企業の地方移転を促進するため、賃貸借による移転も地方拠点強化税制の対象とすべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2024年3月22日 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会

○城井委員

続きまして、企業の地方移転を促進するために、用地や建物の賃貸借による移転についても地方拠点強化税制の対象とすべきとの観点から、担当大臣に伺います。

企業の地方移転の促進は、地方自治体にとってとても重要な取組の一つです。

大臣の出身地、加えて私の地元でもあります北九州市でも、企業移転、企業誘致に積極的に取り組んでいるところです。

例えば、北九州市のJR小倉駅前にあるテナントビルを賃貸借して企業を北九州市に移転した、その企業の経営者の方から聞き取りをしました。

企業を移転するに当たって国の制度を活用できないか調べて、国にも相談したんだが、結果として、活用できる制度がなかった、こういうお話でした。

企業の地方移転については、用地や建物の取得を伴う移転だけではなく、一定の条件を付した上で、用地や建物の賃貸借による移転についても補助の対象とすべきではないかと考えます。

大臣、これ、やりませんか。

○自見国務大臣

お答えいたします。

地方拠点強化税制のうち、事務所等の特定業務施設の新設等に伴う設備投資減税である、いわゆるオフィス減税は、一般的に、コストが高くなる建物の建設や新築物件の取得に限定して措置をしておりますので、委員おっしゃるとおり、建物の賃貸借は対象にはしていないところであります。

一方で、賃貸借の場合であっても、本税制を活用し、特定業務施設において新たに従業員を雇い入れた場合等につきましては、雇用促進税制の適用が可能でございます。法人税等の減税措置を受けることができます。

具体的には、特定業務施設を東京23区から地方に移転する移転型につきましては、3年間で1人当たり最大170万円、地方で拡充する等拡充型につきましては、1人当たり最大30万円の税額控除が受けられます。

なお、本税制とは別になりますが、デジタル田園都市国家構想交付金によりまして、賃貸借の移転も支援を行っているところでございます。

具体的には、整備計画の認定事業者に対しまして、地方公共団体が物件の賃貸や、あるいは中古物件の取得等に係る補助を行う場合でありますが、デジタル田園都市国家構想交付金を活用が可能だとしてございます。

様々な制度、大変分かりにくいものもございますので、いつでもお問い合わせいただければ、しっかりと対応させていただきます。

○城井委員

今回の法律案は、企業の地方移転の促進をするための法律改正ということですから、是非この取組を更に進めて、国が責任を持って賃貸物件をオフィスとして活用する場合でも、企業の地方移転に係る負担を支える仕組みを工夫すべきだというふうに考えます。

先ほどの駅前の空きビルなども含めて、既存のインフラ、既存の建物でも十分受皿として活用可能な部分はあるというふうに思いますので、そこは、引き続き、大臣の立場からも、もちろん他省庁のメニューも含めてでありますが、ここは是非、応援する仕組みを増やす努力をお願いしたいというふうに思います。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)