北九州空港の機能拡充・利用促進、下水道施設の改築への国費負担の継続について 衆議院議員 きいたかし 福岡10区 (北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

 

 

2019年2月27日 衆議院予算委員会第八分科会

 

○城井分科員

国民民主党の衆議院議員、城井崇でございます。

本日は、予算委員会の分科会での質疑の機会をいただきました。ありがとうございます。

本日は、地元北九州市の国への要望を踏まえまして、それをお伝えをし、そして改善をしていく政策提案をさせていただきながら、国土交通大臣、そして、きょうは各省の政務官の皆様にもお越しをいただいておりますけれども、それぞれに質問させていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。

それでは、まず、北九州空港の機能の拡充、そして利用の促進に向けての質問をさせていただきます。

これは昨年の分科会でも石井大臣に御質問申し上げて、ぜひお取組をということでお願いした案件でありますが、特に、この北九州空港の滑走路が短いために、ビジネスチャンスを北九州空港自体が引き続き逃し続けているという件について質問させていただきます。

この北九州空港は、九州で唯一の二十四時間運用可能な空港であります。本州と九州をつなぐ陸と海の交通の結節点、そして九州最大規模の自動車、電子機器などの産業集積地に位置をしています。この地理的優位性から、航空貨物拠点化を目指して、貨物の路線誘致に今一生懸命に取り組んでいるというのが実情であります。

しかし、滑走路の長さは二千五百メートルと制約があります。本来誘致ができたはずの大型貨物機の就航機会を逃してしまっています。

直近、平成三十年度も、八件の引き合いのうち四件を逃しています。うち二つは、滑走路の長さが足りないからほかの空港へ移らざるを得なかった、こうした状況です。

これはこの平成三十年度に限ってではありませんで、この十年以上、こうした状況がいまだに続いているという実情を、昨年来、大臣にもお伝えしてきたところであります。

これまでに、例えば、大型貨物機、アントノフ級ですと、地元市会議員によりますと、六十回も飛来するはずだったんですけれども、この機会も逃してしまっているというのが実情でございます。

地元自治体も手をこまねいているわけでありませんで、十便ほどの新規路線の誘致をするなど努力を続けてきているにもかかわらず、地域経済発展の制約条件を、いまだに、相変わらず抱えたままだという状況になっているわけであります。

今後、南トラフ地震などの防災上の観点からも、災害拠点の空港としての役割も北九州空港が果たしていかねばならぬということも頭に置きながらでありますけれども、あと五百メートル滑走路を伸ばして、そして、果たしてもらえる役割をしっかり北九州空港に果たしてもらうべきだ、この取組を国として加速すべきだというふうに考えております。

これまでも、この滑走路の延伸可能部分については、民主党政権時にその当該部分の土壌改良工事を既に終えているという状況でもあります。あれから何年たっているかということであります。

そして、そうした状況でありますので、あとはアスファルトを張るだけ。延伸には幾らかかるかということを考えますと、十分取り返せる金額であるというふうに考えます。

こうした理由から、北九州空港の滑走路について、大型貨物機の就航に制限がなくなる三千メートルへの延伸を早期に実現すべきだと考えます。

大臣、お考えをお聞かせください。

 

○石井国土交通大臣

北九州空港におきましては、既に、航空貨物便の誘致活動や航空貨物に対する重量助成など、地元の北九州市、福岡県が利用促進活動に取り組んでいると承知をしております。

大型貨物専用機が、貨物を満載をし、長距離運航に必要な燃料を積載して離陸するためには三千メートル級の滑走路が必要でありますが、滑走路延伸に関しましては、大型貨物機就航のニーズ、費用対効果、周辺環境への影響等について十分な検討を行うことが必要と認識をしております。

今後の需要の見通しを明らかにする観点からも、まずは、地域と物流会社、航空会社といった関係者との連携による利用促進の取組を引き続きしっかりと進めていただくことが重要と考えております。

 

○城井分科員

ありがとうございます。

需要がどうかということでありますけれども、今、航空各社が就航を検討するときに、北九州空港の資料を見ますと、滑走路二千五百メートルというふうに書いてあります。つまり、実際に、荷物の多い少ないがありますけれども、就航しようと思ったときに、関係者との協議に入れるかどうかというときに、この二千五百メートルという数字を見たときに既に交渉に入ることを諦めるケース、潜在的な需要というのが相当数あるということをぜひ大臣にも御認識をいただきたいというふうに思うんです。

貨物を呼び込むときにも、その最初のハードルが高くなっているがために、これ以上広げていくのになかなかに苦しいというのが地元からの声であります。ぜひ関係者の声にもいま一たび耳を傾けていただいて、残り五百メートルの延伸について、ぜひ国として本格検討いただきたいというふうに思います。

五百メートル延ばすことで、もう一つ、北九州空港の利活用、そして我が国が進める国策に合致するメリットがあるということを、これからもう一つ御質問申し上げたいというふうに思います。

観光立国日本という国策に基づいた訪日客六千万人を達成するためには、三大都市圏以外での大規模な訪日客の受入れが必要になってきます。そのためには、二千八百メートルの滑走路で、延長がこれ以上は不可能な福岡空港を補完できる、地理的にも近接した北九州空港もフル活用して、北九州空港と福岡空港とで一体的な訪日客の取り込みを進めるということが先ほどの大きな目標達成には欠かせないというふうに考えています。

現在、国の訪日誘客支援空港の後押しを受けて、北九州空港の国際線は、地方空港では鹿児島空港に今肉薄する状況で、上位に上り詰めてきております。この取組では、国は各路線に対して、新規の就航から三年間、国際線の着陸料を割引してくれたり、そして、航空機のハンドリング経費の一部を負担をしてくれたりしています。二〇二〇年に訪日外国人を四千万人、そしてその先の六千万人に向けた観光立国の実現に向けた政策と、これは合致するものだというふうに考えています。

しかし、この制度は二〇二〇年度で終了の予定であります。成果が出ていて伸び代がある政策ですので、ぜひ継続してはどうかというふうに考えます。また、訪日誘客支援空港に認定した空港で実績が出ているところは補助期間を三年から延長してはどうかというふうに考えますけれども、大臣の見解をお聞かせください。

 

○石井国土交通大臣

明日の日本を支える観光ビジョンで定めております訪日外国人旅行者数二〇二〇年四千万人等の目標達成に向けましては、地方創生の観点からも、国際線就航によりまして、地方にまず訪日していただいて、また地方から外国に戻っていただく、地方イン、地方アウトの誘客促進が大変重要となります。

このため、平成二十九年の七月に、北九州空港を含む全国二十七の地方空港を訪日誘客支援空港に認定をいたしまして、着陸料軽減等の新規就航、増便への支援や、搭乗橋の整備等の旅客の受入れ環境整備への支援を行っているところであります。

このうち、着陸料軽減等につきましては、需要の安定しない就航当初について航空会社の費用負担の軽減を図ることで新規就航、増便を促進しているものでありまして、就航から最大三年間を支援対象としております。本支援措置は、平成二十九年九月から国際旅客便への支援を開始をしておりまして、まずは最大三年間、確実に支援ができるよう、予算の確保に努めてまいりたいと考えております。

 

○城井分科員

大臣からもお話がありましたように、平成三十二年度というところまでが取組かというふうに思いますので、その間の動きをぜひ見ていただきながらで、地方の空港、北九州空港を含めての実績が出てきているところについての応援の手段について、ぜひ今後も御検討を続けていただきたいというふうに思います。

次に参ります。

北九州空港の平成二十九年度の国際線の旅客数は二十八万人強ということになっています。これだけ外国人の旅行客が参りますと、その受入れの体制についても地元で議論になります。ビジネスチャンスを広げる観点からも、地元自治体からは、税関や入管、防疫などのいわゆるCIQの常駐化が望まれています。常駐化していないのは今や、同じ規模の空港では北九州空港くらいのものであります。

お手元に国土交通省提供の配付資料がありますので、ごらんいただけたらと思います。

一つは、国際線の利用状況の人数、貨物、そしてCIQの施設の有無であります。もう一つは、国管理空港におけるCIQ職員の常駐状況であります。これを照らしますと、仙台や広島、高松、鹿児島などの各空港と同等の規模の出入国者数がある国内空港という意味では、この北九州だけが税関、入管、防疫等のCIQの常駐化が実現されていないという状況が一目で見てとれるというふうに思います。なぜ北九州空港でこの常駐化ができないのか。

北九州空港にCIQの常駐が必要だと考える理由は幾つかあります。

まず、そもそも、北九州空港が二十四時間空港であるということであります。このCIQ官庁の業務は二十四時間発生する可能性があるという点で、全国の地方空港とは性質が異なります。突発的な遅延などにも対応せねばなりません。

お手元の資料をごらんください。

平成三十一年四月からの定期国際路線の一覧でございます。この業務の主に発生する時間帯を確認をしてまいりますと、結果として、早朝から深夜まで切れ目なく業務は発生する状況でございまして、近隣の拠点があります門司港などからの移動には約一時間程度を要する環境であります。現在は出張対応を続けていただいている状況でありますけれども、これが現実的かということをしっかりチェックをしたいというふうに思っています。

これに加えまして、航空貨物の国際チャーターの引き合いは増加をいたしております。その都度就航時間の調整が必要ですが、貨物機は、相手空港の状況や天候によって、一時間から二時間程度の幅で早く着いたり、そして遅延したりということがありまして、現場もそれに備えるという状況であります。

また、常駐化について、CIQ官庁からせんだって聞き取りをいたしました。そうすると、常駐化について明確な基準は特にないというお答えでありました。これは明確化すべきではないかというふうに考えます。

北九州空港最寄りの北九州港や下関港へのクルーズ船の寄港が今ふえておりまして、現場のCIQ官庁の業務は増大をしています。来る三月一日には、クイーン・メリー号という大型クルーズ船がひびきコンテナターミナルに寄港する予定であります。このような大型クルーズ船ともなりますと、数千人を入国させるという突発的な業務の増大があり、こうしたものにも現場のCIQ官庁の職員は今頑張って対応いただいているという状況であります。

これまでに、管制空港化に向けては就航機数の目安が示されました。同じようにして、このCIQにかかわる職員の常駐化についても各省で目安を示すべきだというふうに考えますが、まず、CIQの関連官庁である法務省、財務省、厚生労働省、農林水産省の各政務官の皆様にきょうはお越しをいただきました。それぞれに、CIQ官庁の職員の常駐化の目安を示すべきだという点についてお答えいただければと思います。

 

○門山法務大臣政務官

お答えいたします。

地方入国管理官署における地方空港の職員の常駐化の目安につきましては、地方空港を管轄する官署ごとに状況が異なることから、一律に基準を設けることは困難でございます。

空港で勤務する職員については、就航便や旅客数の状況に加え、当該官署が所管する在留審査その他の業務の状況も踏まえつつ、常駐という方法も含め、適切な配置に努めてまいりたいと考えております。

 

○渡辺財務大臣政務官

税関では、地方空港においても迅速な通関と厳格な水際取締りの両立を実現するため、取締り検査機器の活用を図りながら、所要の人員を配置しております。

地方空港における職員の配置につきましては、行政需要に加え、近隣官署の規模や距離などを総合的に勘案し、効率的な配置となるように決定をしております。また、就航便の状況等も踏まえながら随時見直しを行ってきております。

常駐化を行うかどうかの基準につきましては、空港ごとに状況が異なりますので一概に申し上げることは難しいのですが、今後とも、行政需要に適切に対応できるよう、北九州空港も含め、地方空港における税関の体制整備に努めてまいります。

 

○上野厚生労働大臣政務官

お答えいたします。

検疫所は、国内に常在しない感染症の侵入を防止するための水際対策を担っており、全ての国際便に対して検疫を実施をしています。

職員を常駐させる基準は一概には申し上げられませんけれども、業務の効率的な実施の観点から、最寄りの検疫所からの距離、職員の数、国際便の数等を総合的に判断をし、必要であれば職員を常駐させることとしております。

厚生労働省としては、今後の訪日外国人の増大等に適切に対応できるよう、関係省庁とも連携を図りながら必要な検疫体制の確保に努めてまいります。

 

○濱村農林水産大臣政務官

お答えいたします。

動植物検疫は、輸入検査の申請があれば、輸入に支障がないよう検査を行うことを原則としております。職員の常駐していない空港等では近隣官署から出張して対応しているところでございまして、その常駐化については、輸入検査件数や近隣官署の職員数、距離等を総合的に勘案して適切に判断してまいりたいと考えております。

 

○城井分科員

ありがとうございました。

なぜここまでCIQの常駐化にこだわっているかという点をもう一つ申し上げたいというふうに思います。それは、北九州空港が、先ほど申した路線の誘致をするときに支障が出ているからであります。

エアライン誘致に当たっては、CIQ官庁が常駐しているかどうかということは旅客便にしても貨物便にしても最も重要で、先ほどのお話にもございました出張対応、つまり、就航路線発生主義に立った対応よりも、特に入管が常駐しているという条件があると交渉が有利に進められるというふうに現場から聞いております。

北九州市と現場のCIQの職員とは頻繁に意見交換を行っていると聞いています。このCIQの職員からは、国際線の就航時刻に合わせて職員を出張対応させる業務の多忙化に悲痛な声が上がっている、北九州市としても、この深刻な声を受けとめ、必要な対応をとりたいと考えているというふうに聞きました。

二十四時間空港である北九州空港は、時間の制約がなく、就航希望が来ています。その特徴を生かした深夜時間帯への就航希望が多いというのが実情なんです。しかし、出張で業務に当たる現場のCIQの職員の数や、そして業務量には限りがあるというふうに思っています。誘致が進む中で無理をしている職員の現状をこのまま放置できないというのが今回の質問の趣旨なんです。

以上を踏まえて、北九州空港へのCIQ職員の常駐化について、ぜひ実現すべきと考えますが、まず、CIQ官庁である法務省、財務省、厚生労働省、農林水産省の各政務官の皆様から北九州空港の常駐化について御答弁をいただきまして、その後、国土交通大臣に、空港振興の基盤整備への働きかけをぜひ各省へお願いするという趣旨で、このCIQの常駐化へ各省に働きかけをお願いしたいという点についても御答弁いただきたいと思いますので、順番にお願いできたらと思います。

 

○門山法務大臣政務官

北九州空港につきましては、福岡入国管理局北九州出張所が管轄しているところでございますが、現状においては、定期便の離発着に際し常時職員四、五名を配置しており、業務量に応じ必要な体制をとっているものと考えているところでございます。

引き続き、就航便や旅客数の状況に加え、在留審査その他の業務の状況を踏まえつつ、職員の適正な配置に努めてまいりたいと考えております。

 

○渡辺財務大臣政務官

現在、北九州空港には、北九州市に所在する門司税関本関から職員を派遣して出入国旅客の通関に対応しているところでありますが、北九州空港の近年の入国旅客数全体の増加に伴いまして、今後の入国旅客数の動向に注視してまいりたいと思います。

 

○上野厚生労働大臣政務官

北九州空港の現状について、まず御説明を申し上げます。

北九州空港における国際便の検疫については、国際便の到着時間に合わせて門司検疫所支所の職員が出張して対応しております。具体的には、二交代制勤務で、早朝便から最終便の検疫が終了するまで終日勤務をしております。

委員御指摘のとおり、北九州空港の国際便数が増加をしている状況については承知をいたしております。今後の国際便や業務量の状況を踏まえながら、常駐化の要否も含め、適正な人員配置を検討してまいります。

 

○濱村農林水産大臣政務官

北九州空港を含めて、九州北部におきましては、空路での訪日客の増加に加えましてクルーズ船の就航数も増加しておりまして、動植物検疫業務が増加していると承知しておりま

す。

ただ一方で、北九州空港における動植物検疫は、現在、門司の植物検疫所など、近隣官署からの出張により対応しているところでございまして、これらの官署の職員を増員しておるところでございますが、輸入に特段の支障は生じていないと認識しております。

今後は、同空港における業務の状況を考慮しながら、常駐の要否を検討することと考えております。

 

○石井国土交通大臣

北九州空港につきましては、委員から御紹介いただいたように、国際線の航空需要が伸びている状況にございます。

現段階では、ただいま各CIQ官庁から答弁がありましたとおり、国際線の発着に合わせて職員を出張、派遣することにより対応していただいているものと承知をしておりますが、CIQ職員の常駐化につきましては、航空需要の動向も踏まえつつ、各CIQ官庁において必要な検討がなされるものと考えておりますが、国土交通省といたしましても、増大する国際線の航空需要に適切に対応ができるよう、環境の整備に努めてまいりたいと考えております。

 

○城井分科員

ありがとうございました。

国土交通大臣におかれても、環境整備という観点で、先ほど御説明申し上げたような状況でありますので、ぜひ注視をいただきながら、必要な働きかけをお願いしたいというように思います。そして、関係各省におかれましても、現場の職員、そして地元自治体とのコミュニケーションを密にしながらで、常時の対応をいただけるというところは最小限として、先ほど申したように、常駐化が誘致に向けての一つの条件づけとして大きな足がかりになるということを御認識いただきながら対応に努めていただければということを御要望申し上げたいというふうに思います。

次の質問に移ります。

続いて、貨物エリアの整備についてお伺いをいたします。

政務官の皆様、ありがとうございました。ここまでで結構でございます。御退席、お願いします。

 

○伊藤主査

それでは、政務官の皆様、御退席ください。

 

○城井分科員

続いて、貨物エリアの整備について大臣にお伺いします。

北九州空港には、二つの大型貨物用のエプロンがあります。貨物拠点化には必須の施設であります。大きな特徴にもなっています。しかし、荷役作業スペースの不足から、貨物専用機を二機同時にそこには駐機する環境がありません。そして、超大型貨物機アントノフ124級が飛来した場合には、その場所では荷役作業ができません。やむなく複数の旅客スポットを潰す形で長時間使うということになります。

この貨物機の二機同時駐機の対応やアントノフ124級の機材駐機を可能にするような形で、この貨物スポットを更に有効活用できるように環境整備をぜひ国としてすべきだというふうに考えますが、大臣、いかがでしょうか。

 

○石井国土交通大臣

北九州空港につきましては、大型貨物専用機の受入れに対応するため、平成二十八年度に貨物用エプロンを整備したところであります。

このスポットにつきましては、昼間の時間帯にあきがあることから、既設スポットの有効活用に取り組んでいただくとともに、さらなる整備につきましては、貨物便の増便への取組など、利活用の促進が重要であると考えております。

 

○城井分科員

昼間時間帯の呼び込みも含めて、地元自治体や経済界もこれから更に努力をしていくというふうに思いますので、現況をしっかり注視をいただきながらで、早目の対応での整備、協力をお願いしたいというふうに思います。

続いて、一問飛ばさせていただきまして、北九州空港の空港島の非常時の避難ルートの確保について大臣に御質問申し上げたいと思います。

現在、北九州空港のアクセスは連絡橋による道路アクセスに限られております。鉄軌道の導入がなかなか難しい状況が続く中で、昨年九月には、関西国際空港で利用者が空港島に閉じ込められる、こうした事案が発生をするなど、今、利用者の安全確保や避難ルートの確保の必要性が高まっております。

この連絡橋経由以外の避難ルートの確保をどのようにするか、大臣、お考えをお聞かせください。

 

○石井国土交通大臣

国土交通省では、昨年九月の台風二十一号発生時の関西国際空港の浸水被害等を踏まえまして、有識者委員会を設置をいたしまして既往の災害対策や重要インフラの緊急点検結果等について議論を行い、昨年十二月に主要空港における今後の大規模自然災害対策に関する中間取りまとめを公表いたしました。

海上空港の避難ルートにつきましては、関西国際空港において船舶による代替輸送を実施した実績を勘案しつつ、現在、北九州空港において連絡橋が通行できない場合の対応計画の策定を行っているところであります。

今後、海上空港における連絡橋代替の有力な選択肢の一つとして、船舶を活用した非常時の旅客の輸送について、関係者との調整を進めてまいりたいと考えています。

 

○城井分科員

今大臣の御答弁にもありましたが、船舶の活用という点について、提案を含めて一点御質問申し上げたいと思います。

北九州空港の空港島の北側にあります新門司の長距離フェリーターミナルに停泊するフェリー、大きな会社が三社ございますけれども、これを空港島に接岸できるようにして、非常時の避難ルートを別途確保してはどうかということを御提案申し上げたいというふうに思っています。

せんだっても、フェリー会社の関係者とお話をしていたときに、今のままだと、そのままでは接岸が難しいけれども、フェリーが接岸できる施設の整備が最小限あるならば対応可能な部分もあるというふうなことで、現場の声も伺っています。

このフェリーの活用などを含めての整備を、先ほど船舶の活用も視野にということでありましたけれども、今検討いただいている中で、こうした部分もぜひ検討いただきたいというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。

 

○石井国土交通大臣

きょうは政府参考人がいないものですから、済みません、恐縮ですが、詳細な検討状況はちょっと今私も承知をしておりませんけれども、今委員からいただいた御提案も含めて検討させていただきたいと思います。

 

○城井分科員

ありがとうございました。ぜひ前向きに検討をと思います。ちなみに、通告はしておりましたので、大臣、よろしくお願いします。

 

○城井分科員

続きまして、下水道施設の改築への国費負担の継続について大臣にお伺いをいたします。

平成二十九年度財政制度等審議会におきまして、下水道事業は、受益者負担の観点から、汚水に係る下水道施設の改築について、排出者が負担すべきとの考え方が示されました。

大臣御承知のとおり、下水道は極めて公共性の高い社会資本でありますし、水質汚濁防止法でも国の責務が明示されています。また、その国費負担は、地方財政法上、国が義務的に支出する負担金として整理されております。下水道法では、施設の設置に加えて改築も国庫補助の対象とされています。この現行の国庫補助制度を前提として運営してきているのが下水道事業でありますので、改築への国庫負担がなくなりますと、その使用料の引上げや、あるいは一般会計の負担も増加するということが地元の自治体で懸念をされております。

もし、引上げや、そして一般会計の負担の増加が行えない場合には、施設の改築が滞って、社会経済活動や市民生活に重大な影響が及ぶおそれがあります。この下水道の公共的役割を考えて、国の責務として、新設時も改築時も変わるものではないということを踏まえて、下水道施設の改築に対する国費負担を確実に継続すべきだと考えます

けれども、大臣、国費負担を継続するぞとはっきりおっしゃっていただけますでしょうか。

 

○石井国土交通大臣

下水道は、浸水の防除、公衆衛生の向上、公共用水域の水質保全等、不特定多数に便益が及ぶ公共的役割の高いインフラと認識をしております。

このような下水道の役割を踏まえまして、今後、十年程度での汚水処理施設整備の概成を図るための未普及対策事業、浸水被害の防止、軽減を図るための雨水対策事業などを社会資本整備総合交付金等により重点的に支援をしているところであります。

一方、今後、下水道施設の老朽化の進行が見込まれることから、計画的な点検等の適切な維持管理により改築更新に係る事業費の平準化や低減の取組を推進するとともに、地方公共団体からの御要望も踏まえ、引き続き社会資本整備総合交付金等により適切に支援をしてまいりたいと考えております。

 

○城井分科員

時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区