公共工事における契約変更の透明性と適正性の確保は重要だ 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2024年5月22日衆議院国土交通委員会

○高橋(千)委員
当委員会で城井委員も取り上げたことがあるわけですが、先ほど使った配付資料の3枚目なんですけれども、日本経済新聞の今年2月20日付の記事であります。
国発注の東北復興工事で、入札を経て契約すべき新規工事費を既存工事の費用に上乗せする変更契約が、東北地方整備局内で少なくとも5件あったとして、会計法などに抵触する可能性があると報じています。
これについて、4月24日の当委員会での斉藤大臣の答弁は、施工中の工事との一体性の観点から契約変更により工事を追加したということで、その例として、柱田トンネル工事を挙げていました。
この工事に追加された工事というのは、福島県の東北中央自動車道の伊達桑折インターチェンジ近くに跨道橋の橋台を造るという工事なんですね。
トンネル工事の現場からは、実は7キロも離れていて、とても一体性があるとは思えない。
それでも国交省は、これらの工事が適法だったと考えているのか、これは国交省に伺います。

○林政府参考人
お答えいたします。
東北地方整備局が発注した復興工事において、報道がありました5件の工事内容を変更しております。
このうちの東北中央自動車道の掛田トンネル工事について、調整の結果、トンネル工事に伴い発生した土砂運搬先を、より近傍の工事現場へ変更可能となったこと等を踏まえて、施工中の工事との一体性の観点から、土砂運搬に関する工事等を追加しております。
このように、これら5件はいずれも施工中の工事と一体性の観点から契約変更により工事を追加したということで、会計法の趣旨には反するものではないというふうに考えております。
なお、契約手続の透明性を確保することは大変重要と考えておりまして、これまでも契約変更内容を原則インターネット公表するなど、取組を進めてまいりましたが、今後、さらに、手続の透明の確保のため、契約変更前に発注者と受注者以外の第三者から意見を聞く、意見聴取を行うことも含め、具体的な取組について検討を進めていくということにしております。

○高橋(千)委員
済みません、私、一つ読み方を間違えて、最初に読むのは掛田のトンネルであった、後の方が柱田だったと思いますが。
それだけではなくて、5件の工事と、日経新聞に載っているのは5件なんですが、2件については、一度は入札を実施して、応札者がなかったということで、後に変更契約という、つまり、追加、一つの工事として追加というふうな扱いにしたわけですね。やはり、それは最初からそうではなくて、この2件については入札にかけるべき新規工事と認識していたということになると思うんですね。
ところが、応札者がいないということで、急に一体性を言い出してきた。
そういうやり方。
じゃ、なぜ最初からそう言わなかったのかということもあるわけで、こうした対応に疑問は感じないでしょうか。
発議者に伺います。

○城井委員
お答え申し上げます。
国土交通省が発注した2件の工事についてお尋ねがございました。
御指摘の点については、問題意識を共有するところであります。
公共工事における契約変更の透明性の確保、また、適正性の確認は重要だというふうに認識をしております。
先ほど政府参考人からも答弁がございましたが、変更契約前に発注者と受注者以外の第三者から意見聴取を行うなどの取組をしっかりと国としても進めていただきたいというふうに思っています。

○高橋(千)委員
ありがとうございます。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)