KAZU1曳航中に海底へ落下、政府関係者による常時監視をしていなかったのか 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)
2022年5月26日 予算委員会
○城井委員
次に参りたいと思います。
知床遊覧船事故について、総理並びに国交大臣に伺います。
改めて、お亡くなりになられた皆様に哀悼の意を表するとともに、連日捜索活動などに当たる関係者の皆様に感謝をし、行方不明の皆様の一日も早い発見、事実確認、原因究明、再発防止に政府としても徹して取り組んでいただくことをお願いしたいと思います。
立憲民主党としても、事故検証チームの活動などを通じて、引き続き全力を挙げたいと思います。
この件、一義的には事業者の責任が大き過ぎる事故ですが、2度の事故の後の昨年の国土交通省による特別監査も随分といいかげんでした。
国による安全チェックのずさんな実態も改めて指摘せねばなりません。
今般、特別監査がございまして、相当に厳しく、細かくやっていただきました。
日頃から、これぐらい安全対策を着実に実行いただくことを要請したいと思います。
そこで伺います。
曳航中に182メートルの海底へと落下した事故船カズワンについて伺います。
落下の原因とその責任はどこにありますか。
再引揚げは本日行われているとの報道ですが、今後、国としてどのように対応するか、スケジュールを含め、国土交通大臣の考えを教えてください。
○斉藤国務大臣
今回の予算委員会で初めてのこの件に関しての答弁となりますので、私も、今回、お亡くなりになられた方々、そしてその御家族に改めてお悔やみを申し上げますとともに、また、事故に遭遇された方、その御家族に対して心からお見舞いを申し上げます。国土交通省としても、今、海上保安庁を始め、自衛隊等と協力をして、全力で捜索活動、また、御家族への対応を行っているところでございます。
御質問にお答えいたします。
24日、一昨日、サルベージ事業者によるカズワンの曳航中に船体が海底へ落下したことについては、船体に取り付けられたつり上げ用の帯、スリングと呼ぶそうですが、の5本中2本に切断が発生し、これによって船体が落下したものと考えられるとの報告を受けております。
落下の原因につきましては、現在もサルベージ事業者において調査が進められているところと承知しておりまして、責任の所在につきましてはお答えを差し控えさせていただきます。
なお、一昨日の詳細な船体調査により、引揚げが可能であると認められたことから、更に強靱な帯、スリングを使用し、曳航方法や引揚げ海域の変更などの再発防止策をしっかりと講じた上で、昨日から作業が再開されていると承知しております。
船体の引揚げについては、早ければ本日中に作業船上までの引揚げが完了する見込みであるとの報告を受けております。
○城井委員
責任については控えられましたが、一点申し上げなければなりません。
今回の落下、我々の仲間では脱落とも呼びますが、この落下に対する北海道の地元の怒りがすさまじいということを同僚議員から聞きました。
落下をなぜ見逃したのか。
カズワンを曳航していたあの船には政府関係者が乗っていたと聞きましたが、国交大臣、何人乗っていましたか。
○斉藤国務大臣
海上保安官が3人乗っておりました。
○城井委員
その3名の海上保安官、政府として、カズワンの状況を順番に、常時監視していなかったんですか、大臣。
○斉藤国務大臣
サルベージ事業者によりまして帯の張り具合をずっと見ていたということでございますが、常時監視していなかったということでございます。
○城井委員
今回の脱落の手前、朝の8時時点ではあったということでした。
その後、つっているロープの張りは見ていたというふうに政府から説明がありましたが、十時時点で船の姿が見えずということでの、水中カメラを下ろしての確認だったというふうにも聞いています。
今回の件、政府関係者が同乗していながら見落とした部分、過失と呼ばなければならないのではないか。
この点も含めて、所管大臣、どのように受け止めますか。
この後、どのように対応されますか。
○斉藤国務大臣
今はとにかく引揚げに全力を挙げておりますが、しかるべきときにはきちんと検証したいと思っております。
衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)