回収率の計算方法の誤りを認識していたが公表しなかった、事実上の隠蔽ではないか 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2022年5月18日 国土交通委員会

○城井委員
さて、統計についてもう一点お聞きします。
この度の追加調査、特別監査報告書では、検証委員会報告書で指摘を受けた回収率の計算方法の誤りについて、令和2年10月の会計検査院検査で、室長まで誤りを認識、そして、令和3年12月に、報道を契機にした精査で、政総審まで誤りを認識しながら、検証委員会報告書で指摘を受けるまで公表もせず、過去のミスの影響も放置していたということが明らかになりました。
担当が問題を認識していたのですから、省内の事なかれ主義と片づけられません。
事実上の隠蔽であり、握り潰しです。
二重計上などをめぐって事後対応の問題点を指摘された後もなお、対応ルールが徹底されず、責任追及を回避してきた状況は看過できません。
この点について、大臣はどのように認識し、責任の所在を含め、どのように対応される考えか、お聞かせください。

 

○斉藤国務大臣
回収率の計算方法の誤りに関して、令和2年10月に室長が認識して以降、直ちに修正、公表しなかったことについては、室長が、この回収率の計算方法の誤りが公表するほどの重要なことと認識していなかったと供述しているところでございます。
一方で、本件誤りについて、令和3年4月分からの新推計に合わせる形で修正を行い、事実を公表していないことは、検証委員会報告書において明らかにされた二重計上問題の発覚後の対応と同様に、隠蔽工作とまで言うかどうかはともかく、責任追及を回避したいといった意識があったものと考えております。
なお、この本件誤りは、令和3年12月の報道を契機に政総審まで報告され、その後、統計部門として速やかに検証委員会に報告したと聞いております。
この本件誤りにつきましては、本来であれば、令和2年10月に室長まで認識して以降、誤りを発見した際のルールにのっとった対応を取るべきでしたが、そのことができなかった背景には、組織としてのマネジメントの在り方に係る課題等があると考えております。
国土交通省としては、今後、再発防止検証タスクフォースにおいて、誤りを発見した際のルールの徹底に加え、各職員が気兼ねなく意見を言える職場づくりなど、マネジメントの在り方も含めた再発防止策について、顧問有識者の御意見も伺いながら、具体化を進めてまいりたいと思っております。

 

○城井委員
大臣から後半に言及いただいた改善の方向性については、これまでの統計不正後のその改善においても同様のことをやってきていたはずだという前提の部分でございます。
これまでに改善が届かなかったという点を十分に踏まえての格段の取組を是非お願いしたいと思います。
この統計の不正に関する今後の改善、再発防止策の進行について、私どもは、引き続き国会から行政監視の観点で注視をしてまいります。
情報開示を含めて、真摯な御対応をお願いしたいと思います。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)