新型コロナ対策、医療提供体制の拡充で救急搬送困難事案の解消を 衆議院議員きいたかし福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)
2022年2月18日 衆議院予算委員会
○城井委員
続きまして、新型コロナ対策並びにワクチン接種についてお伺いいたします。
昨日夕刻、まん延防止等重点措置の取扱いの政府決定後の岸田総理大臣からの記者会見がございました。
この内容について、二点伺いたいと思います。
一つは、水際対策の緩和。
今日も予算委員会でも議論になったところ。
そしてもう一つは、医療提供体制について伺います。
まず、水際対策の点であります。
総理会見で表明された水際対策の緩和。ポイントは、外国人の新規入国について、観光目的以外の入国を認めること、そして、一日3,500百人から5,000人へと広げること、待機期間を短縮することが重立った内容だと認識をしています。
そこで、伺います。
総理、40万人の未入国の待機の方がおられますね。
この方々には、当然、日本人が外国から帰ってくるケースがあります。
あとは、ビジネスの往来のケースもその5,000人に含まれると思います。
そうなると、この日本人の帰国やビジネス関係者を含むと、今日午前中にも指摘のあった、留学生約15万人、それから技能実習生は10数万人だというふうに聞きましたが、こうした未入国者の入国はかなり時間がかかるのではないかということを懸念します。
学校にしても技能実習生にしても、その行く先での日程もあろうかというふうに思うわけですが、5,000人の枠で少しずつということだと、かなり先にならないと入国できない方も出るのではないか。
この点、どのように見込んでいるか、どう対応するか、お答えください。
○岸田内閣総理大臣
まず、今回の水際対策の緩和につきましては、国の内外の感染状況、そして各国の水際対策、そして、そもそも我が国の感染の状況、さらには検疫体制、こうしたものを総合的に勘案して、緩和の方針を明らかにさせていただいた、こういったことであります。
入国の上限、5,000ということについて御指摘があったわけでありますが、これについても、昨年を振り返りますと、たしか、昨年3月に上限を2,000にして、その後、8月に3,500にし、そして、11月に一旦5,000にしましたが、全世界的にオミクロン株の感染が報じられたことをもって、5,000をまた3,500にしたということであります。
今回、第一弾として、先ほど言いました、様々な点を勘案して5,000に戻したわけでありますが、これはあくまでも第一弾ということであります。
今後も、内外の感染状況の差ですとか検疫体制、そして各国の水際対策の状況もしっかりと把握しながら、この次の段階、どのように対応を変化させていくのか、これは絶えず考えていかなければならない課題だと思います。
その中で、入国の上限枠についてもどうあるべきなのか、引き続き検討をし、そして、できるだけ早く平時の生活や活動に戻せるよう、努力を続けていきたいと考えております。
○城井委員
ポイントは、確実な検査の徹底だというふうに思っています。
午前中にも2万人枠というふうな与党議員から発言もございましたが、早め早めにやはり関係者に示していけるように、体制の拡充整備、お願いしたいというふうに思います。
さて、もう一点の医療提供体制についてであります。
この点、過去最高の死者数に達した現実を踏まえた対応を総理がやっていただけるかということ。
昨日の総理会見ですと、医療提供体制の逼迫については、入院待ちの患者があふれた昨年夏と違い、必要な医療を提供しているとおっしゃいました。
本当にそうでしょうか。
入院のハードルがかつてなく高い現状であること、そして、高齢者を中心に、入院できずに自宅療養で亡くなった人、入院できずに高齢者施設で亡くなっている人が全国で相次いでいる実態があります。
総理、この点、どのように認識していらっしゃるか、政府としてどう対処されますか。
○岸田内閣総理大臣
昨年来、未知の部分の多かったオミクロン株の対応に当たって重視した三つの点を申し上げるならば、一つは、国民の命を守るということ、二点目として、軽症の自宅療養されている方々の不安に応えるということ、そして三つ目として、社会経済活動、これをいかに維持していくかということ、この三点を重視して取組を進めてきました。
医療提供体制について御質問があったわけですが、それにつきましては、全体像を示す中で、昨年夏のピーク時の1.3倍の受入れ病床を確保する、さらには、状況を見ながら、更に受入れ体制の万全を期すために、東京、大阪、自治体にも協力をしていただきながら、臨時の医療施設を確保していくなど、こうした病床を用意してきたということであります。
現場において様々な御苦労がおありになられる、そして混乱があるということ、この指摘はしっかり受け止めたいと思いますが、全体の病床の確保ということにつきましては、今、取組を行うことによって、昨年の夏、ピークのときと比べて、新規感染者は4倍を超えているわけでありますが、病床の使用率ということを考えた場合にはまだ余力があるというのが現実であると承知をしています。
引き続き、様々な最前線、現場における様々な指摘はしっかり受け止めながら、全体の病床を確保しながらも、よりスムーズな入院、そして国民の安心につなげていく努力は続けていきたいと考えております。
○城井委員
総理、最悪の想定ということでしたら、是非、入院できずに亡くなってしまった高齢者や、そして高齢者施設で亡くなった方々について、是非思いを致していただきたい。
ポイントは、急変したときに医療にアクセスできずに亡くなってしまっているというところなんです。
病院のベッドまでたどり着けていないんです。
その部分に、是非、悲しい現状を変えるための手だてをつくっていただきたいんです。
この点、御検討いただけませんか。
○岸田内閣総理大臣
御指摘のようなケース、これは重く受け止め、しっかり政治としても対応を考えていかなければならないと思います。
軽症の自宅療養者の方々の安心という観点から、地域の医療体制、さらには経口薬の確保など、こうした取組も充実していかなければなりませんし、さらに、病床における受入れ、これを促進する観点からも、昨日も、一時的に救急患者を受け入れる病床確保のために一床当たり450万円の支援を行うこととし、昨日、医療関係者の協力をお願いしたところであります。
是非、様々な指摘をしっかり受け止めながら、国民の皆さんの安心のために努力を続けていきたいと考えます。
衆議院議員きいたかし福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)