9年間で提案件数がゼロ、地域再生の提案募集制度は現状を踏まえて改善すべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)
2024年3月22日 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会
○城井委員
次に参ります。地域の声を踏まえた支援措置の充実について伺います。
先ほど、坂本祐之輔議員の質問に対する答弁で、いわゆる地域再生の提案募集が、平成27年から令和5年が、9年間にわたって提案がゼロという話でありました。
ここに対する答弁が、自治体アンケートで把握している、事前相談で解決、周知や運用改善で、こういう答弁でありましたが、実は、この提案制度が使われていない問題の指摘は初めてじゃないんじゃないかということを申し上げたいと思います。
平成27年に会計検査院からも、地域再生法に基づく事業の実施状況についてということで、この提案がほとんど活用されていない状況になっていたという指摘があったはずであります。
この指摘を受けての改善の取組、その後、何をやったんでしょうか。
それでもゼロだったわけですよね。
何をやったんですか。
○自見国務大臣
御質問ありがとうございます。
9年間にわたって提案がゼロとなっており、今までの仕組みが不要ではないかという趣旨の御質問かと思います。
先ほどの、坂本委員に対しましてお答えしましたが、政府に関しましては、地方自治体からの意見については、アンケート等で、いわゆる吸い上げる努力をしているですとか、あるいは、事前の相談の仕組みを設けており、大変活用されているということもお伝えをしたところでございます。
また、構造的なことを申し上げれば、第12次からでございますが、いわゆる新しい地方創生担当大臣を置いて、しっかりと部局を設けることで、事前相談もより一層充実したといった、こういった近年の歴史もございます。
このようなことを踏まえまして、私どもといたしましては、地方公共団体からいただいている御意見について、必ずしも予算関連の提案数にはひもづいていなかったとしても、事前にいただいた様々な相談あるいは御提案というものもございますので、そういったことが、地方創生部局としては大変ありがたく頂戴をし、また連携強化につながっているところでもございます。
また、御案内のように、特区制度など、様々な他の地方創生部局の制度も相まって、我々としては、総合的、一体的に取り組んでいるということでお答えをさせていただければと思います。
○城井委員
もうちょっと具体的にお答えいただきたいと思うんですが。
今回の、先ほど申した平成27年度の会計検査院による報告では、かなり具体的な指摘がされています。
提案制度が活用されていない理由。
認定地方公共団体927団体のうち、提案制度等を活用したことがない団体は623団体で67.3%。
この活用したことがない理由なんですが、意見がないため348団体、55.8%。
提案制度等を十分に理解していなかったため205団体、32.9%。
提案制度等を知らなかったため、45団体、7.2%なんです。
意見がない、十分理解していなかった、知らなかった。
さて、大臣、この間の取組で相当数の、うん百にわたる団体ですが、これは幾つ対応できたんですか。
事前の相談などを含めて、この改善、幾つ対応できましたか。
○自見国務大臣
お答え申し上げます。
地方公共団体からの意見につきましては、地方創生に関する制度を充実させ、地域の活性化を促進する上で非常に重要だと認識しております。
幾つあったかというお問合せでございますが、毎日無数に対応させていただいておりまして、皆さん大変熱心に、地方創生部局、自治体と寄り添って御対応させていただいておりますので、一つ一つ、つぶさにカウントするということをできないというか、していない状況でもございますが、委員もおっしゃっていただきました、提案の制度についての周知が足りないのではないか、ここについては我々も反省をしております。
ここにつきましては、提案募集の期間をやはり延長するですとか、あるいは、あわせて、地方の目から見れば、分権の提案が、これは非常に多くの提案をいただいているわけでありますので、それと抱き合わせる形で連携して周知するなど、様々な機会を通じて改善の必要があると考えてございます。
○城井委員
法律に基づく提案制度が使われていないという点について、やはり重く見ているわけであります。
仕組みがなくて、事前相談などで丁寧に対応すれば解決できるということならば、実は仕組みは要らないんじゃないかというふうにやはり思うわけであります。
実際に、地域再生法に基づくもので活用されていない仕組みはたくさんあります。その現実、現状をしっかり見た上での改善は必要だということを改めて申し上げておきたいと思います。
衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)