特別支援教育の振興に関する質問主意書 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

令和五年十二月七日提出
質問第一〇八号

特別支援教育の振興に関する質問主意書
衆議院議員 城井 崇

特別支援教育の振興に関する質問主意書

特別支援教育の振興に関して、以下質問する。

一 北九州市は、特別支援学校、特別支援学級及び通級による指導等が十分機能する学校体制を構築するため、個別指導等にあたる講師・学校支援員・介助員などの職員や医療的ケア看護職を配置しているが、定数化されていないため、財政の確保が不安定であり、会計年度任用職員として雇用していることから、学校からの要望に応えて人員を確保することができていないなど、任用上の困難が生じている。
医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律により、地方公共団体は医療的ケア児及びその家族に対する支援に係る施策を実施する責務を有しているが、医療的ケア看護職員については、定数化されていないため、会計年度任用職員として雇用している。そのため、公募をしても応募が少なく、結果として安定的な雇用に繋がらず、必要な人員が確保できていない。
障害のある児童生徒の学習や生活上の困難の改善と、社会的自立と社会参加の実現を図り、特別支援教育を推進するため、人員の定数化について、政府において必要な措置を講ずるべきと考える。政府の認識と具体的な取り組みについて明らかにされたい。

右質問する。

令和五年十二月十九日受領
答弁第一〇八号
内閣衆室二一二第一〇八号
令和五年十二月十九日
内閣総理大臣 岸田文雄

衆議院議長 額賀福志郎 殿

衆議院議員城井崇君提出特別支援教育の振興に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

衆議院議員城井崇君提出特別支援教育の振興に関する質問に対する答弁書

一について
教員と連携しながら障害のある児童生徒等に対して学習活動上の支援等を行う特別支援教育支援員(学校教育法施行規則(昭和二十二年文部省令第十一号)第六十五条の六に規定する特別支援教育支援員をいう。以下同じ。)や医療的ケア看護職員(同令第六十五条の二に規定する医療的ケア看護職員をいう。以下同じ。)の各学校における必要数は、在籍する児童生徒等の障害の状態等に応じて各学校において判断されるべきものと考えており、現時点において、御指摘の「人員の定数化」の措置を講ずることは考えていない。政府においては、特別支援教育支援員については、その配置に係る経費について地方財政措置を行っているところであり、また、医療的ケア看護職員については、学校に配置するために必要な経費を補助しているところであり、引き続き特別支援教育の充実のための取組を推進してまいりたい。

二について
御指摘の「通学支援運営費」の指すところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの「特別支援教育を推進するための就学奨励費における通学費の取扱い基準の統一」については、特別支援教育のための就学奨励に関する事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第八項に規定する自治事務であり、「通学費の取扱い」については、個々の児童生徒等の障害の状態及び特性、通学の安全性等の実情を考慮した上で地方公共団体において判断されるべきものであると考えており、現時点において、お尋ねのような「就学奨励費における通学費の取扱い基準の統一」を行うことは考えていない。政府においては、障害のある児童生徒等への通学支援について、通学に要する交通費として福祉タクシー等の利用料を補助対象としているほか、スクールバス等に同乗する医療的ケア看護職員について、その配置に係る経費を補助しており、また、公立特別支援学校のスクールバスについては、その運行に関する経費について地方財政措置を行っているところであり、引き続き特別支援教育の充実のための取組を推進してまいりたい。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)