「90万人を切った北九州で、それでも未来を設計する」。

7月2日、連合北九州議員懇談会で、
「ふるさと北九州市の現在地 『90万人』を切った現状をどう受け止めるか」
と題して、お話しする機会をいただきました。

北九州市の推計人口は、2026年4月1日時点で89万8,668人となり、
1963年の市制発足以来、初めて90万人を下回りました。

この数字は、単なる人口統計と横に置けない重みがあります。
働く人の数、地域企業の人材確保、公共交通、医療・介護、学校、買い物、家計負担といった、市民生活の土台に直結する問題です。

一方で、北九州市にはこれまでの取り組みのおかげで前向きな動きも見えてきました。
企業誘致、北九州空港の滑走路延長、黒崎バイパス、教育・子育て施策、都市再生など、
国や県と連動しながら努力を積み重ね、
前に進んでいる政策は率直に評価すべきです。

ただし、投資額や件数だけのアピールにとどめず、
実際にどれだけ地元雇用につながったのか、
賃金、地元採用、若者や女性の定着、協力会社への波及、働く人の処遇改善につながっているのか、といった政策の成果も併せて確認すべきです。

人口減少そのものを一気に止めることは簡単ではありません。
だからこそ、「100万都市復活」という掛け声だけでなく、90万人都市を前提に、暮らしと産業をどう守り、どう伸ばすのかという計画を具体化することが必要です。

特に重要だと考えるのは、次の三つです。

一つ目は、90万人都市を前提とした新しいビジョンを示すこと。

二つ目は、区ごとの人口動態を毎年わかりやすく公表し、門司、若松、戸畑、八幡東など外縁部の課題を見える化すること。

三つ目は、高齢単身世帯への見守り、買い物、医療アクセス、生活交通を体系的に支えることです。

北九州の課題は、北九州だけの課題ではありません。
自然減、高齢単身世帯、区別格差、地域交通、人材不足、地方財政といった北九州市の課題は、これからの日本の地方都市が直面する国政課題そのものです。

私はこれまで、北九州空港の滑走路延長、国道3号黒崎バイパス、ガソリン・軽油の暫定税率廃止、教育・子育て支援の充実、政府基金見直しなど、地元の課題を国の制度・予算・合意形成につなぐ仕事に取り組んできました。

国政の仕事は、暮らしや職場と裏表です。
空港も、道路も、家計負担の軽減も、教育も、地域交通も、医療・介護も、すべて北九州の暮らしと産業につながっています。

「100万都市」の時代を懐かしむだけでは、次の世代に責任を果たせません。
人口が減っても、北九州の暮らしの厚み、文化、教育、ものづくり、働く人の力は大きな財産です。

その財産を守り、活かし、次につなげるよう、ふるさと北九州市の現実を直視しながら、これからも具体的に考え、行動します。

前衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)