国の要請によるスポーツ・文化イベント自粛に対する支援・補償を急ぐべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区 (北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

 

2020年3月24日 衆議院文部科学委員会

 

(新型コロナウイルス対策:スポーツ・文化関係イベントに係る要請について)

○城井委員

続きまして、スポーツ、文化関係イベントに係る自粛要請について、文部科学大臣に伺います。

自粛要請の解除は文化観光の推進の大前提です。

3月23日の参議院予算委員会での総理答弁でも、自粛要請継続と述べられました。イベント自粛要請の継続との認識でよいのか、文部科学大臣に伺います。

 

○萩生田国務大臣

3月19日の専門家会議の提言や20日の総理のメッセージにもあるとおり、大規模イベント等については、全国的な感染拡大につながる懸念があるため、引き続き主催者がリスクを判断して慎重な対応が求められると考えております。

文科省としては、専門家会議の提言を踏まえ、地域における感染者の実情やその必要性等に鑑みて、主催者がどうしても開催する必要があると判断する際は、人が集まる場の前後を含めた適切な感染予防対策の実施、クラスター感染発生リスクが高い状況の回避、感染が発生した場合の参加者への確実な連絡と行政機関による調査への協力等への対応を講ずることが求められていることや、その具体的な対策のあり方について、事務連絡を20日に発出したところでございます。

 

○城井委員

今大臣から御説明いただいた要請とその内容としての目安の部分では、現場では判断に困っているというのが実態だというふうに聞いています。

大事なのは、国の要請に従って中止、延期、規模縮小したスポーツや文化関係イベントについて、どのように支援、補償をするかだと考えます。

経済的な補償は必須であります。

これは党派を超えた意見だと思っていただきたいと思います。

例えば、我が国の文化活動の中核を担う方々、劇団員や音楽家の公演もそうです。

数カ月の長きにわたってリハーサルなどを積み重ねて迎えるはずの公演日が、国の要請でいきなり打切りとなりました。

生活の保障という点からも突き放されてしまったわけです。

これは、企業の所属か、フリーランスか、個人事業主かは関係ありません。

アルバイトやパートは雇用保険被保険者でなくても補償の対象に今回なっておりますが、補償対象外のフリーランスは、いつ仕事が戻るかわからないのに、返済義務のある融資で支えられるものではありません。

また、自粛の影響は相当数の文化イベントの中止や延期にも及んでいます。コンサートプロモーター協会関連で1,550公演、450億円の損失、日本オーケストラ連盟関連で250公演、10億円の損失、日本演劇興行協会関連で236公演、33億円以上の損失と、影響は甚大であります。公演収入はなく、給料は払えず、多くの団体は自力で立つことができません。

私も加わる超党派の文化芸術振興議員連盟にも、15団体から、国による減収補償やイベント再開ガイドライン策定等を求める要望が出されています。

スポーツや文化活動の自粛に係る逸失利益について国として補填し、活動再開へ踏み込んだ支援、例えば、少なくともイベント再開の、公演再開のガイドラインがもっと具体的に示されないと、今の基準では判断できないという切実な声が我々に届いています。

大臣、こうした踏み込んだ支援をお願いしたいと思いますが、お願いできますでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

文部科学省としては、政府の要請によりイベントの開催を自粛している文化、スポーツ関係団体から現状や今後の必要な対策などをお聞かせいただき、状況把握に努めているところでございます。

政府全体としては、事業者に向けた各関係機関における経営相談窓口の設置や、金融公庫等による緊急貸付・保証枠の拡充などの対応や、雇用調整助成金の特例措置の大幅な拡充がとられております。

加えて、文部科学省としても、新型コロナウイルスの感染防止等のために、今年度中に実施できない事業の来年度への予算の円滑な繰越し等について、関係事業が停滞することがないよう、財政当局と連携し、柔軟に対応してまいります。

自粛等によって冷え込んだ文化芸術やスポーツへの関心と熱意を再び盛り上げるため、文科省として、関係団体の方々の力をおかりしながら、文化芸術創造活動、スポーツ活動への支援や鑑賞等の場の確保を始め、引き続き文化芸術、スポーツの振興に取り組んでまいりたいと思います。

現段階でどういう補償ができるかということは、政府全体で考えていかなきゃならないと思いますので、先生、踏み込んだというふうに御指摘いただきましたけれども、ここはちょっと全体で対応を相談させていただきたいと思っています。

今、具体的な損害額の御指摘がありました。

おっしゃるとおりだと思いますので、その辺の現状を文科省としてはしっかり把握をしてまいりたいと思います。

 

○城井委員

日々、損害は広がっております。

これまで政府が準備した対応策では我々に手が届かないというお声が、昨日の10団体からの聞き取りでも、10団体ともがそのようにおっしゃいました。

極めて重たい要望だと思っています。迅速な対応を横連携しながらでお願いしたいと思います。

よろしくお願いします。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区