新型コロナ関連予算は感染拡大の影響を踏まえた目的・内容に改善すべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区) 



2022年1月25日 衆議院予算委員会

○城井委員
続いての質問に参りたいと思います。
新型コロナ対策予算について、総理並びに関係大臣に伺います。
コロナ対策事業の目的や概要の重複について、まず伺います。
NHKによりますと、コロナ前から国でやっている事業のうち、コロナ対策予算に組み込まれたその事業数は712に上るということでした。
総額にして23兆4,000億円。そのうち、コロナ対策の事業といいながら、事業目的と事業概要がコロナの前とコロナのさなかの3年間で全く同じ、書きぶりが全く同じという事業が89事業もあったことが明らかになりました。
少なくとも、コロナの影響をどう踏まえたか検討して、事業内容に反映した上で予算計上をすべきです。
この3年間で事業目的、事業内容が全く一緒だった事業、行政事業レビューというものを政府は行っていただいています、幾つあったと総理は認識していますか。当然、コロナを踏まえた事業目的や内容に改善すべきだと考えます。
総理、いかがですか。

 

〔委員長退席、梨委員長代理着席〕

 

○鈴木国務大臣
NHKの報道であったと思いますが、その報道、承知をいたしております。
新型コロナ対策予算につきましては、これまで、真に必要な事業を精査をして、それを積み上げて予算措置を講じてきたところでございます。
一部に、目的や趣旨それから事業内容が過去の事業に類似するものが含まれているといたしましても、コロナ禍にある国民の命と生活を守るための支援策とともに、ポストコロナに向けた経済構造の転換等、目的や必要性を十分精査した結果、予算措置をされたものと認識をいたします。
そして、この3年間で事業目的、事業概要が全く同じだった事業は幾つあったかとのお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたとおり、事業の目的や必要性を精査した上で予算措置をしているものでございますので、仮に行政事業レビューシートであったとしても、3年間で事業目的、事業概要が全く同じであるとはこれは限らないわけでございます。
そしてまた、新型コロナによる経済への影響への対応等もコロナ関連と言い得ることなど、コロナ関連経費のみを取り出すことは困難であると思います。
そうしたことから、この同じだった事業、3年間で事業目的、事業概要が全く同じだった事業は幾つあるかということについては、お答えすることは困難であると思ってございます。
今後とも、新型コロナ対策の目的に沿う事業として効率的、効果的な予算となりますように、各関係省庁と連携をして適切に対応していきたいと思っております。

 

○城井委員
総理、今の財務大臣の答弁をお聞きいただいて、お感じいただけますでしょうか。
コロナ対策といいながら、目的にも概要にも、どうコロナ対策になるかということは書いていない。
今までと同じ内容のものがそのまままかり通っている。
私どもの確認では89事業ということでしたが、それは、精査をしたので大丈夫だという説明で国民に伝わるでしょうか。
そこは、コロナの対策をこのように踏まえたので、この事業をやっていきますということが当然国民に示されてしかるべきだというふうに思うわけですが、総理、いかがですか。

 

○岸田内閣総理大臣
今の財務大臣の答弁は、目的や趣旨や事業内容が過去の事業と類似するもの、あるいは同じ表現のものもあったかもしれないけれども、しかし、一回一回予算において、目的や必要性、これを精査した結果、予算を積み上げて、そして予算をお願いしたということを説明したんだと思います。
項目等において同じなものが当然あったんだとは思います。
しかし、それは一つ一つ予算の必要性を吟味した結果、計上しているということでありますので、項目が同じだから全然進化していない、吟味していないということではない、こうした説明だったと理解をいたします。
ですから、同じ項目が幾つあったかということについても、これは、確かに同じ項目は、数えたら出てくるのかもしれませんが、表題としては同じかもしれませんが、内容は一つ一つ吟味したということを申し上げているのであり、そのこと自体は決しておかしなことではないと理解をしております。

 

〔梨委員長代理退席、委員長着席〕

 

○城井委員
89事業、改めて予算委員会の場でもお示ししながら、この件は議論したいと思います。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)