北部九州の空港間連携、福岡空港の混雑緩和、北九州空港の滑走路延伸、アクセス向上、貨物の受入体制強化を推進すべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2025年3月14日衆議院国土交通委員会

○城井委員
続きまして、北部九州の空港間連携について伺います。
福岡空港の増設滑走路が供用となります。
大臣にも供用式に臨席いただきました。
ありがとうございました。
この増設滑走路の効果をどのように見積もるか。
当日、供用式でも現状の説明がございました。増設滑走路は当面国際線のみの運用という説明でした。
混雑緩和が元々懸念されるわけですが、この混雑緩和の効果が限定的ではないかと思いますが、大臣、この点、いかがでしょうか。

○中野国務大臣
福岡空港の増設滑走路についての御質問でございます。
私も、式典等、参加させていただきました。今月の20日に供用が開始をされます。
1時間当たりの発着回数というのは38回から40回ということでございまして、これによりまして、年間の滑走路処理能力につきましては、17.6 万回から18.8万回に増加をすることとなります。
処理能力を最大限生かすということは、増加するインバウンド需要に適切に対応する観点からも極めて重要であるというふうに考えておりますが、この処理能力を向上させるためには進入方式の高度化ということも必要となってまいります。
これにつきましては、今後の需要の動向を踏まえるとともに、また地元の御理解、御協力も必要不可欠であることでございますので、地元のお考えも伺いながら取り組んでいきたいというふうに考えております。

○城井委員
あわせて、北九州空港の滑走路延伸についても確認をさせてください。
地元自治体からは早期供用の要望が強い状況ですが、この進捗状況、供用予定、そして完成時の効果についての国の見積りを大臣から具体的にお示しいただけますか。

○中野国務大臣
今度は北九州空港につきまして、これも私も現地も見させていただきました。
北九州空港は、今、滑走路の延長事業をまさにしておりまして、令和5年12月に現地工事に着手をしたところでございます。現在は滑走路延長部分の用地の造成等を進めているところでございます。
委員もよく御承知のとおり、北九州空港は24時間運用の空港でございまして、昼間の時間帯のみならず、深夜、早朝の時間帯も旅客や貨物の定期便は就航しておりますので、施工時間が1日4時間ということで大変限られております。
その中で施工の工夫を行いまして、令和9年8月末の供用開始を目指しまして、今着実に整備を進めているところでございます。
滑走路が3,000メートルに延長されますと、北米、欧州を結ぶ貨物定期便の就航が可能となりまして、輸送費用の低減等により、地域の製造業の産業競争力の強化にも資するものと期待をしております。
引き続き、必要な予算確保に努めるとともに、事業が着実に進むように全力で取り組んでまいります。

○城井委員
北九州空港について、もう一点、アクセス向上について伺いたいと思います。
本年4月1日から、北九州空港の最寄り駅でありますJR朽網駅に特急が停車するようになります。
これにより、混雑する福岡空港の代替利用も見越した広域の利用促進が図られるようになりまして、福岡都市圏、また大分県北部の方々にも利用いただきやすくなります。
訪日観光客に人気の博多、別府、大分といったエリアには、北九州空港からのアクセスが格段によくなるものと思われます。需要を奪い合うということではなく、送客の役割を担って、全体で航空事業を底上げしていけると考えます。
そうした連携に向けまして、地元自治体や関係企業は今大いに頑張っている一方で、課題もたくさんあります。
この北九州空港のアクセス向上に関わる現状認識と課題、そして、あわせて、支援を充実すべきだというふうに考えますが、二問一括で大臣に伺います。

○中野国務大臣
お答え申し上げます。
北九州空港のアクセス、現状認識、課題、今後もしっかり支援すべきではないかという3点、いただきました。
北九州空港は、高速道路のインターチェンジに隣接をしていることに加えまして、24時間空港として、深夜、早朝に離発着する航空便もございますので、ポテンシャルを有する空港であると認識をしておりますが、御指摘のとおり、公共交通機関による空港アクセスについては、利用者から改善の要望があるということは伺っておるところでございます。
北九州市におきましては、北九州空港のポテンシャルを更に高めるために、昨年の2月に北九州空港大作戦の取組の柱の一つとして、空港アクセス強化施策パッケージが取りまとめられたと承知をしております。
これに基づきまして、既に、エアポートバスへのタッチ決済の導入、空港の最寄り駅となるJR朽網駅、特急列車の停車については御指摘をいただきました。
それに接続するエアポートバスの増便、これは本年の4月から実現をしております。
各種の取組は進められつつあるというふうに承知をしております。
国土交通省としまして、更なる北九州空港へのアクセス向上が実現をするように、これは北九州市からしっかりよくお話を伺いたいというふうに思っております。
あわせて、やはり空港利用者の増加を図ることも大事でありますので、航空便の就航の促進、空港の受入れ環境整備等も含めて、引き続き取り組んでまいりたいと思います。

○城井委員
もう一点、北九州空港の貨物の受入れ体制強化についても伺います。
九州で唯一、貨物専用機が就航する北九州空港では、JR九州とUPSが連携して、新幹線を使って生鮮貨物を海外へ輸出するサービスも始まっています。
こうした貨物の受入れ体制強化についても、国による引き続きの支援を行うべきだと考えますが、大臣、応援いただけますか。

○中野国務大臣
貨物の受入れ体制について御指摘いただきました。
委員御指摘のとおり、北九州空港そして九州内の様々な空港、適切な役割分担を図った上で、それぞれの特徴を生かして成長していくということは非常に重要でございます。
地方公共団体や空港の運営会社とも連携をいたしまして、各空港、その特徴を生かした物流ネットワークの核となりますように、深夜、早朝にもやはり貨物定期便が就航する北九州空港におきましては、貨物機専用エプロン、これの増設、運用ということを取り組んでおります。
また、例えば、大規模半導体工場が進出をし、産業集積が進む熊本空港においては、貨物の上屋の整備、また、旅客定期便が今空きスペースがございますので、これを活用した航空貨物の需要等を喚起するための実証運航支援などにも併せて取り組んでいるところでございます。
しっかりとこうした貨物の受入れ体制の強化、こうしたものも通じまして、各空港それぞれの特徴を生かして発展できるように、しっかり支援をしてまいりたいというふうに思います。

○城井委員
是非、地元自治体の意見もしっかり聞いていただきながら、支援を更に充実させていただくことをお願いしたいと思います。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)