国交省OBの人事介入問題、天下りをめぐる現職職員の関与、職員OBの組織的関与について事実関係を確認すべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2023年5月10日衆議院国土交通委員会

○城井委員

立憲民主党の城井崇です。

今回も、斉藤国土交通大臣、よろしくお願いいたします。

まず冒頭に、元国土交通事務次官らの民間企業人事介入問題に関する当該民間企業の第三者委員会の報告について伺います。

2023年4月28日、元国土交通次官らの民間企業人事介入問題に関して、当該民間企業の第三者委員会の報告が発表をされました。

委員の皆様などは資料を御覧ください。

これまでに国土交通大臣がないと答弁した山口氏と現役国交省職員とのやり取り、しかも、発表前の国交省の人事情報を受け取っていたことが具体的に認定されました。

私が何度も、大臣、調べるべきだと委員会質疑でただしましたが、現役職員の関わりはないと強弁した国土交通大臣の残念ながら虚偽答弁の可能性を指摘せざるを得ません。

当該民間企業の第三者委員会の報告には、お手元資料では28ページの下段でありますが、「山口氏は、国交省出身者である本田氏、小幡氏と連絡を取り合っていたこと、国交省内に存し、その時点では一般に公開されていないと思われる人事情報を国交省大臣官房総務課職員及び航空局総務課職員から受け取っていたことが確認された。」との記載があります。

現役国交省職員との関与が明確であります。

国土交通大臣は、この国土交通省OBの山口勝弘氏、国土交通省大臣官房総務課職員、航空局総務課職員に対して事実関係を確認すべきです。

大臣、事実関係の確認をもちろんやっていただけますよね。

○斉藤(鉄)国務大臣

先月28日に空港施設株式会社の検証委員会の報告書が公表されたことは承知しております。

報告書の内容を踏まえ、既に私が主導して、事実関係の確認と、これまでの調査の点検を進めているところでございます。

今後、その結果を基に適切な対応を図ってまいりたいと思います。

○城井委員

具体的に教えていただきたいわけですが、今回の第三者委員会の報告では、現役職員とのメールのやり取りがあったということでした。

これだけでも現役の関与は明らかですが、大臣、これはお認めになりますね。

○斉藤(鉄)国務大臣

先ほど申し上げましたとおり、事実関係の確認と、これまでの調査の点検を進めているところでございまして、しっかり点検をしてまいりたいと思います。

○城井委員

ここは認めていただかないとおかしいところだと思います。

もう一点伺います。

このメールのやり取りがどんなやり取りだったかといえば、未公表の人事情報の提供が含まれていました。

これは、国家公務員法違反を始めとした違法行為ではないですか。

大臣、これ、違法か否か、明確に答えていただけますか。

○斉藤(鉄)国務大臣

今後、事実関係の確認につきましてしっかりと点検をしてまいりたい、このように思います。

○城井委員

これは基本的な点だと思いますので、全部出そろうまで分かりませんという話じゃないですよ、大臣。

もう一つ伺います。

本田氏も山口氏も頻繁に連絡している点も、これまでの国土交通省による聞き取りとは矛盾をしています。

大臣、一方は、第三者による証拠に基づく事実認定です。

デジタルフォレンジックまで使っている、こうした話であります。

国土交通省による聞き取りは、残念ながら、その聞き取りに対して、当該官僚OBはうそをついていたということになるんじゃないんですか。

大臣、複数の官僚OBによる組織的関与は当然認めますよね。

○斉藤(鉄)国務大臣

事実関係の確認につきましては、今回の報告書に記載のあった山口氏と現役職員とのやり取りにつきまして、関係する職員から事実関係や経緯についての聞き取りなどを進めているところです。

また、調査結果の点検につきましては、調査報告書に記載のあった事実関係と、国土交通省によるこれまでの聞き取り結果についての照らし合わせなどを進めているところでございます。

○城井委員

大臣、残念ながら、国土交通省による内部での聞き取りや調査というだけでは、残念

ながら、信頼、信用ができません。

法律家や第三者調査の専門家からも、客観的な国による調査の提言が既にあっています。

官僚OBによる民間企業への人事介入を放置すれば、上級国民だけを守るのかというふうに言われかねない重大な事態です。

改めて、国土交通大臣に要請をしたいと思います。

元国土交通事務次官らによる民間企業への人事介入問題について、事実関係の究明と再発の防止のため、現役職員、OB職員、それぞれ全員への客観的な、内部調査にとどめない、客観的な全省調査を実施すべきと考えますが、大臣、当然、全省調査、やっていただけますね。

明言ください。

○斉藤(鉄)国務大臣

先ほど申し上げましたとおり、報告書の内容を踏まえ、既に私が主導いたしまして、事実関係の確認と、これまでの調査の点検を進めているところでございます。

今後、その結果を基に、適切な対応を図ってまいります。

なお、委員御指摘の客観的な全職員調査につきましては、明確な現役職員の関与があるといった調査を行うべき端緒は確認されておらず、そのような状況を行う状況ではないと考えております。

また、国土交通省OBが現役職員の関与なく行う知人への仕事の紹介や採用活動などは、既に公務を離れた、予算や権限を有していない民間人としての活動であり、こうした民間人の活動に対する調査については極めて慎重であるべきと考えております。

○城井委員

大臣、今ほどの説明では、私が申した、今日、実際に具体的に資料としてもお示しをしています国土交通省の現役の官僚とのメールのやり取りが、既に第三者委員会での認定があるわけです。

これがなかったというならば今の話で通じるわけですが、既に客観的な調査の端緒は存在をしています。

そのことをもってして、十二分に客観的な全省調査はやれるというふうに思いますし、やるべきだというふうに考えます。

大臣、このメールは虚偽ですか、うそですか。

確認をされていないんでしょう。

すぐできますよ。

大臣、きちんと調べた上で客観的な全省調査をやってください。

もう一回お答えください。

○斉藤(鉄)国務大臣

これまで私からは、一つは、空港施設株式会社の役員人事に対する現役職員の関与、それから2つ目に、現役職員による空港施設株式会社への再就職のあっせん、3つ目に、OBから国土交通省に対する働きかけについて確認できなかったと説明してきたところでございます。

報告書に国土交通省の現役職員と山口氏のやり取りについて記載があったことを踏まえ、事実関係を確認の上、先ほど申し上げた私の説明に影響を及ぼすものかどうかについて今点検を行っているところでございます。

そして、2点目の点につきましては、先ほど申し上げましたとおり、客観的な全職員調査につきましては、明確な現役職員の関与があるといった調査を行うべき端緒は確認されておらず、そのような調査を行う状況ではないと考えております。

○城井委員

大臣、それはあんまりですよ。

端緒があるからお示しをして、その確認を今ここでさせていただいているわけです。

一つ伺いますが、では、今の内部の調査、いつまでに我々に結果を示してくれますか。

○斉藤(鉄)国務大臣

今点検を行っておりまして、その点検の報告は今いついつまでにということは申し上げられませんが、報告をさせていただきたいと思います。

○城井委員

少なくとも、未公表の人事情報がやり取りされていたというメールぐらいは確認できるんじゃないですか。

大臣、いかがですか。

○斉藤(鉄)国務大臣

今、先ほど申し上げました私の3点について、これまで行ってきた説明について影響を及ぼすものであるかどうかについて今点検を行っているところでございます。

○城井委員

では、メールの存在なども含めて、今大臣がおっしゃった3点、確認されたら客観的な全省調査を行うんですね。

明言してください。

○斉藤(鉄)国務大臣

報告書に基づいて、現在、事実関係の確認と、これまでの調査の点検を進めているところでございます。

○城井委員

大臣、それではかなり後戻りしてしまっています。

先ほど大臣が申した3点について、新事実、そして未公表の人事情報のやり取りなどを含めて、違法行為も含めてですが、これが内部調査でも確認されたならば、当然、客観的な全省調査を行うということでよろしいですね。

この点、是非確認したい。

明言してください。

○斉藤(鉄)国務大臣

現在、先ほど申し上げましたように、報告書の内容を踏まえ、事実関係の確認と、これまでの調査の点検を進めているところでございまして、今後その結果を基に適切な対応を図ってまいりたいと思います。

○城井委員

大臣、それでは連休前の質問のところからもう一歩も前へ進んでいないんですよ。

こちらから新事実をお示ししているわけです。

これを踏まえてどう対応するか、明言ください。

客観的な全省調査、この新事実の確認をして行うということ、そしていつまでに行うか、この2つ、お答えください。

○斉藤(鉄)国務大臣

先ほど来申し上げておりますように、事実関係の確認と、これまでの調査の点検を進めているところでございます。

今後、その結果を基に適切な対応を図ってまいりたい、このように思います。

(発言する者あり)

○木原委員長

御静粛にお願いします。

○城井委員

大臣、それでは、私はきちんと新事実を客観的にお示しをしてお聞きしているわけですが、そのお答えではとても納得できるものではありません。

いつまでに、そして客観的な全省調査を行うか否かも含めてきちんとお答えいただきたいと思います。

もう一回だけ聞きます。

お願いします。

○斉藤(鉄)国務大臣

先ほど来申し上げておりますように、現在、事実関係の確認と、それからこれまでの調査の点検を進めているところでございます。

その結果をできるだけ速やかにまた報告をしたいと思います。

○木原委員長

速記を止めてください。

〔速記中止〕

○木原委員長

速記を起こしてください。

では、質疑を続けてください。

城井崇君。

○城井委員

大臣、客観的な全省調査、やっていただけるか、そして、いつまでにやるか、改めてお答えください。

○斉藤(鉄)国務大臣

報告書の内容を踏まえまして、事実関係の確認と、これまでの調査の点検を進めているところでございます。

その点検の結果につきましては、できるだけ早く御報告させていただきたいと思います。

○城井委員

大臣、今のお答えですと、せっかく委員長の配慮で時間を止めていただいて、御調整までいただいたのに、何も変わっていないんですよ。

もう一度お答えいただけますか。

○斉藤(鉄)国務大臣

できるだけ速やかに結果を報告させていただきたいと思います。

○城井委員

今後の衆議院の国土交通委員会での法案審議の場も含めて、今後、審議の場は限られます。

公の場で確認を是非させていただきたいと思いますが、是非、国会に対しての配慮も含めて、日程をお示しいただきたいと思いますが、我々の公の委員会審議の場で、その調査結果をきちんと諮れるタイミングで出していただけるか、確認させてください。

○斉藤(鉄)国務大臣

今点検を進めているところでございます。

いついつまでにと今の時点でちょっと申し上げられませんが、できるだけ速やかに調査をし、結果を御報告申し上げたいと思います。

○城井委員

大臣、今日、幾つか重大な事実をお示しをしています。

デジタルフォレンジックという技術を使ってまで第三者委員会が丁寧に調査をして調べ上げた、これまでの官僚OBの組織的な関与としてのやり取り、そして、私もまさかこんなものが出てくるとは思いませんでしたが、未公表の人事情報を1日前あるいは4日前に出すようなことを、まさかしていたと思わなかったわけです。

国家公務員法違反に多分これはなるんじゃないかということを極めて心配しているわけであります。

今後の国交省の職員の仕事の信頼性に大きく関わる話であります。

少なくとも、今日示したこの第三者委員会報告書にある国土交通省現役職員がやり取りしたメール、我々にはきちんと示していただくということを前提にして、この調査結果、きちんと示していただける、いつまでに示すかも含めて、もう一回お答えいただけますか。

○斉藤(鉄)国務大臣

先ほど来申し上げております、大変申し訳ございません、今、時期をいついつまでにとは限定できませんけれども、できるだけ速やかにそのメールの調査も含めまして御報告をさせていただきたい、このように思います。

是非、御理解を賜りたいと思います。

○城井委員

メールの存在を明らかにできない理由が何か、教えてください。

○斉藤(鉄)国務大臣

今、我々で調査をしているところでございまして、その結果については、まさにできるだけ速やかに御報告をさせていただきたいと思います。

○城井委員

事実関係だけでもお示ししていただきたいんです。

最終的に、その事実に対する評価や、そしてその処分も含めた対応もあると思います。

まず、事実を示していただきたいんです。

このメールのやり取りを含めて、事実について我々に早急に示していただきたい。

少なくとも次の国土交通委員会の場では議論ができるように我々に示していただきたいと思いますが、お約束いただけますか。

○斉藤(鉄)国務大臣

そのメールの存在につきましても、今調査をしているところでございます。

今、この時点で、このメールについてはどうだった、このメールについてはどうだったという段階ではございませんが、これはできるだけ速やかにきちっと御報告をさせていただきたいと思います。

○木原委員長

速記を止めてください。

〔速記中止〕

○木原委員長

速記を起こしてください。

城井崇君。

○城井委員

大臣、改めて伺います。

次の衆議院国土交通委員会の質疑の機会で事実関係を含めて確認ができるように、我々に客観的な全省調査を含めてお示しいただくということをお約束いただけますか。

○斉藤(鉄)国務大臣

今週金曜日の国土交通委員会、衆議院国土交通委員会に御報告できるよう、全力を挙げて点検をしてまいります。

御報告できるように努力したいと思います。

○城井委員

今の大臣の発言を受けまして、委員長にお願いしたいと思いますが、今ほど申しました事実関係の確認を含めて、客観的な全省調査、これは現役職員そして職員OBも含めてでありますが、これをまずやっていただくこと。

そして、本委員会に報告いただくこと。

まず、次の衆議院国土交通委員会の理事会に御報告いただく、本委員会に御報告いただくということをお願いしたいと思いますが、お取り計らいをお願いします。

○木原委員長

この件は理事会でしっかりと検討いたします。

○城井委員

本当は、この質問は十分ほどで終わるはずだったんです。

一日の日には通告していまして、一週間以上お時間を差し上げていましたので、まさかあんな答えが来るとは思いませんで、本当に残念な思いであります。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)