国の公共工事の事業費、着工後に増額する場合のルールを見直して、検証の仕組みをつくるべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2024年3月27日衆議院国土交通委員会

○城井委員
次に、国発注の公共工事の事業費について伺います。
国が発注する公共工事で、人件費単価や物価の伸びを上回って、工事の着工後に事業費が増額する事例が生じているとの指摘があります。
日本経済新聞によりますと、計画から10年以上がたった公共工事382件のうち42%の公共工事において、合計5.2兆円も事業費が増額したとのことでした。
例えば、2026年度までに開業予定であった東関東道水戸線では、当初、2009年度に710億円を見込んでいましたが、2021年度には2.5倍の1,760億円に増えたとのことです。
具体的には、軟弱地盤対策や残土処理の方法の変更や、伐採すべき樹木数を見誤って3万本から13万本まで増えたとのことでありました。
この案件について、国土交通省常総国道事務所は、日本経済新聞の取材に対し、事業規模が大きくなると見積りの精度が粗くなると説明したそうであります。
ほかにも事例があるわけでありますが、こうした公共事業について指摘をされている、大臣、公共事業費の増額や完了予定の延長、これは事実でしょうか。どうした理由から生ずるのか。これは、国による計画に問題があったんじゃないか、見通しが甘かったんじゃないかと思うんですが、この点をお聞かせいただけますか。

○斉藤(鉄)国務大臣
まず、先ほど御指摘のありました東関東道水戸線でございますけれども、当初の全体事業費は約710億円でした。それに、地質調査を踏まえた軟弱地盤対策の追加、発生土の仮置場への運搬作業の追加、伐採が必要な樹木数の増加などの理由により、当初計画から約1,050億円増額し、現在の全体事業費は約1,760億円となっております。
このように事業費が増嵩する、これは、今各地でいろいろな公共工事をやっております、全ての公共工事でそうなっているわけではありません。
特に突出して増えたものの一例がこの東関東自動車道水戸線でございますけれども、当初予期しなかったこと、これは技術的課題等々がございますけれども、このような理由により増嵩したものでございます。

○城井委員
時間が参りましたので終わりますが、この公共工事のなぜだか増額問題についてはまた改めて質疑でさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
終わります。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)