航空事故再発防止のため、管制官による監視体制の強化と復唱確認の再徹底を行うべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)
2024年5月24日衆議院国土交通委員会
○城井委員
さて、次に参ります。
管制官による監視体制の強化について伺います。
この度の衝突事故を受けまして、国土交通省は、航空会社及び管制機関への基本的動作の徹底及び管制指示を受けた場合の確実な復唱など、安全運航のための手順の徹底を指示し、1月6日には羽田空港において滑走路への誤進入を常時レーダー監視する人員を配置した上で、1月8日に羽田空港のC滑走路の運用が再開をされました。
この管制官による監視体制の強化について、その後国土交通省においてどのような取組が行われているか、大臣から答弁願います。
○斉藤(鉄)国務大臣
抜本的には、運輸安全委員会の報告書が出て、それまでの間、有識者による検討委員会、今議論いただいておりますが、もうじき中間取りまとめが出ますけれども、それを受けて対応していきたいと思います。
それまでの間のまた緊急対策として、先ほど城井委員からありましたような監視体制の強化について行っているところでございます。
この監視体制、羽田空港に1月6日に配置いたしました。
加えて、羽田空港以外の主要七空港、新千歳、成田、中部、伊丹、関西、福岡、那覇にレーダー監視担当を配置し、滑走路誤進入に対する監視体制を強化しているところでございます。
また、こうした緊急対策に加えて、1月19日より、今、先ほど申し上げました検討委員会での議論を進めております。
○城井委員
報告書が出るまでは1年半か2年ということでありまして、中間取りまとめという言及もございましたが、その間までの緊急対策が重要だというふうに思います。
実際に、今日はちょっとニュースが直前でしたので通告までできていないんですが、一昨日の読売新聞によりますと、福岡空港で今月、日本航空機が滑走路手前の停止線を越えた問題で、日航機側から滑走路手前で停止という指示の復唱がなかった点を管制官が復唱確認で指摘していなかった、こうしたことが分かったとの報道があったところです。
また、23日には、羽田空港で旅客機同士の接触もありました。
国交省が本日臨時の監査を行うという報道もございました。
大臣、この二つを見ても、やはり一事が万事と捉えての再発防止の再徹底が必要なんじゃないか。
これまでの1月6日以降のお取組については今ほど説明いただきましたが、再徹底が要るんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○斉藤(鉄)国務大臣
昨日の接触事案、そして福岡空港での事案と、大変危機感を持っております。
ということで、日本航空に今日臨時の監査を行うということで発表させていただきました。
航空安全に向けてしっかり取り組んでいきたいと思います。
○城井委員
是非再徹底をお願いしたいと思います。
そのために必要な点を一点確認をと思います。
安全な航空交通利用を維持するために必要な航空管制官等の定員について伺います。
航空管制官等の定員は、約20年間で2割減少など、減少傾向にあります。
新管制方式やシステムの習熟など、一人一人の管制官の技量向上に対するインセンティブが働くような仕組み、また、効果的な人事ローテーションなどを検討すべきだというふうに考えます。
特に最近は、管制のルール変更もあって、手順がなかなか浸透していない現状もあるかというふうに思いますが、大臣、この管制官の定員増加、増強、大臣の考えをお聞かせください。
○斉藤(鉄)国務大臣
御指摘のように、職員が使命感とやりがいを持って働くことができるよう、技量向上に対するインセンティブや効果的な人事ローテーションを検討すること、非常に重要だと思っておりますが、20年間で二割減少する減少傾向にあるということでございます。
しっかりと今の現状を我々も把握し、今は逆に増やしている状況でございますけれども、しっかりと人員の拡充に取り組んでいきたいと思います。
○城井委員
羽田空港を始め、過密が進む空港は幾つもあります。
とりわけに管制に対する負担は大きくなっているというふうに思いますので、この点、更に目配りをお願いしたいと思います。
衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)