大学入学共通テストの問題作成分科会委員が例題集出版、利益相反ではないか 予算委員会第8分科会で質疑、新型コロナ対策の学校現場での対応、大学入試改革に関わる議員立法の法案審査 衆議院議員 きいたかし 福岡10区 (北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)
2月18日夜、大学入学共通テストに関わる新たな利益相反の件についての文部科学省への事実確認結果が来ました。
きっかけの記事
入学共通テスト、問題作成委員らが例題集を出版 「疑念持たれる」と指摘受け複数辞任(2020年2月16日産経新聞)
以下、文部科学省の回答です。
衆議院議員 城井 崇 議員事務所 御中
日頃より、文教施策の充実につきまして、格別の御理解と御支援をいただいておりますことに、 厚く御礼申し上げます。
2/17(月)産経新聞の報道「共通テスト 問題作成委員が例題集 出版、利益相反の疑念」 について以下御質問について回答します。
①記事には「来年1月実施の大学入学共通テストに絡み、国語の問題を作成する分科会の複数の委員が昨年8月、導入予定だった記述式に関する例題集を民間の出版社から発行し、その後、利益相反などの疑念を指摘されて委員を辞任していたことが16日、関係者への取材で分かった。」とあるが、このような事実はあるのか。
①について
大学入学共通テストの問題作成に当たっている国語の問題作成分科会において、複数の委員が辞任しているという事実を大学入試センターから確認しています。 なお、委員辞任の理由、及び、辞任した委員と報道されている出版物との関わりについて は、委員の氏名の特定につながりかねないことから、大学入試センターとしては公表できないとのことです。
②記事には「関係者によると、この例題集の執筆陣に、共通テストを運営する大学入試センターが設置した「国語問題作成分科会」の分科会長と委員数人が含まれていた。分科会長は、来年の共通テストの国語問題作成における統括役だったという。」とあるが、このような事実はあるのか。
②について
国語問題作成分科会の分科会長が、「例題集」の執筆に関わっており辞任したとする報道内容は事実とは異なり、分科会長は辞任していないことを大学入試センターから確認しています。
③記事中にある、昨年8月に辞任したとされる、大学入試センターが設置した「国語問題作成分科会」の委員とは誰なのか。辞任した委員の氏名、肩書、当時の分科会における役割などについて明らかにされたい。
③について
大学入学共通テストの国語の問題作成を行う「国語問題作成分科会」の委員の氏名、肩書、当時の分科会における役割などについては、試験問題の機密性、公平性の観点から、大学入 試センターとしては公表できないとのことです。
ただし、委員の氏名については、試験における公平性を確保する観点から、委員が問題作 成に関わった試験が実施された年度の翌年度に公表しています。
④記事中にある、「東京の大手教科書会社から昨年8月発行された共通テスト・国語記述式対策の市販本(定価2200円)」の、出版社名、書籍名を明らかにされたい。
④について
産経新聞社から大学入試センターへの問合せの際、株式会社教育出版より刊行されている『新時代の大学入試 国語記述式問題への対応』のことについての問合せであったと大学入 試センターから聞いております。
⑤記事には、「例題集では、分科会長らは自分たちが作問に関わっていることには触れていないが、現役の作問担当者が民間の出版社を通じて関連本を出すこと自体が「疑念を持たれる行為」と分科会の中などで問題視され、辞任を申し出たという。」とあるが、大学入試センターの国語問題作成分科会において、「疑念を持たれる行為」が問題視された事実があるのか。議事録を提示されたい。
⑤について
上記1で回答したとおり、辞任した委員がいるのは事実ですが、大学入試センターによると、その理由や問題作成分科会における議論の状況については、試験問題の類推につながる 情報であることから、非公表とすると聞いております。なお、問題作成分科会においては、 問題を作成する作業を行う委員会であるため、議事録は作成していないとのことです。
なお、大学入試センターとしてのコメントがホームページ上で掲載されておりますので、 こちらもご参照下さい。御質問、御不明な点がございましたら、以下の担当まで御連絡いただけますと幸いです。引き 続き、御指導・御鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
衆議院議員 きいたかし 福岡10区