連日同じ数値であった運航記録簿の「風速、波高、視程」、正確だったとの認識なのか 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2022年5月18日 国土交通委員会

○城井委員
続きまして、今日の議題の一つでもございます知床遊覧船事故について私からも伺います。
一義的には、事業者の責任が大き過ぎる事故でございますが、行政の安全チェックが機能していれば防げたのではないかとの思いを、今日の質疑、答弁を聞きながらも、一層その思いを強くいたしております。
引き続き、行政監視の観点からも、事実確認や再発防止に私どもも国会から取り組みたいと思います。
そこで、まず伺います。
資料1ページから4ページを御覧ください。
藤岡議員からも質疑がありましたが、昨年の特別監査の内容、また昨年7月20日の指導につきまして聞きたいと思います。
この国土交通省が確認したとされる運航記録簿の風速、波高、視程は正確だったとの認識かどうか。
特に、連日同じ数値であったことは適切だったか。
これは、知床周辺の同業他社の運航記録と比較すれば一目瞭然ではないかというふうに思うわけですが、この点がどうか。
大臣、この不適切な記録を見逃した国土交通省は、指導を適切に行っていなかったというふうに言えるのではないかと思うんですが、大臣の認識をお願いします。

 

○斉藤国務大臣
知床遊覧船の運航記録簿には、一定期間、毎日運航の可否判断の結果が記載されていますが、可否判断に用いる波高の値として、同じ値が毎日連続して記されるなど、不自然な点があると認識しております。
これについては、地方運輸局において、事業者への更なる確認や指導が十分にできていなかったと認識しており、改善を図る必要があると考えております。
なお、知床周辺の同業他社の運航記録簿について今般確認を行ったところ、風速、波高及び視程について、連日同じ数字とはなっておらず、その意味でも、知床遊覧船の運航記録簿には不自然な点があると認識しております。
また、運航記録簿はカズスリーのものですが、カズワンについては……。
以上でございます。

 

○城井委員
同業のものはなっていなかったという点は、大切な答弁だったと思います。
先ほどの質疑でもございましたが、11人でチェックをしたということでございましたが、今回のこの風速や波高や視程というのは、単なる書類の一部ではなく、運航できるかどうかという基準に関わる記述でございます。
その意味で、11人で見ていたにもかかわらず、運航基準の部分をチェックできていなかったという点は極めて重大だということを御指摘申し上げたいと思います。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)