に問題があることを文部科学大臣は認識しておられるでしょうか。

各自治体の教育委員会職員がICT関係の相場価格に疎く、一部業者の言いなりで入札することで、PC一台27万円といった割高な調達になる例も出ています。

こうした割高な調達のせいで、整備が進んでいません。

令和元年度補正予算の執行を見ても、各自治体でかなり割高な調達をしています。

端末は標準仕様書にある4万5,000円で差がないんですけれども、受取費用の割増しや、既に校内LANがあるのに二重に整備を見積もるなども割高の原因です。

複数年契約の2年目以降などに割高なサービス契約を紛れ込ませる手口もあります。

同じようなことが、検討中の令和2年度補正予算でも起きる可能性が高いと考えます。

GIGAスクール構想の早期整備実現のためにも、適正な相場価格に見合った予算執行へと国が是正すべきです。

大臣、やっていただけますか。

 

○萩生田国務大臣

やります。

各自治体が端末や校内LANを整備する際、調達が高額となっている例があることは十分承知しております。

例えば、令和元年度補正予算、GIGAスクール構想の実現におけるネットワーク整備について、全国からの要望額の積算根拠を確認したところ、適切に積算されている設置者も多くあるものの、ネットワーク仕様の構成が標準仕様と比較して過剰となっているものや、機器の数量が過大であったり、単価が割高となっていたりするものなど、要望額が高額となっているものも多くございました。

これを受け、文科省において、適切な仕様に基づき積算されている設置者の見積書の構成例や見積額が高い状況となっている事例などについて、各自治体に対し整理、提示するとともに、見直しについて個別に相談に応じております。

また、端末の整備については、提示した標準仕様書例をもとに、既に45,000円以下のモデルが企業から示されておりますが、先月には、企業から自治体に対してモデルを直接紹介する機会も設けたところでございます。

今年度からは、ICTの整備に関し、専門家が個別に助言を行う、ICT活用教育アドバイザー事業を開始することとしています。

文科省としては、これらの個別の指導助言を丁寧に行いながら、自治体において整備が適正に行えるように支援をしてまいりたいと思います。

実は、先生、二月に、このGIGAスクール構想を進めるに当たって、関連企業の、民間の皆さんに全員に集まってもらいました。

私は、経営者の皆さんに大変失礼だと思ったんですが、誤解を恐れず申し上げました。今まで結構学校でもうけたでしょう、高いものを売ってきたでしょうと。

今度ばかりは、国策でとにかく子供たちのための環境を整備するので、各企業も国民の一人のつもりで一緒にやってもらいたいというお願いをさせていただいて、皆さん方からも一定の理解をいただきました。

したがって、何か、年度またぎで何かを紛れ込ませて、そして、自治体の職員がわからないだろうみたいな、そういうものを出せば、当然そういう企業は、こういう企業ですということをよそにも紹介しなきゃなりませんので、しっかり皆さんでスタンダードを守っていただいて、その下で競争してもらえないかということを今積極的にお願いして、皆さんも大変理解していただいていると思っていますので、標準的なもの、いい例をしっかり横展開して、間違っても高いものに手を出さないように、しっかり自治体とも連携をとってまいりたいと思います。

 

○城井分科員

自治体の後押しにもなるというふうに思いますので、ぜひお取り組みいただけれと思います。

時間が参りましたので、最後に要望だけ申し上げます。

多くの地域で学校休校は長引くと考えます。

先日の委員会でも提案いたしました、一人一台端末と持ち帰りルールの設定、学校と家庭の通信環境の整備、そして遠隔授業の要件見直しや単位取得数の制限緩和、オンライン学習での著作権要件の整理等を含めて、学習指導要領を前提にした公教育としてのオンライン学習の内容準備を始め、学校の受入れ体制整備を、国としてぜひ支援を加速していただきたいと思います。

大臣に最後に聞いて質問を終わります。

 

○萩生田国務大臣

振り返って、この機会に日本のICT教育が前進したと言ってもらえるように、考えられる全てのことをチャレンジしてまいりたいと思います。

 

○城井分科員

終わります。

ありがとうございました。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区