学校再開に当たっての感染防止対策を国の責任で万全を期すべき

 

2020年3月24日 衆議院文部科学委員会

 

(新型コロナウイルス対策:総理要請に基づく学校一斉臨時休業要請の解除、学校再開について)

○橘委員長

これより質疑に入ります。

質疑の申出がありますので、順次これを許します。城井崇君。

 

○城井委員

国民民主党の城井崇です。

文化観光推進法案について、萩生田文部科学大臣、中野経済産業大臣政務官並びに和田国土交通大臣政務官にきょうは質問させていただきたいと思います。

よろしくお願いいたします。

文化観光を推進するに当たりまして、まず大前提として、国民の生命財産の安全確保をされるということは言うまでもないと思っております。

まず、新型コロナウイルス対策について、幾つか確認をさせていただきたいと思います。

まず、総理要請に基づく学校一斉臨時休業要請の解除、すなわち学校再開についてお伺いしたいと思います。

3月19日の専門家会議の見解を踏まえ、文部科学大臣として、昨日の夕方にも記者会見があり、本日にも発表があるやに聞いておりますが、そこで示される学校再開に向けての方針とその理由について、文部科学大臣に伺いたいと思います。

これまで大臣は、3月23日の参議院予算委員会での答弁で、爆発的な感染拡大には進んでいない、原則として全ての学校が再開されることとなると、基本的に一斉臨時休業の解除方針を述べました。一方で、無症状者によるオーバーシュートの可能性の指摘も専門家会議からありました。

終息を見ていないタイミングであり、感染拡大リスクの伴う学校再開判断を自治体や設置者に丸投げするのか。

大臣、この学校再開方針と理由について、まずお答えいただけますか。

 

○萩生田国務大臣

おはようございます。

今回の学校再開は、一斉休業の要請からこれまでの間、国民の皆様、御家庭や社会全体の多大な御努力、御尽力によって子供たちを守る意識が高まり、その体制ができ上がってきた中で、引き続き十分に警戒をしながら準備を進めていただくものです。

専門家会議も分析しているとおり、感染状況については、一部の地域での感染拡大は見られ、こうした地域が全国に拡大すれば、どこかの地域を発端として爆発的な感染拡大を伴う大流行につながりかねない状況であり、一人一人の行動変容と強い行動自粛の呼びかけが必要な厳しい状況であることに変わりはありません。

子供たちを守る教育関係者、各自治体におかれては、この認識を大前提に、春休みの期間を含めて、引き続き警戒を緩めることなく学校再開の準備を進めていただきたいと考えているところであり、本日発出をした学校再開のガイドラインにおいてもその旨を盛り込んでいるところでございます。

 

○城井委員

ガイドラインを発出ということでございましたが、大臣、一つだけ、今の点で確認をさせてください。

いまだに感染源が追えていない、そして、そのことで感染拡大がまだ見られている地域が多くございますが、そうした地域でも既に自治体において学校再開の動きがございます。

国としてどう対応するのか、大臣、ポイントはここだと思っていまして、学校に起因する感染がないので学校を再開しますということを自治体が判断理由としておっしゃっておるわけですが、学校に起因する感染がなければ認めるということなのか、この点、昨日、本日と発表されている中身に照らしてどうなのかということをお答えいただけますか。

 

○萩生田国務大臣

先生も御案内のとおり、学校の設置者である市町村の判断を優先したいと思います。

その場合には、ただ単に学内での感染者がいるか否かではなくて、自治体内で感染されている市民の皆さんの存在があるかないか、こういったことも含めて、都道府県の衛生部局とよく相談をしていただきたいと思います。

もちろん、全国一斉休業に踏み切ったときの判断に戻れば、少しでも感染のリスクがあれば学校を閉めるという決断も時にはしなくてはならないと思うんですけれども、あのときよりやはり国民の皆さんの意識は大きく変わってきたと思います。

そして、学校関係者の皆さんも、どうすれば感染しないかというさまざまな手法を身につけてきていただいたと思っておりますので、こういったことを総力で発揮していただいて、できる限り授業の再開をしていきたいというのが私の思いでございますので、丸投げで、自分たちで考えてくださいなんということを言うつもりはございません。

必要に応じて、国の知見も、御相談があればしっかり発揮をしながら、きめの細かい対応をしていきたいというふうに思っております。

 

○城井委員

学校そのものということだけではなくて、自治体でという御発言が今ございました。

そのとおりだと思います。

そういたしますと、大臣、衛生部局などと相談してほしいということでしたが、その衛生部局との相談なども含めたところを国として指導助言するという考えはあるか。

私は、すべきではないかというふうに思いますが、特に感染拡大が続いている地域ですので、その点、いかがでしょう。

 

○萩生田国務大臣

一概には申し上げられませんけれども、もちろん、必要に応じて指導助言をしてまいりたいと思っております。

 

○城井委員

日ごとに感染の地域は拡大しているという状況を、警戒を緩めることなくということでしたので、しっかりと引き締めて取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思います。

続いて、参ります。

仮に学校再開をするに当たっても、感染防止対策は国の責任で万全を期すべきだと思っています。

感染防止の物資は相変わらず不足しておりますから、その準備、席の配置や換気など注意喚起すべき項目はありますが、例えばということで、どの学校でもできること、そして、今後の各種感染症予防を徹底する観点から、各学校等で、始業前、昼食時、下校時の手洗いあるいは消毒の指導を国から取組基準として示すべきではないか。

ふだんからやっているという前提ですが、これまでの部分よりも踏み込んだ形になると思いますが、きちんと教員が見る、確認しながらということで、この手洗い、消毒の指導を国から取組基準として示すべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

先生の御指摘、ごもっともだと思います。

今、前の質問の中で、緊張感を持ってということを改めて御指摘いただいたんですけれども、先週、たまたま19日の会議の後に、言うならば、学校の休業要請は延長しないとか4月から学校再開というワードが新聞やテレビなどで非常にクローズアップされましたら、何となく、もうトンネルを抜けたかのような雰囲気が国民の皆さんにちょっと広がってしまったなというように私は心配していまして、したがって、きのう急遽、夕方改めて記者会見をしたのはそのことでございます。

状況は変わっていないですし、もっと言えば、一斉休業をお願いしたときより国内の患者数はふえているわけですから、ここは徹底した感染予防をしないと学校再開というのはできないと思っております。

したがって、新学期からの学校再開を迎えるに当たり、文科省では、その際の留意事項等を取りまとめた学校再開ガイドラインを作成し、先ほど全国の教育委員会に発出をしました。

その中において、手洗い、せきエチケット、消毒による清掃などの基本的な感染症対策の徹底に加え、集団感染リスクを防ぐ観点から、毎朝の検温、授業ごとの換気の励行、また、近距離での会話や発声などの際のマスクの使用などの保健管理の徹底を盛り込んでいるところでございます。

特に手洗い等の頻度や方法について、各学校の参考となるように、より具体的に示していきたいと思いますが、地域の感染拡大の状況はさまざまであり、それぞれの地域の実態や児童生徒等の状況を踏まえて、各学校において、学校医や学校薬剤師等と連携をしながら感染対策に適切に取り組んでいただきたいと考えております。

再開に当たって、アルコール消毒液がないという陳情もあるんですが、これはちょっと学校現場も間違っていまして、アルコール消毒液での消毒は石けんや水がない場合の緊急避難的な作法でありまして、石けんで水道水で洗った方が、言うなら効果は抜群に高いというふうに専門家の皆さんがおっしゃっていますので、学校はそういう環境にありますので、まず、アルコールの消毒液がなくても、ちゃんと石けんと水でしっかり手洗いを勧めていく、このことを徹底してまいりたいと思います。

 

○城井委員

現場はコロナ疲れも耳にするところでありますし、特に、ここからが正念場となりますと、明確な指針がきちんと現場に届くということが大事だと思います。今ほどもわかりやすい御説明をいただいたと思いますので、しっかり届けていただきますように、改めてお願いしたいと思います。

さて、もう一点お伺いします。

学校休校を仮に再開した場合でも、休校が続く地域もありますし、もしかすると、もう一回休校するケースも出てくるかもしれないというふうに思っています。そこを想定して、学びの継続に向けた準備を今からすべきという点を質問したいと思います。

地域限定を含め、今後も休校が生じる可能性を想定し、休校中のオンライン学習の環境整備についても本格的に行う必要があると考えます。

そこで、三つ提案をします。必要な端末支援、通信環境の整備支援、そして学習内容の準備であります。

まず一つ目は、一人一台端末の整備促進は、現在、GIGAスクール構想でも進めているところでありますが、端末の持ち帰りのルール整備がまだですので、これをやるべきです。

次に、家庭での必要な通信環境整備支援とともに、オンライン学習向けの通信料金プランを、通信会社等と今のうちから連携して検討すべきだと考えます。

あわせて、オンラインによる学習機会を十分活用するために、学習指導要領に基づいた学習内容の準備に公教育としてあらかじめ取り組むべきです。

大切なのは、全ての児童生徒が学習機会へアクセスできることです。

大臣、取り組んでいただけますか。

 

○萩生田国務大臣

学校の臨時休業期間中に児童生徒が学習を進める際に、ICTを活用することは大変有意義であるというふうに考えております。

しかしながら、そもそも我が国の教育におけるICT活用状況は世界から大きく後塵を拝しており、その基盤となる学校ICT環境について整備が進んでおらず、自治体間で差が生じています。

このような課題を解決すべく、まずは、令和元年度補正予算において、GIGAクール構想の実現として、学校における高速大容量の通信ネットワークと児童生徒一人一台端末の一体的な整備を始めたところです。

今回の整備による端末は、校外や家庭での学習活動においても効果的に活用される可能性があるため、今後、これらの先行事例の収集、分析、普及展開などに積極的に努めてまいりたいと考えております。

また、臨時休業する必要が生じた学校においては、可能な限り家庭学習を課すなどの必要な措置を講じるなど配慮することが求められておりますが、文部科学省としては、子供の学び応援サイトにおいて、各学校が家庭学習を課す際に活用できる教材等の充実に努めるとともに、ICTを活用しての休業中の学習成果を確認する取組事例などのホームページへの掲載、周知も行っているとこ

ろです。

文科省としては、これらの施策を通じて端末、通信環境、学習コンテンツについて整備を進め、休校時の学習活動を含む学校教育におけるさまざまな場面でのICT活用を促進してまいりたいと思います。

先生御提案の持ち帰りができるようにせよというのは、せっかく、一人一台整備すれば、家庭に持ち帰って活用することも私も重要だと思います。

一方で、児童生徒に端末の持ち帰りを認める場合には、情報セキュリティーですとか有害情報のアクセス制限ですとか家庭間の公平性などの配慮も必要だと思っております。

このため、GIGAスクール構想の実現により整備した端末の持ち帰りについては、各自治体、学校においてこのような点を十分踏まえて適切に判断いただければよいと考えており、文科省としては、端末整備後の自治体における活用実態等をまずは収集し、優良事例を周知したいと考えておるところでございます。

 

○城井委員

大臣、だからこそ、あらかじめ検討しませんかということを申しておるわけであります。

自治体の事例が出てからだと何年後になりますか。

今後も、災害も新型感染症もあり得ると思ってかかっておかねばならぬというように思うわけです。

ポータルサイトで取組優良事例などを示していただいています。

ただ、今回も、いきなり休校になりましたから、子供たちの学びの進度や習熟度は違ったわけです。

そうすると、その違いに応じて教材を差し出していけるインフラを今のうちからつくっておくべきではないかというのが今回の提案なわけでして、その点を踏まえての検討をお願いできるかという点、もう一回お願いします。

 

○萩生田国務大臣

貴重な提案だと思います。

学校で使う端末は基本的にWiFi対応が標準的に言われているんですけれども、LTEなどを活用すれば自宅へも持ち帰りができますし、また、もっと言えば、こういう機会に日本じゅうやはりWiFiフリーの環境というのをつくっていかなきゃいけないと思います。

過疎地も含めてそういう差をなくしていくことがICTを活用する大きな視点だと思いますので、先生から二度御指摘がありました、本当はひそかに心の中でずうずうしくいろいろなことを考えておりまして、このピンチをチャンスに変えて、学校教育環境を変えていきたい、こんなふうに思っております。

 

○城井委員

ぜひ迅速な検討をお願いしたいと思います。

もう一点伺います。経済産業大臣政務官にお伺いします。

学習塾や音楽教室等の習い事などについて、これも自粛ということが言われてまいりましたが、徹底した感染防止対策など、再開に向けて業界で策定した感染防止ガイドラインが示されています。

それに対する評価と国による支援について、経済産業省の見解をお伺いしたいと思います。

 

○中野大臣政務官

城井先生の御質問にお答え申し上げます。

先生御指摘のとおり、今般の学校等への休業要請を踏まえまして、経済産業省といたしましては、複数の業界団体を通じまして、学習塾などに関しまして、対面での授業などの感染拡大のおそれがある取組の自粛やオンライン授業への切りかえ等の工夫をまずは要請させていただきました。

これを受けまして、全国学習塾協会あるいは学習塾関連の三団体が所属する民間教育団体連絡協議会におきまして迅速に対応方針を公表するとともに、各企業においても取組に着手をいただいたところと承知をしております。

先生御指摘の、3月13日にまた全国学習塾協会より、新型コロナウイルス感染症対策の基本方針、ガイドラインというようなものが示されてございます。国内外で新型コロナウイルス感染症が発生したときの対応についての方針、あるいはその予防策等々も含めて、業界でガイドラインを作成していただきました。

経済産業省といたしましては、各企業において、今、この方針に基づきまして、適切に対応をしっかりしていただいているものということで認識をしております。

また、支援ということでございました。

学習塾は、自粛期間の授業料収入が一時的に減少をしまして、資金繰りに支障が生じる可能性もございます。セーフティーネット保証五号への業種の指定を決定いたしまして、資金繰り対策につきましても強化をしたところでございますし、また、マスクや消毒液が足りない、こうした御要望もよくいただきます。マスクにつきましては、厚労省等の関係省庁と連携をいたしまして、適正な流通の確保に向けた取組を行うとともに、消毒液につきましても、消毒液の生産設備の導入支援補助金等により増産を支援している、こういう状況でございます。

多くの子供たちが通っている学習塾等におきまして健康対策、予防対策を徹底することは極めて重要でございまして、経済産業省におきましては、学習塾協会や民間教育産業と、コロナウイルス対策に関しまして今後も連絡を密にとる体制を整えておりまして、今後も必要な情報発信やニーズの把握にしっかりと努めてまいりたいと考えております。

 

○城井委員

引き続き民間教育産業への支援の充実をお願いしたいと思います。

中野政務官はここで御退席されて結構です。

ありがとうございました。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区