教員の働き方改革、1年単位の変形労働時間制は長時間労働削減にならない

 

2019年11月13日衆議院文部科学委員会

○城井委員

(前略)

それでは、給特法の改正案並びに教員の働き方改革について順次質問したいと思います。同僚議員の質問となるべく重ならないように行きたいというふうに思います。

まず、上限ガイドラインの指針化についてお聞きします。

大臣、上限ガイドラインという言葉は法律案には書いていません。

法律案のどの部分で定め、担保するか、お答えください。

 

○萩生田国務大臣

本年一月の中教審答申において、上限ガイドラインについては、その実効性を高めるため、その根拠を法令上規定するなどの制度的工夫を図り、学校現場で確実に遵守されるよう取り組むべきと指摘されているところです。

業務量の適切な管理等に関する指針は、こうした指摘を踏まえて新たに定めるものであり、上限ガイドラインにおいて示した教師の勤務時間の上限の目安時間等と同様の内容を、法律に基づく指針の内容として盛り込むこととしております。

 

城井委員

続いてお聞きをしたいと思います。

二〇一六年の文部科学省教員勤務実態調査によりますと、平日一日の勤務時間は、小学校で学内勤務時間が十一時間十五分、持ち帰り時間が二十九分、中学校で学内勤務時間が十一時間三十二分、持ち帰り時間が二十分、土日の一日の勤務時間が、小学校で学内勤務時間が一時間七分、持ち帰り時間が一時間八分、中学校で学内勤務時間が三時間二十二分、持ち帰り時間が一時間十分でした。

こうした数字を見ますと、教員は、平均すると、七時半ごろに出勤し、十九時台に退勤しているということになります。

明らかに長時間勤務が常態化している現状がわかる数字です。

今回の上限ガイドラインの指針化などによってこの状況が具体的にどう変わるか、大臣、御説明いただけますでしょうか。

その際に、一点、在校等時間による勤務時間管理によって少なくとも四週四休の休日を確保できるか、この点をぜひお答えください。

 

○萩生田国務大臣

平成二十八年度の勤務実態調査を踏まえれば、小学校では年間平均八百時間程度、在校等時間の所定の勤務時間を上回っており、もちろん、上限時間まで業務を行うことが奨励されているわけではございませんが、これをまず、三百六十時間以内という上限ガイドラインで示した時間まで縮減するには、年間四百五十時間程度の縮減が必要となります。

その際、労働基準法三十五条に定める四週四休の休日を遵守することは当然です。

この業務の縮減を図っていくためには、外部人材の活用などの条件整備、現在中教審で検討している小学校高学年における教科担任制の導入などの制度改善、学校現場における業務の見直し、改善など、予算、制度、学校での改善の総力戦を徹底して行い、その組合せで成果を出していくことが必要です。

また、中学校の部活動については、部活動ガイドラインに基づく活動時間の適正化や、部活動指導員の配置による業務の縮減が可能であり、部活動改革にもしっかり取り組んでまいります。

その際、少子化の中で、一つ一つの中学校ごとでは部活動が成立しなくなっている実態もあり、中教審答申においても、「将来的には、部活動を学校単位から地域単位の取組にし、学校以外が担うことも積極的に進めるべきである。」と指摘されているところであり、そのための推進策についても引き続き検討してまいりたいと思います。

いずれにしましても、先生今、各学校勤務の実態について数字を言っていただきました。

これをぐっと圧縮しない限り、この制度を、法律を変える意味は全くなくなってしまいますので、そこにきちんとした視点を置いて努力をさせていただきたいと思います。

 

○城井委員

次に伺いたいと思います。

今ほど紹介した数字も含めてでございますが、時間外の勤務は、その多くは超勤四項目に基づく時間外勤務ではないものだというふうに考えています。

こうした、原則として時間外勤務を命じないとされているにもかかわらず、膨大な業務量から、超勤四項目以外の業務を大量に、自発的に行わざるを得ない実態が常態化していることを考えますと、時間外勤務を超勤四項目に限定したはずの給特法が、もはや歯どめとして機能していないというふうに言わざるを得ません。

この自主的、自発的業務が残っているために、無定量に業務が拡大するとの現場からの指摘がありますけれども、この点について、大臣、見解をお聞かせください。

 

○萩生田国務大臣

先ほども他の委員に答弁させていただきましたが、時間外勤務手当及び休日勤務手当を支給しないかわりに、勤務時間の内外を問わず包括的に評価をして教職調整額を支給する給特法の仕組みによって、所定の勤務時間外に行われる超勤四項目以外の業務は、教師がみずからの判断で自主的、自発的に勤務しているものと確かに整理はされておりますが、これが強調される余り、勤務時間を管理するという意識が現場で希薄化し、長時間勤務につながってきてしまったんだというふうに私は思います。

中教審の中でも指摘されておりますように、文科省としてもそのことは認識しておりますので、もとより超勤四項目以外であっても、公務として行うものについては、超過勤務命令に基づくものではないもの、学校教育に必要な業務として働いているものに変わりはありません。

そのため、文部科学省としては、公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインを策定し、超勤四項目以外の業務を行う時間を含めて、在校等時間という新しい概念を設けました。

これを定めて、これを勤務時間管理の対象とすることを明確にした上で、その上限の目安時間を示したところです。

先ほどもお話がありましたように、学校にいる以上は、自主的か命令かはともかくとしても、働いているのは事実でありますから、そういうことのないように、上限をきちんと抑えていくように徹底した努力をしていきたいと思いますし、その根拠に指針を示してまいりたいと思います。

 

○城井委員

続いて、通告を一つ飛ばさせていただきまして、自治体には、上限指針を参考に、条例、規則等において教員の在校等時間の上限を定め、それを遵守する義務が生じる、こうした認識でよろしいかというのを確認したいと思います。

大臣、お願いします。

 

○萩生田国務大臣

本年一月に策定した公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインは、あくまで、指導助言として各教育委員会に通知したものにすぎないため、その実効性を高める観点から、今回、指針に格上げし、その根拠を法令上位置づけることとしております。

今回の法改正では、教育職員の健康及び福祉の確保を図るために、服務監督権者たる教育委員会は一定の措置を講ずる責務を有することを前提に、その責務を果たすために必要な事項を指針として定めるという文部科学大臣の役割が明確に定められております。

このような教育委員会としての責務を果たす観点から、本指針を参考に、各地方公共団体において所管の公立学校の教師の勤務時間の上限に関する方針等を作成し、条例や規則でしっかりと根拠づけることが重要だと考えております。

 

○城井委員

続きまして、客観的な勤務時間の管理について、一点だけ確認をさせてください。

十月十八日の大臣記者会見で、萩生田大臣はこうおっしゃいました。

必ずしもタイムカードではからなくても、きちんとできるんじゃないかと思っています、こうした発言であります。

客観的な勤務時間管理は一〇〇%学校に導入することが問われているのに、この御発言ですと、どうでもいいのかというふうに聞こえてしまいます。

改めて見解を確認したいと思います。

 

○萩生田国務大臣

実は、この前に記者さんとのやりとりがありまして、タイムカードは、地方財政措置をして、本来、買ってくださいねということをお願いしているんだけれども、なかなか普及していないという実態や、あるいは、タイムカードじゃなくてもパソコンのログイン、ログアウトで管理している実態もあったり、あるいは、学校の先生の場合には、直接学校へ来る前に、既に通学路での生徒指導を行ったり、校外での業務もあるので、そういったことは口頭できちんと管理ができるような仕組みもありますということで申し上げたので、何かここだけ出てきますと、確かにタイムカードなんかなくたってちゃんとわかっているんじゃないかと大臣が言ったかのように思われますけれども、記者会見の、全て議事録がありますので、よろしければ確認してもらいたいと思います。

この法律をつくる上では、やはり勤務実態を管理することが極めて大事です。

ですから、感覚的なものじゃなくて、しっかりとした、記録が残るもので管理していく必要があると思っておりますので、その辺は決して誤解のないようにお願いしたいと思います。

 

○城井委員

続きまして、持ち帰り業務の時間の把握の件についてお伺いしたいと思います。

同僚議員からの質疑の折に、外形的な把握が困難だというのが文部科学省からの答弁としてございました。ただ、外形的な把握が困難だからといって放置ができるわけではありません。

私の関心は、例えば、業務が削減されていないために長時間労働になっているにもかかわらず、勤務時間の厳守のみに力を注ぐ管理職がいて、いわゆる時短ハラスメントが今でも横行している、こうしたことを聞くわけであります。これでは、持ち帰り業務が常態化しないかということが心配であります。この点について、大臣、いかがでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

そういうことがあってはならないと思います。上限のガイドラインの留意事項が示すとおり、上限の目安時間を守るためだけに、結局、帰ってくれと言って、しかし、うちへ帰ってこれとこれをやってくれということでは、業務を行う時間が増加してしまうのでは、そもそも趣旨に反します。

このため、こうした考え方は、今回の改正案により定める指針でも同様の内容をしっかり示していきたいと思います。

校務をつかさどる校長とその上司に当たる教育委員会には、教師が上限の目安時間を守るだけに自宅などに持ち帰って、業務を行う時間が増加することのないように、児童生徒の資質、能力を育む上で、限られた時間の中でどの教育活動を優先するかを見定め、それを踏まえた適切な業務量の設定と校務分掌の分担を図るとともに、このようなガイドラインの趣旨や学校における働き方改革の考え方を校内において十分共有するといった、管理運営に係る責任を果たすことが求められるところであり、この点は、法改正にあわせて、徹底して、現場の皆さんにもルール化を、ともにつくってまいりたいと思います。

周知をしてまいりたいと思います。

 

○城井委員

続きまして、土日の週休日に出勤して授業準備した時間や部活動指導時間も勤務時間管理の計測対象となるでしょうか。

すべきだと思いますが、大臣、いかがでしょう。

 

○萩生田国務大臣

御指摘のように、土日や祝日などの業務も、校務として行っている勤務時間については在校等時間に含まれ、上限ガイドラインにおける勤務時間に当然なります。

なお、上限ガイドラインにおいて示した教師の勤務時間の上限の目安時間等の同様の内容を法律に基づく指針の内容として盛り込むことを想定しております。

 

○城井委員

続いて、週休日の確保は具体的にどのように規定いたしますか、大臣。

 

○萩生田国務大臣

週休日は各地方公共団体の条例等において定められているものと認識しておりますが、勤務時間が割り振られていない日であり、いわゆる超勤四項目以外の業務に関して時間外勤務を命じることは当然できません。

その上で、土日や祝日などに教師が行っている業務も、校務として行っている勤務の時間については、在校等時間として、先ほども申し上げましたとおり、上限目安時間の対象とすることとしております。

今回の法改正により、教師の勤務時間に関する上限ガイドラインを指針として法律上位置づけることにより、業務の適正化に向けた取組が促進され、在校等時間の縮減の実効性を高めることにより、確実に週休日が確保されるようにしたいと思います。

 

○城井委員

続いて、記録の問題を確認したいと思います。

客観的に把握される前提ですが、在校等時間の記録は、大臣、公文書ということでよろしかったですね。

 

○萩生田国務大臣

基本的には行政文書に該当するものです。

 

○城井委員

では、ということですが、その記録と保存に万全を期すべきだと考えています。

そこで、一つお伺いします。地方公務員公務災害補償における障害補償及び遺族補償を受ける権利の消滅時効が五年間であることからすれば、最低でも五年間は保存すべきと考えます。大臣、いかがでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

まず、地方公共団体の行政文書の定義や保存年限については、各地方公共団体の公文書管理に関する条例等において適切に規定されるものと認識しておりますが、せっかく法改正をして、こういう問題を将来発生しないように包含をしていくということであれば、御指摘のような一定期間の保存をするような指導を指針の中でしっかり示していきたいと思っています。

 

○城井委員

この点、大事だと思いますので、ぜひお願いいたします。

続きまして、在校等時間数の上限についてお伺いいたします。

上限時間まで勤務を推奨するものではない、あくまで参考だ、時間外労働の抑制を一層図る観点から教育委員会は独自に上限を引き下げることも妨げるものではない。

こうした認識でよろしいか、大臣、確認させてください。

 

○萩生田国務大臣

せっかくつくる指針、それに基づいてつくる地方の条例、そして何よりも、学校設置者、そこで働く先生方の管理を直前で見ていらっしゃる教育委員会が独自に上限を下げることをすることも可能でありますので、ぜひ積極的な取組をお願いしたいと思っています。

 

○城井委員

続きまして、上限時間を守るため持ち帰る業務が増加することのないよう、文部科学省は、服務監督権者である教育委員会、校長に徹底すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

いわゆる持ち帰りの時間については、例えば各地方公共団体で定める方法により、テレワーク等によるものについて各教育委員会等において把握している例もあると承知はしておりますが、基本的には、外形的な把握が困難と考えられることから、上限ガイドラインにおける在校等時間には含まないこととしています。

ただし、自宅などで行う業務であっても、テレワーク等によるものについては在校等時間に含まれます。

なお、上限ガイドラインの留意事項で示すとおり、上限の目安時間を守らせるためだけに自宅に持ち帰って業務を行う時間が増加してしまうことは、そもそも本来の趣旨に反するものであります。

このため、こうした考え方は、今回の改正案により定める指針でも同様の内容をしっかりと示してまいりたいと思っております。

教育委員会と、校務をつかさどる校長には、教師が上限の目安を守るためだけに自宅などに持ち帰って業務を行う時間が増加することがないように、先ほども申し上げましたけれども、限られた時間の中でどの教育活動を優先するかをしっかり見定めてもらって、管理運営をしっかりやってもらいたい。

文部科学省としてもこの点は徹底的に周知をしてまいりたいと思います。

 

○城井委員

続きまして、指針の上限を超えて勤務を行った実態が判明した場合は教育委員会による速やかな改善を図るべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

今回の法改正により策定することとなる指針は、服務監督権者たる教育委員会が講ずべき措置を定めるものであり、指針に沿った勤務時間の管理の責任は各教育委員会が有することとなります。

このため、指針を踏まえ、在校等時間が上限の目安時間を超えている場合には、学校の管理運営に係る責任を有する校長や教育委員会は業務削減等の取組を積極的に果たす必要があります。

文部科学省としては、この指針に基づいて、在校等時間の縮減に向けた取組をしっかりと支援してまいりたいと思います。

 

○城井委員

続きまして、臨時的な特別の事情とはいかなる事情でしょうか。

また、臨時的な特別な事情は、極めて例外的で、突発的な場合に限るべきと考えますが、大臣、お答えください。

 

○萩生田国務大臣

本年一月に策定した公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインにおいては、超勤四項目以外の業務を行う時間を含めて在校等時間として勤務時間管理の対象とすることとした上で、その上限の目安を、原則として、一カ月当たりの超過勤務は四十五時間以内、一年間当たりの超過勤務は三百六十時間以内としていますが、児童生徒等に係る臨時的な特別な事情により勤務せざるを得ない場合については、特例的な扱いとして、一カ月当たり超過勤務は百時間未満、一年間当たりの超過勤務は七百二十時間以内としているところです。

ガイドラインの運用については、本年三月にQアンドAを示しており、この特例的な扱いの対象となる臨時的な特別な事情について、例えば、学校事故等が生じて対応を要する場合、いじめやいわゆる学級崩壊等の指導上の重大事案が発生し児童生徒などに深刻な影響が生じている、また生じるおそれがある場合などをお示ししているところです。

 

○城井委員

通告を二つ飛ばしまして、学校における条件整備について大臣と少し議論をさせていただきたいと思います。

専門スタッフや外部人材の活用が念頭の件であります。

きょうの委員会でも、例えば、部活動指導員ですとかスクールサポートスタッフ、あるいは学校徴収金の徴収、管理、統合型校務支援システム、ICTの活用といった形で、具体的な手段を用いながらという議論を、きょうの委員会でもございました。

ただ、大臣のきょうの吉良委員への答弁で、全国を貫く仕組みにというお話をされましたけれども、例えば部活動指導員一つとりましても、全国での配置は、届いているのは二割強、地方自治体の負担を三分の一ずつ都道府県と市町村にお願いしているものですから、財政的には、気持ちも含めて足踏みしているというのが現状だ。

そうすると、例えばこの部活動指導員で、全ての学校に部活動指導員が十分な人数確保されないということですと、そこで期待する業務時間の削減ができる学校や業務時間削減ができた教員と、できなかった学校、業務時間削減ができなかった教員が併存することになります。

つまり、狙った業務時間削減の結果がまちまちになると、減らなかったところにしわ寄せが残る、つまり過労死を含めたリスクは残る、こうしたことになるというふうに思っているんです。

予算を積みながら、そして財政当局と折衝しながらというところは理解をしているつもりです。

でも、今回の入り口たる業務時間削減と出口たる休日のまとめどりという、このセットでの議論となりますと、入り口のところで政策が届いていないのに出口だけやれというと、結局、業務時間が削減されていないのに休みだけ動かしたみたいなことになっては、本来この制度で目指そうと思った形が貫徹されない、その目的は達せないということになってしまいます。

大臣、例えばこの部活動指導員のところがそうなんですが、届かない学校が七割ぐらいあるわけですというところをどう考えるか。

この点、お答えいただけますか。

 

○萩生田国務大臣

大事な視点だと思います。

特に部活の外部指導員については、当然、予算要求で人員をふやしていきたいと思っておりますが、他方、教育は自治事務であって、基本的には設置者である自治体が当該学校に係る運営費を措置するものです。

決して悪口じゃないんですけれども、例えばICT環境も、この間、麻生内閣の時代から始めて、いまだに三人に一人のパソコンが届かない、こういう状況が続いています。

首長の皆さんにも、今回の教員の働き方改革の重要性というのをともに認識をしていただいて、例えば、そういった地方財政措置をしているものの中で一定の負担をしていただいて、その上で必要なマンパワーを学校に配置していくということは、これは地方任せということじゃありません。

地方と国と協力してやらせていただきたい、我々としてはそういう意思がありますけれども、なかなかそこに呼応していただけない実態もあるので、今回が、私、チャンスだと思います。

そういう部活動の外部指導員ですとか、あるいはスクールサポートスタッフなどは絶対に有効だと私は思いますので、これを市長会や知事会なども通じて改めて地方の協力もお願いしながら、結果としてその環境をよくしていく、その努力をしていきたいなと思っております。

 

○城井委員

地方自治体に努力をお願いするというのは当然かというふうに思います。

ただ、大臣、今回の仕組みの変更は、国が行うもの、現在の政府が内閣として提案をする内容であります。

きっかけをつくっているのは国であります。

その国がきっかけとしてつくる仕組みがそうした業務時間削減を前提にしている、その手段が幾つか考えられる、その削減見込みの時間まで示されているというのが、今、国会に対してのお示しであります。

ここが示されている以上、そこが実現される前提で休日のまとめどりなどが行われるということになるはずなんですが、その前提のところが、もし、地方ができていないのでと言いわけに立つようだと、この仕組みは成り立ちませんから、賛成という話にはならないというふうに考えています。

スクールサポートスタッフや学校徴収金の徴収、管理、これは実際に、各現場での業務時間削減、どれぐらいできると見込んでいらっしゃいますか。

 

○萩生田国務大臣

まずスクールサポートスタッフですが、教師により児童生徒への指導や教材の研究等に注力できる体制を整備するため、教師の負担軽減を図れるよう、例えば学習プリントなどの印刷などを教師にかわって行うスクールサポートスタッフの配置を支援する都道府県及び指定都市の教育委員会を対象に、令和元年度から予算において、平成三十年度の三千人分から、ことしは三千六百人分を拡充したところでございます。

これにより、スクールサポートスタッフを一校に一人配置すると仮定した場合、一割強の小中学校に一人が配置が可能となります。

なお、先ほども申し上げましたが、教育は自治事務であって、基本的には設置者が当該学校に係る運営費を措置するものでありますが、スクールサポートスタッフについては、その普及の観点から、これは国費で支援をしてまいりたいというふうに思っております。

加えて、徴収の問題ですけれども、調査時点は約一年半前になりますけれども、平成三十年四月一日時点の平成三十年度教育委員会における学校の業務改善のための取組状況調査によると、学校の徴収金の徴収、管理については、公会計化で処理している市町村が二十四、教育委員会事務局が徴収、管理業務を行っている市町村は五十四という状況です。

学校徴収金の徴収、管理やその他の事務に係る負担軽減については、これが実現できれば年間約十五時間の削減を見込んでいるところです。

例えばなんですけれども、鳥取市では、平成三十年四月から学校徴収金の公会計化を始めており、各学校においても、これまで教員が教材費の徴収について担っていたところを、学校を経由せずに業者と保護者の間で支払いや徴収などを行う取組が広がっており、教師が現金を扱うことに対する負担感の軽減を始め、徴収した金額のチェックや未納者への催促時間の削減につながっています。

文科省としましては、学校徴収金について、未納者への督促等を含め、徴収、管理を地方公共団体の業務とすることや学校を経由せずに保護者と業者の間で支払いや徴収などを行う方法など、学校の負担軽減を図る取組の推進について、ことし七月に通知をしたところでありますが、効果的な取組事例については積極的に発信し、横展開を図り、取組を更に広げていきたいと思っています。

 

○城井委員

ここからは、一年単位の変形労働時間制の導入についてお伺いしてまいりたいと思います。

本日、吉川委員からも質疑がございましたが、何点か大事な点を確認させてください。

休日のまとめどりに限定して一年単位の変形労働時間制が導入される、こうした認識でよいか。

それ以外は考えていないという大臣答弁でしたが、文科省からの答弁でしたが、この点をもう一度確認したいと思います。

 

○萩生田国務大臣

休日のまとめどりに限定して導入するものです。

 

○城井委員

通告を一問飛ばしまして、まとめどり休日は、勤務時間の割り振られない日として一日単位で設定すべきというふうに考えますが、この点いかがでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

そのとおりでございます。

 

○城井委員

もう一点確認をさせてください。

一年単位の変形労働時間制は、あくまで休日の移しかえであり、これ自体では長時間労働削減にはならない、別の手段による業務時間削減があって初めて長時間労働の是正につながる、こうした認識でよろしいでしょうか、大臣。

 

○萩生田国務大臣

労働基準法に規定されている一年単位の変形労働時間制は、休日の増加による労働者のゆとりの創造等を実現するため、業務の繁閑に応じ労働時間を配分する制度であり、一年単位で考えたときに全体として休日の増加や勤務時間の減少が期待される場合に有効な制度であって、これを単に導入すること自体が日々の教師の業務や勤務時間を縮減するものとは考えておりません。

 

○城井委員

今回の仕組み導入に関して、長時間労働を助長する、あるいは職務命令による業務を肥大化するなどといった懸念の指摘もあります。

忙し過ぎる状況を、目をつぶってしまうのではないかというのが、実は野党の国会議員の間にも随分と意見があります。

大臣、この点いかがでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

何があってもそうあってはならないと思います。

それではもう本当に本末転倒だと思います。

今回の休日のまとめどりにより長時間労働を助長する、職務命令による業務を肥大化することは絶対にあってはならないと思います。

そのために、文部科学省令において、公立学校で休日のまとめどりのために本制度を活用する場合に指針に従うべき旨を規定することを考えています。

その上で、指針においては、導入に当たって指針の上限時間や部活動ガイドラインの休養日や活動時間を遵守すること、終業から始業までに一定期間、いわゆるインターバルでありますけれども、休息時間を確保すること、勤務時間の配分に当たっては勤務時間の短縮ではなく休日のまとめどりを行うこと、所定の勤務時間の延長は、長期休業期間中等の業務量の縮減によって確実に確保できる休日の日数を考慮して、年度当初や学校行事などで業務量が特に多い時期に限ること、所定の勤務時間を通常より延長した日に延長を理由とした新たな業務の付加はせず、延長したとしても在校等時間が増加しないようにすること、画一的に導入するのではなく、育児や介護を行う者など、個々の事情に応じて適用することを踏まえ、職員会議や研修等については通常の所定の時間内で行うことなどを規定することとしております。

 

○城井委員

いわゆる閑散期の受けとめ、扱いについて、大臣、一つ確認をさせてください。

きょう、吉川委員の質疑の中では、文科省の局長から、閑散期については一概に判断できない、業務削減を徹底的にやりたい、こうした旨の答弁があったと承知をしております。

夏休み等の長期休業期間中は、研修、出張、家庭訪問、プール指導、児童生徒対応、補習、進路指導、備品管理、課題研究に加えて、部活動指導や免許更新講習等もあり、かなり多忙であるというふうに考えています。

一年を通して閑散期はなく、制度導入の条件が整っていないと言われても仕方ない状況ではないかというふうに思いますが、大臣からの見解を聞かせてください。

 

○萩生田国務大臣

長期休業期間中の教師の業務については、児童生徒が登校せず、実態としても学校閉庁日を設ける自治体が多く見られるなど、比較的穏やかになるものと認識しております。

しかしながら、今先生から御指摘がありましたように、プール指導ですとか、あるいは家庭訪問ですとか、進路指導ですとか、さまざまな仕事があることも事実だと思います。

しかしながら、平日十日間を含む十六日連続の学校閉庁日に取り組んでいる岐阜市においては、教育長が先頭に立って、閉庁期間中の学校は留守番電話設定とし、教育委員会が二十四時間緊急電話で対応するなど、会議、研修などの通常業務を行わないこととすることにより、長期間の学校閉庁日を実現しています。

文科省としては、こうした取組を支えるため、学校閉庁日の設定等を促すとともに、研修の整理、部活動の適正化、高温時のプール指導などの見直しなど、長期休業期間中の業務の見直しを求める通知を本年六月に出したところであり、部活動の大会の日程ですとか、そのあり方についても関係団体に働きかけをしたいと思いますし、また、独立行政法人教職員支援機構の夏季休業期間中の研修日程、これをどかんと真ん中に置かれたのでは全然機能しないと思いますので、七月のうちに行うとか八月の末に行うような形にして、ぜひまとめどりがしやすい環境を後押ししてまいりたいと思います。

実際に、夏季休業期間における学校閉庁日の取組は広がりつつあるとともに、一部の地方公共団体においては部活動の大会の見直しも進められております。

また、教職員支援機構においても来年度は八月八日から十六日の九日間は既に研修を実施しない予定としておりますので、一つ一つ環境を進めてまいりたいと思います。

 

○城井委員

今、業務削減を長期休業期間中にもということで御努力の話をいただいたと思います。

そうした業務の縮減を教育行政の責任のもと推進しながら、閑散期をつくって、少なくとも夏休み、冬休み、春休み等にまとめどり休日が、教育行政が意図的に指定して確保すべきという考え方があります。この点について、大臣いかがでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

先ほども申し上げましたが、学校閉庁日の設定などを促すとともに、長期休業期間中の業務の見直しを求める通知の発出、また、部活動の大会の日程を含めた、あり方の見直しに関する関係団体への働きかけや、夏季休業期間中の研修日程の見直しを図ること等により、長期休業期間中の業務の縮減を図ることで長期休業期間に閑散期をつくり、休日のまとめどりが可能となる状況をしっかりつくる必要があると考えております。

国や地方公共団体が本制度によるまとまった休日の期間を一律に指定することは、各学校における授業や行事などの年間計画や教師の個々の事情等があることから難しいと考えておりますが、文科省としては、本制度の趣旨や目的に沿った形で、同じ思いをぜひ共有してもらって、休日のまとめどりに取り組んでいただけるよう、全国の教育長や首長、地方関係団体が集まる会議などさまざまな場を活用して、今回の改正の趣旨や意義の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。

 

○城井委員

少し飛ばしまして、労使協定の件について私からも確認をさせてください。

村上委員からも提起済みでありますが、本来は、労使での話合いの場を確保する意味からも、三六協定同様に学校ごとの労使協定を締結するのが筋だというふうに考えます。

まず、大臣、この筋論についてお聞かせください。

 

○萩生田国務大臣

地方公務員の勤務条件は、住民自治の原則に基づき、住民の同意が必要であり、議会が団体意思として制定する条例によって決定することとされております。

公立学校の教師も地方公務員であり、休日のまとめどりの推進のための一年単位の変形労働時間制は、勤務条件に関する制度であることから、勤務条件条例主義にのっとり、労使協定ではなく条例により導入することが必要であると考えております。

なお、地方公務員法において、職員の勤務条件に関する事項は、職員団体との交渉事項であり、法令等に抵触しない限りにおいて書面による協定を結ぶことができる旨が規定されております。

本制度の導入についても、この勤務条件に該当することから、導入に当たっては、各地方公共団体において、職員団体との交渉を踏まえつつ検討されるものと考えています。

 

○城井委員

条例をもって労使協定のかわりとする場合に、本来、労使協定で定めなければならない事項、一つは一年単位の変形労働時間制を適用する職員の範囲、二つ目に一年単位の変形労働時間制の対象とする期間、通常は一年間ですけれども、そして三つ目に特定期間、これは特に忙しい期間、そして四つ目に一年間の出勤日と出勤日ごとの労働時間、五つ目に労使協定の有効期間について、このあたりをどのように明示するか、大臣、お答えいただけますか。

 

○萩生田国務大臣

公立学校の教師も地方公務員であり、休日のまとめどりのための本制度は、勤務条件に関する制度であることから、勤務条件条例主義にのっとり、労使協定ではなく条例により導入することが必要です。

その際、労使協定において定めることとされる、まず、対象者の範囲、対象期間、特定期間、勤務日及び当該勤務日ごとの勤務時間、有効期間などについては、各学校の校長がまず具体的な内容の検討、判断を行った上で、教育委員会と事前に調整を行い、その上で服務監督権者である教育委員会の規則などにおいて決定がなされるものと考えております。

また、それら具体的な事項を定めるに当たっての根拠や要件などについては各地方公共団体の条例において、また詳細については人事委員会規則において定めることとすることを想定しており、文部科学省としては条例のモデル案をお示ししたいと考えております。

 

○城井委員

私自身ももちろん、民主的コントロールの観点から、勤務条件条例主義も理解しているつもりであります。

地方公務員の勤務条件は条例で定めるものであり、労働基準法上の労使協定を結ぶことはできない仕組みであることは、これを踏まえるとしても、一年単位の変形労働時間制を導入することは、勤務時間という勤務条件に関する重大な変更であることは明白です。

少なくとも、地公法第五十五条の規定による職員団体との交渉事項であり、そして同条の書面協定が可能なものであるとの認識から、教育委員会、校長と職場代表者との話合いの場が確保されるべきだと考えますが、この一年単位の変形労働時間制の導入が地公法第五十五条の規定による職員団体との交渉事項であり、そして同条の書面協定が可能なものだということ、そして、この規定に基づき、教育委員会、校長と職場代表者との話合いの場が確保されるということ、この認識でいいか。

義務化すべきというのが吉川委員からの指摘でありました。

私は、大臣から、これは、今回の法律に基づく部分については確保するのだということ、大臣からの指示としてきちんとお示しをいただきたいというふうに思います。

局長の答弁では、勤務条件に当たるという答弁をいただいておりますが、これが、いわゆるできるという答弁では、やるところとやらないところが出てくるかもしれません。

大事な話合いの場をきちんと確保するということを、大臣、答弁をいただけますか。

 

○萩生田国務大臣

地方公務員の勤務条件は、住民自治の原則に基づき、住民の同意が必要であり、議会が団体意思として制定する条例によって決定することとされております。

繰り返しになりますけれども、公立学校の教師も地方公務員であり、休日のまとめどり推進のための一年単位の変形労働時間制は勤務条件に関する制度であることから、勤務条件条例主義にのっとり、労使協定ではなく条例により導入する必要があると考えております。

職員の勤務条件に関する事項は職員団体との交渉事項であり、法令等に抵触しない限りにおいて、書面において協定を結ぶことができる旨が規定をされております。

本制度の導入についてもこの勤務条件に該当することから、導入に当たっては、各地方公共団体において、職員団体との交渉も踏まえつつ検討されるものと考えております。

また、具体的に今回の制度を活用する対象者を決めるに当たって、校長がそれぞれの教師と対話をし、その事情などをよく酌み取ることが求められております。

このようなプロセスを通じて、先ほども申し上げましたように、指針を条例に、皆さん、地方自治体にお願いするときに、当然、条例の中にこの思いが入っていただかなければ、要するに、働く皆さんの意思が全然そこに反映されていなかったら、そんな条例をつくっても職場の環境は変わらないわけですから、当然のことながら、しっかり話合いをしていただいて、共通認識を持って制度を活用していただく必要があると思っていますので、その点は機会あるごとに徹底してまいりたいと思います。

 

○城井委員

最後の質問にしようと思います。

三年後に行うという二〇二二年度の文部科学省教員勤務実態調査で、持ち帰り業務を含めた勤務実態を把握すべきだと思っています。

ただ、必ず行うという担保がありません。

本来ですと、法律に明記をすべきだと思います。

大臣、これを必ず行うと明言いただけるかという点。

加えまして、この結果に基づいて給特法を抜本的に見直す。

この二つを明言いただけませんか。お願いします。

 

○萩生田国務大臣

三年後の教員の勤務実態調査を行うまでの間は何もしないということじゃありません。

法律をお認めいただいたら、直ちに、これが正しく条例で、地方でワークしているかどうかはしっかり抽出をしながら検証していきたいと思います。

その上で、今回の法制も踏まえて、教師でなければできないことに教師が集中できる環境、これを働き方改革の強力な推進によりつくってまいりたいと思います。

業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後に実施予定の勤務実態調査などを踏まえながら、教師に関する労働環境について、給特法などの法制的な枠組みを含む検討を行う必要があると考えておりまして、これは文部科学大臣として必ず行うということをここで申し上げたいと思います。

昭和四十六年の制定から半世紀が経過している給特法の見直しは大変な仕事です。

そのため、検討に当たっては、今後、文部科学省内の、内外の英知を集めて議論を深めるべく、省内で、職務にかかわらず、知見のあるメンバーで検討チームを

編成して、幅広い観点から議論する必要があり、文部科学大臣としても先頭に立って検討をしてまいりたいと思います。

 

○城井委員

終わります。

ありがとうございました。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区