資金繰り悪化を鑑みて経営セーフティ共済、小規模企業共済の解約手当金の支払割合を100%にすべきではないか 衆議院議員 きいたかし 福岡10区 (北九州市門司区・小倉北区・小倉南区) 

地元支援者から経営セーフティ共済、小規模企業共済について自社の倒産危機に積立金が使えないかとの質問がありましたので担当課に確認しました。

 

基本的には難しいとの回答でしたが、現場の中小企業の事業主からはこんな声も届いています。
「倒産防止共済は取引先の倒産の際に自分も共倒れしないようにする制度。小規模企業共済は退職金のようなもの。ともに積立しておいて、いざ自己の倒産危機があった時に、その積立金が使えなくって倒産するかもしれないって、そんなバカな話あるの?」
前例のない危機だからこそ中小企業そのものを守るという中小企業向け共済の意義をしっかり果たすよう働きかけたいと思います。

 

中小企業庁とのやり取りの詳細は以下より。

 

(きいたかし)新型コロナウイルス感染症の影響により資金繰りが悪化していることを鑑みて、経営セーフティ共済、小規模企業共済の解約手当金の支払割合を、支払い期間にかかわらず、100%とすることはできないか。

○倒産防止共済(経営セーフティ共済)

(中小企業庁)解約手当金の支払割合を増やすことは困難である。
解約手当金のみを対象とした特例措置を設けようとすると、その影響が制 度全体に及ぶため。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響を鑑みて、次の対応を検討しているところ。
①共済金貸し付けの償還期日繰り下げ
②一時貸付の違約金発生及び、違約金等の掛金からの充当猶予
③掛金納付期限の延長

(中小企業庁事業環境部経営安定対策室)

 

○小規模企業共済

(中小企業庁)解約手当金の支給割合を増やすことが困難である。
・小規模企業共済制度は、個人事業主や小規模企業の会社の役員が、廃業・退職後の生活の安定等を図るための資金として積み立てを行う共済制度。
・当該制度の主旨から、廃業や老齢等の事由によって支給する共済金が手厚く支給されるように制度設計をしている。この共済金や解約手当金額(以下、「共済金額等」という。)は、脱退率に基づき生じる事由(廃業・退職、老齢、解約等)に応じて支払われる共済金額等の総計と契約者から納付される掛金及びそれが生む利息の合計額とが一致するように、数理計算を行って定めており、具体的な支給額については政令で定めている。
・お問い合わせいただいた解約手当金のみを対象とした特例措置を設けようとすると、その影響は制度全体に波及せざるを得ず、現在、手厚く支給できている廃業等の共済金の支給の維持が困難になることから、制度の主旨を鑑みても、その実施は現実的ではないものと考えている。
・したがって、新型コロナウイルス感染症の影響により業況が悪化している共済契約者の資金需要を満たすために、特例措置として、契約者貸付制度の特例措置を設けて、無利子の貸付けを実施することとした次第。

(中小企業庁経営支援部小規模企業振興課)

 

(きいたかし)「通常は解約ペナルティーがとられますが、それは今回は免除としてもらって、その分の補填を国の財政がフォローすれば、倒産が免れて、かつ財務省もあまり真水を出さずに済むのでは」

(中小企業庁)「全加入者に新型コロナに関する対応策について通知を郵送するための予算をお願いしたが通らなかったことを考えると、非常に難しい」との口頭で回答あり。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区