海難救助の捜索活動への協力者支援拡充を実現すべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2022年5月26日 予算委員会

○城井委員
予算の関係で、もう一点伺います。
今回の捜索活動に協力いただいた方々に対する支援について伺います。
海難救助活動に出動した救難所やボランティア救助員に支給される日本水難救済会救助出動報奨金という大変ありがたい民間の制度があります。
今回の海難救助活動への協力者にも支給される見込みとの認識なんですが、一日の船の燃料代にもほど遠い金額だというふうに聞いています。
長期化した今回の捜索活動に協力いただく漁船や観光船への燃油などの費用補助を国として行うべきだということを、5月13日の衆議院国土交通委員会で私から国土交通大臣に政治決断を迫ったんですが、日本水難救済会への間接的な支援検討への言及にとどまり、費用補助を明言いただけませんでした。
補正予算への計上ももちろんありません。
総理、捜索活動への協力者支援拡充の実現へ、御決断をいただけないでしょうか。

 

○斉藤国務大臣
先日、国土交通委員会で城井委員から御提言をいただきました。
答弁の前に、まずは、地元の漁船や観光船の方々には、事故発生の翌日から長期間にわたり行方不明者の捜索に御尽力いただき、深く感謝を申し上げます。
先ほどの件でございますが、先日も答弁させていただいたとおり、一般的に、海難救助については、古くからシーマンシップ、今はシーパーソンシップと言うべきなんでしょうか、シーマンシップに基づく相互扶助の精神にのっとり行われております。
また、日本水難救済会では、この趣旨に沿って、救助員の捜索活動への協力に対し、出動報奨金の交付事業を行っています。
こうした中、捜索活動への協力者に対する国からの支援については、様々な御意見があるものと認識しており、まずは、海上保安庁において、日本水難救済会が行う水難救済事業に対する支援や協力を充実させてまいります。
具体的には、救助員に対する人命救助訓練や救難資器材の取扱い訓練を積極的に支援するほか、救助員に対する出動報奨金の財源となる青い羽根募金の更なる普及啓発に取り組んでまいります。

 

○城井委員
今、国土交通大臣から御説明いただいた内容では不十分ではないかというふうに感じています。
総理、直接の費用補助を政府として検討いただけませんか。

 

○岸田内閣総理大臣
今、国交大臣から答弁させていただきましたように、海難救助についての今までのありようがあり、その中で、国の支援について様々な意見がある、こうした説明がありました。
国としては、今大臣からありましたように、日本水難救済会が行う水難救済事業に対する支援や協力、これを充実させていく、こうした方針で支援を行っていきたいと存じます。
それで十分なのかどうかという議論については、今後また、今回の案件の検証の中で、もしそういった議論があれば、我々としてもまた考えていきたいと思います。

 

○城井委員
シーマンシップの相互扶助、大変ありがたいですが、甘え過ぎてはいけないというふうに思っています。
先ほど総理からございましたように、今後の取組を見て、また我々からも提起、提案をさせていただきたいと思います。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)