一時保管を担う倉庫業と輸出入を担う港湾運送業互いの秩序維持へ国の関与を 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)
2021年5月19日 衆議院国土交通委員会
(港湾労働者の雇用と職域に係る問題について)
○城井委員
続きまして、港湾労働者の雇用と職域に係る問題についてお伺いをいたします。
港頭地域に隣接する地区での港湾運送事業行為によるダンピング防止や港湾倉庫内作業の港湾運送事業法適用を行い、港労法との整合性を図るなど、同等地域内での公正な競争を保つ措置策を整備すべきとの港湾現場からの要望があります。
この要望のポイントの一つは、一時保管を担う倉庫業と輸出入を担う港湾運送業の線引きの問題だと理解をしています。
同一社内で両方の事業を担うケースがあったり、生産調整に用いるケースがあったりなど、微妙な部分はあるんですが、一般派遣の可否など双方の事業が互いに影響し合う部分について、互いの秩序の維持が重要だ、国としてこの秩序維持にきちんと関与してほしいという趣旨の要望だと受け止めています。
国としてどのようにお答えになるか、大臣の見解をお願いします。
○赤羽国務大臣
私のところに、港湾近傍の倉庫に対する法令の適用関係につきましては、現状で一定の整理がなされているものというふうに報告を受けております。
港湾における貨物取扱量を増加させるとともに、産業としての港湾運送事業の発展を図るという観点から、もちろん、特段の必要があれば、関係法令に基づいて適切に対応してまいりたい、こう考えております。
○城井委員
先ほど御紹介した要望のもう一点、ダンピング防止の点について、一点、要望を申し上げておきたいと思います。
届け出た料金から、事後、料金を下げて事業を行う、いわゆるダンピングの防止という趣旨ではなく、荷主との協議を経て届け出たとされるそもそもの料金が事業遂行に影響を与えるほど安過ぎる問題を指し示しているというふうに聞きました。
国土交通省の監査でも、抽出調査にもかかわらず、事業者の四割が文書警告を受けているとホームページで公表されています。
以前のような認可料金に戻すのは難しいと考えますが、ただ、安過ぎる料金がデフレの一因にもなっているのではないかというふうに懸念をいたします。
その料金で事業遂行に必要な費用が賄えているか、国土交通省には、港湾運送事業の適正料金についていま一度検討いただきたいということをお願いしたいと思います。
と申したところで質疑時間が参りましたので、一問残しまして、失礼いたしました。
以上で質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)