年金の底上げの修正で年金額はどれくらい増えるのか、一時的に減る場合は対応すべきだ 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2025年6月6日衆議院予算委員会

○城井委員
続いて、もう一つ国民の皆様からいただく心配の声を御紹介して伺います。
今回の修正によって受け取る厚生年金が減るのではないかとの心配の声が届いています。さて、これが事実かということであります。
資料とパネルを御覧ください。
今回の修正は、現役世代を中心に多くの方々にとって年金の底上げにつながる、受け取る年金は増える、こういうことにつながるというふうに考えていますが、その一方で、一時的に減る方もおられるのではないかというふうに私は考えています。
まず、受け取る年金が増えるケースを伺います。
50歳以下の現役世代の厚生年金の対象者何%が年金の受給額が増えるでしょうか。
もうちょっと具体的に伺いますと、例えば、30歳の夫婦、40歳の夫婦、50歳の夫婦、60歳の夫婦のモデル世帯の年金で、それぞれ幾ら増えるでしょうか。厚生労働大臣、分かりやすく明確にお答えください。

○福岡国務大臣
令和6年財政検証におけます実質ゼロ成長を見込んだケースでは、仮に厚生年金の積立金と追加的な国庫負担を活用してこの措置を実施した場合、先ほど総理もおっしゃいましたが、現在50歳以下の世代では95%以上の方が年金額が増えると見込まれておりまして、38歳以下の世代では99.9%を超えるほぼ全ての方の年金額が増えると見込まれております。
また、実質ゼロ成長を見込んだケースで、年代別の御夫婦の年金受給総額につきまして、モデル年金を平均余命まで受給するとして機械的に試算をいたしますと、現在60歳の方は99万円、50歳の方は389万円、40歳の方は541万円、30歳の方は546万円増加する見込みとなっております。

○城井委員
現役世代にとりまして、就職氷河期世代も含めてですが、今ほど厚生労働大臣からお答えいただいたように、将来受け取る年金の底上げにつながること、そして受け取る年金が増えるということを確認しました。
人生の見通しにつながる重要な年金の底上げであります。
是非実現していきたいというふうに思います。
さて、次が問題です。
受け取る厚生年金が減るケースであります。
例えば、63歳以上の男性や67歳以上の女性の厚生年金が減るのではないかとの御心配の声をいただいています。
この点、心配がないようにきちんと手当てをすべきだと考えます。
今回の修正で一時的に年金額が減ってしまう人に対してはどのように対応するのか、厚生労働大臣の認識を聞かせてください。

○福岡国務大臣
衆議院で盛り込まれました御党を始めとする三党の修正案におきまして、仮に経済が好調に推移せず、基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には、基礎年金のマクロ経済スライドを早期に終了させる措置を講じるとともに、その場合に生じる厚生年金の一時的な給付水準の低下といった影響を緩和するため必要な措置を講じるということも含まれております。
現時点であらかじめこの具体的な措置の内容をお答えすることは困難でございますが、今後の社会経済状況を見極めながら、次期財政検証の結果も踏まえて、仮に基礎年金のマクロ経済スライドの早期終了の措置を講じる場合には、国会での御指摘も踏まえて、影響を緩和する措置について具体的な検討を行ってまいります。

○城井委員
今お答えいただきました。
一時的な年金の減額を緩和する措置ということでございました。併せて対応するということで確認をいたしました。
年金の底上げとともに、受け取る年金を減らさない点もしっかり対応いただくことを政府に強くお願いをいたします。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)