コロナ禍で長期乗船の船員交代を円滑にすべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)
2021年5月19日 衆議院国土交通委員会
(コロナ禍における船員交代について)
○城井委員
続きまして、船員交代について、国土交通大臣と法務副大臣にお伺いしたいと思います。
国際航海に従事する外航船員や、遠洋漁船に乗り込む乗員の乗下船は、コロナ禍における各国の入国規制や移動制限により船員交代が円滑に行われず、多数の船員が長期乗船を余儀なくされるなど、大きな問題となっています。
日本人のみならず、我が国へのロジスティクスを担うために出入国する外国人船員に対し、乗下船が円滑に行われるようにすべきだと考えますけれども、まず、国の対応について、法務副大臣から御見解をお願いします。
○田所副大臣
お答えいたします。
新型コロナウイルス感染症に係る水際対策を強化している現下の状況において、上陸の申請日前14日以内に上陸拒否対象地域、152の国、地域でありますが、ここに滞在歴がある外国人については、特段の事情がない限り、上陸を拒否することとしております。
そうした中で、委員御指摘の点でありますけれども、外国人船員が船舶等の乗換え、乗り込み等のために我が国への上陸を希望する場合には、船舶等の長又はその船舶等を運航する運送業者から乗員上陸許可申請がなされることとなっております。
その上で、乗り継ぎのために短期間滞在するものであること、そして、本邦で乗員上陸許可申請を行うことに合理的理由があること、検疫上の要請を遵守することなどの条件の下、必要と認められる船員の交代について、特段の事情があるものとして上陸を認めているところでございます。
法務省としては、引き続き、関係省庁と連携し、必要な水際対策について適切な措置を取ってまいります。
以上です。
○城井委員
円滑な船員交代については、国土交通省からも是非政府内で働きかけるべきだというふうに考えますが、国土交通省の対応について、大臣から、やりますというふうに言っていただけるでしょうか。
○赤羽国務大臣
やりますというより、やっておりますという答弁の方が正しいかと思います。
○城井委員
是非よろしくお願いしたいと思います。
船員交代に関しましては、令和2年12月の国連総会決議や、ILO事務局で採択された決議による、グローバルな協力とMLCの完全実施など、世界的なコンセンサスが醸成をされています。
船員交代のための一時的な航路変更や交代可能な寄港地での早期交代などにより、日本人船員を含め乗下船を行うなど、関係者の尽力により、日本商船隊に乗り込む船員の長期乗船者は減少してきていますが、いまだに多くの外国人船員が長期乗船を余儀なくされています。
また、今後の感染状況によっては、これまで以上に船員交代が難しくなることも想定されます。
政府においては、十分、現場事情に心を寄せていただきながらの対応をお願いしたいと思います。
衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)