生成AIの教育現場における取扱い、ガイドラインとあわせて学校現場へ適切な支援をすべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2023年5月19日衆議院文部科学委員会

○城井委員
続きまして、生成AIに関して、教育現場における取扱いについて伺いたいと思います。
子供の思考力や表現力への影響について懸念する声があります。
批判的な思考力や、創造性を伸ばす妨げになるおそれであります。
こうした生成AIの子供への影響についての大臣の認識、今後の対応への考えをお聞かせください。

○永岡国務大臣
学校現場での生成AIの利用につきましては、様々な議論や懸念がございます。
子供たちの批判的思考力ですとか、また創造性への影響などについて、やはりリスク整理が必要である、そう考えております。
一方で、学習指導要領では、学習の基盤となる資質、能力として情報活用能力を位置づけておりまして、新たな技術であります生成AIをどのように使いこなすかという視点ですとか、自分の考えを形成するのに生かすといった視点も重要だと思っております。
先般の教育大臣会合、G7の教育大臣会合でございますが、その議論ともなったわけでございまして、生成AIが教育に与える正負の影響を見極めて適切に活用していくことが重要である、そう考えております。

○城井委員
具体的な利用のケースについて、一点伺います。
児童生徒や学生が利用する場合、例えば小中学校の読書感想文の課題での利用や大学での論文等の課題への利用について、悪用と言えるケースも十分に想定をされます。
この学校での課題にまつわる利用の課題についての認識、対応について大臣からお聞かせください。

○永岡国務大臣
城井委員御指摘のように、やはり、生成AIについては、教育現場で様々な議論や懸念があるというのはもうお話ししたとおりでございますけれども、特に、論文や感想文、こういう課題の対応、これは、不正行為を行うことは許されるものではないと考えております。
また、教職員も含めて生成AIを利活用するに当たっては、やはり、個人情報の扱いですとか著作権との関係についても十分留意をするということが必要だと思っております。
現在検討中の学校現場向けのガイドラインでは、こうした様々な点にも目くばせをして対応していきたい、そう考えております。

○城井委員
通告を一問飛ばしまして、今大臣から言及いただいた、いわゆる指針、ガイドラインの件について伺います。
夏前にも学校現場での活用方法や注意点などをまとめた指針を公表する方針という報道に接しました。
この点は、先日の決算行政監視委員会分科会で私から提案をした内容でございました。
取り入れていただき、感謝を申し上げたいと思います。
改めて、この指針の発表の具体的なめどを大臣に伺うとともに、その際に適切な学校現場への支援が必要だと考えますが、その点についても併せてお答えいただけますでしょうか。

○永岡国務大臣
お答えいたします。
指針の公表の時期につきましては、やはり、有識者からの意見聴取の内容ですとか、また政府全体の検討状況、さらにはやはり中教審の議論を踏まえて、夏前を目途に策定、公表してまいりたいと考えております。
学校現場への支援につきましては、指針となりますガイドラインを取りまとめた上で、都道府県や市町村、教育委員会とも連携をいたしまして、適切に対応していきたいと考えております。
また、ガイドラインにつきましては、一度作って終わりとするのではなくて、技術の進展の状況を踏まえて、学校現場の皆様方の声を、そこに耳を傾けつつ、機動的に更新をして、現場に支援をしてまいりたい、そう考えております。

○城井委員
活用と、そしてルール違反を防いでいくバランスをしっかり見ていきたいと思いますし、不断の見直しも是非お願いしたいと思います。
また、現場の声も、我々からも提起をしていきたいというふうに思います。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)