GoToトラベル、観光関連事業者までキャンセル料が届いているか 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)



2022年1月25日 衆議院予算委員会

○城井委員
GoToトラベルについて確認をさせてください。
ここでも不正が幾つもありました。
トラベル事業の対象にならない旅行商品が、令和3年6月24日時点で83件の確認があったと会計検査院の報告でした。
現時点での同様の事例は幾つ確認したか、その対応はどうかという点。
あわせて、予約取消し連絡がなく、宿泊施設に現れない、専門用語でノーショーというそうでありますが、このノーショーの状態なのに宿泊予定日に電子クーポンを利用したケース、つまり電子クーポンの不正受給、利用が、利用額で2,114万円あったと令和3年3月末時点で会計検査院が確認をいたしております。
2021年の11月6日の朝日新聞によりますと、予約者を特定できた64万円のうち、返還を請求中ですが、返還額は14万円だったということでした。
現時点で、同様な不正な電子クーポン利用事例は金額ベースで幾ら確認しているか、幾ら返還させたか、国土交通大臣、お願いします。

 

○斉藤国務大臣
まず、第一点目の、対象とならなかったものの件でございますけれども、御指摘のとおり、令和2年のGoToトラベル事業の実施時に同事業の対象となるものとして申請のあっ
た旅行商品のうち、実際には対象とならないものが83件あったことが分かっております。
返金等の対応は全て完了済みでございます。
これは、令和2年12月に事業を一時停止した後、トラベル事業を停止いたしました。
その後、観光庁及びGoToトラベル事務局において調査を実施したものであり、同事業を再開していない現時点において、その件数に変更はございません。
国土交通省としましては、令和2年10月に対象となる旅行商品について一定の基準を示し、適切な対応を図ってきたところですが、本事業の再開に当たっては、基準の明確化を改めて図るなど、その適正な運用に努めてまいりたいと考えております。
そして、二点目のノーショー事案でございます。
このノーショー事案については、現時点で、不正利用額が約2,153万円あったものと把握しており、そのうち不正利用者を特定できた約210万円について返還請求を行い、約14万円の返還を受けております。
返還を受けていない残額196万円の対象者は3名でございます。
不正利用者を特定できていない残りの金額については、捜査当局と連携の上、不正利用者の特定と返還請求を進めてまいります。
また、国土交通省としましては、こうした事案を踏まえ、不正防止対策として、令和2年10月から、旅行会社における予約時の本人確認の徹底、有効なクレジットカードの事前登録等の対策を、それから、令和2年11月からは、電子クーポンを受け取る際のSMS、ショートメッセージサービス認証を活用した本人確認の徹底を既に実施しております。
本事業の再開時には、電子クーポンの利用に関する不正防止対策を徹底し、事業の適正な運用に努めてまいります。

 

○城井委員
大臣、2,153万円、特定できたのは210万円で10分の1、さらに返還がかなったのはその10分の1弱の14万円ということでありました。
これじゃお話にならないと思いますので、引き続き、今後の様々な審査の見直しもあると思いますが、まず目の前のこの不正受給、コロナ対策についてはやはり厳しい目も注がれておりますから、この点はしっかりやっていただきたいということをお願いしたいと思います。
GoToトラベルについてもう一点伺いたいと思います。
通告を一問飛ばします。
いわゆるキャンセル料の問題です。
トラベル事務局が3年2月から7月までに旅行業者等に対して支払ったキャンセル料の対応費用は1,157億円、観光庁がトラベル事務局にこのキャンセル料の対応事務費用として支払ったのが115億円、そして、トラベル事務局がキャンセル料対応の事務費用として旅行業者等に支払ったのが81億円の支払いということでした。
この旅行業者等から宿泊事業者など観光関連事業者へのキャンセル料の対応費用の配分がどんなふうに行われたか。
旅行業者にとどまってはいないか。
観光関連事業者まで届いていないんじゃないか。
影響を受けた全ての観光関連事業者に公平に配分されるべきですが、会計検査院が検査した時点では、この配分が把握されていませんでした。
現時点でも未把握だというふうに会計検査院から確認しました。
現時点までの、旅行業者等から宿泊事業者など観光関連事業者へのキャンセル料の対応費用の配分について、国土交通大臣、お願いします。

 

○斉藤国務大臣
GoToトラベル事業のいわゆるキャンセル料対応の取扱要領では、旅行業者及び宿泊事業者に対し、国から支払いを受けたキャンセル料対応費用を関連事業者に仕入れ額などに応じて配分することなどを求めております。
昨年の会計検査院の所見を踏まえ、キャンセル料対応費用が関連事業者にどのように配分されたかについて、現在検証を行っております。
アンケート調査などでございます。
具体的には、昨年末から、キャンセル料対応費用を支払った事業者に対してアンケート調査を行うとともに、回答内容の精査や、事業者に対する追加の調査、確認を行っているところです。
調査結果を踏まえ、不適切な事例が確認された場合には、事業者に適切な配分をするよう要請するとともに、アンケート結果についても適切なタイミングで公表できるよう、検証を進めてまいります。

 

○城井委員
大臣、いつまでに公表いただけますか。

 

○斉藤国務大臣
今、このアンケート調査結果を鋭意分析しているところでございます。
できるだけ早く公表したいと思っております。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)