交通誘導警備員の公共工事設計労務単価、国として評価を上げるために取り組むべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2025年3月14日衆議院国土交通委員会
○城井委員
続きまして、公共工事の設計労務単価について伺います。
資料二枚目を御覧ください。
令和7年3月から適用となりました国土交通省発表の最新の公共工事設計労務単価によりますと、軽作業員と交通誘導警備員A、Bの単価を比較した場合、軽作業員は18,137円、交通誘導警備員Aは17,931円、交通誘導警備員Bは15,752円と、軽作業員の単価が高い状況です。
この傾向は長く続いています。
一方、交通誘導に当たる警備員は、命と安全を直接扱う大切な仕事です。
一級検定といって、高速道路で業務可能な場合、そして、二級検定といって、検定道路で業務可能、福岡県内だと約120件あるというふうに聞きましたが、この検定に合格した職員が警備に当たることとなっており、また、定期的な年二回の研修も行っているというのが現場からの聞き取りでございました。
資格を要しない軽作業員に比べまして、交通誘導警備員はもっと評価をされるべきではないか。
国として評価を上げる取組が必要だと考えますが、大臣、見解をお願いします。
○中野国務大臣
お答え申し上げます。
委員御指摘の交通誘導警備員でございますけれども、これは、重機や大型トラック等の出入りなど、様々なリスクのある工事現場におきまして、安全で円滑な施工を確保するために重要な役割を担っていると認識しております。
まさに委員御指摘のとおりかと思います。
その担い手確保は、今後も適正な施工を持続的に確保する上で大変重要な課題であると思います。
これまでも、国土交通省では、交通誘導警備員を雇用する警備業者と取引を行う建設業者に対しまして、取引内容の改善の徹底というのを働きかけてきたところでございます。
こうした関係者による処遇改善の取組を反映をいたしまして、交通誘導警備員の公共工事設計労務単価、近年、もちろん軽作業員も上がってはいるんですけれども、軽作業員を含む大半の職種よりも、実はこの交通誘導警備員、高い伸びとなってきたところでございまして、単価の差についても縮小してきたというところでございます。
本年3月から適用する公共工事設計労務単価につきましては、最新の賃金上昇の情勢等も踏まえまして、委員御指摘のとおり、交通誘導警備員Aでは、前年度比プラス5.7%ということでございます。
この設計労務単価の引上げが各警備業者の賃上げに結びつき、次なる単価の引上げにつながるという好循環を実現をすることが重要であると考えております。
国土交通省としては、今後とも建設業者の団体に対しまして、警備業者との取引において対価の決定の方法の改善などの配慮を徹底するように繰り返し働きかけまして、交通誘導警備員の処遇の改善に向けて、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
○城井委員
今、大臣から、交通誘導警備員については5.7%の伸びということだったんですが、同じ表で軽作業員はプラス6.8%の伸びという状況なわけです。
差が縮小してきた、こういうお話でありますけれども、大臣から紹介のあった業界の取組とともに、公共工事の設計労務単価を着実に引き上げていること自体は評価をしたいというふうに思っているんですが、ただ一方で、大臣も言及のあった工事現場のリスクの中での担い手の確保を図っていこうと思いますと、やはり命を守る交通誘導警備員の更なる処遇改善、ここは更に具体化していただく必要があるというふうに思います。
この点は是非御努力をお願いしたいということを要望しておきたいと思います。
次に参ります。
衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)