旅行、宿泊、飲食、会合等の経済活動再開基準を明確化すべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

2021年12月15日 衆議院予算委員会

○城井委員
続きまして、経済活動再開基準の明確化について、総理に伺います。
この約2年間、コロナ禍の影響を受け、打撃を引きずり苦境が続く観光関連産業は、感染予防策を業種別ガイドラインに従ってやりながら感染拡大防止に努めてもらっています。
これまでも観光関連産業の現場からは、9回にわたり対策の要請をいただき、政府にも都度伝えてきました。
この度10回目の緊急要請をいただきますが、医療提供体制の整備強化、ワクチン接種、検査体制の強化、ワクチン接種者、陰性証明書取得者の行動緩和の推進、海外渡航の再開へロードマップの明示と世界共通のワクチンパスポートの整備、並びに雇用調整助成金の特例措置延長などが求められています。
特に現場が悩んでいるのは、この業種別ガイドラインに基づいて営業しても、そもそも国民は、移動することによる感染拡大にまだ不安を覚えている、移動そのものをためらっている、この現状に一番悩んでいるということでございました。
例えば、本日の報道でも、年末年始の新幹線の予約は昨年の2倍ということでした。
ただ、それでも全体の6割にとどまるという状況。
つまり、まだためらう方が多い、これが実情だと思っています。
感染対策と日常生活の両立で、改めて政府が、旅行や宿泊、飲食、会合などにおける科学的根拠に基づくガイドラインの策定を行って、条件や基準を明確にした上で、国民が安心して移動できる環境整備を求める、こうした声が観光関連産業の現場から届いています。
総理、政府による科学的根拠に基づくガイドラインの策定を行うべきとのこの現場の声にお応えいただけませんか。
総理、お願いします。

 

○岸田内閣総理大臣
委員御指摘のように、観光関連産業を立て直していくためには、感染対策と日常生活の両立、これが極めて重要であると私も認識をしております。
そして、このために、技術実証の結果も踏まえて、ワクチン・検査パッケージを活用した行動制限緩和の方針に基づいて、通常に近い経済社会活動の再開に取り組むこととしているわけですが、このガイドラインということで申し上げるならば、今申し上げました方針に基づいて、旅行分野においても、技術実証の結果を踏まえ、旅行業や宿泊業の現場における具体的な運用方法を定めるガイドラインを既に策定はしております。
ただ、それをしっかり周知していかなければいけない。
周知はもちろん始めているわけですが、この周知、しっかりと徹底をしたいと思います。そして、国民の皆さんの不安ということにも触れておられましたが、やはり、全体的な環境として、オミクロン株の出現等様々な状況の変化の中で、国民の皆さんにより安心、安全を感じてもらえる全体の取組を政府としてもしっかりと用意する、このことも観光業を押し上げる上で大事ではないかと認識をいたします。

 

○城井委員
総理、観光関連産業の現場では、もう既に人件費を限界まで削っていますし、借金をぎりぎりまで重ねています。
彼らから要望を伺うときに、我々は忘れられた産業ではないかということまで口にせざるを得ないぐらいに追い込まれている状況だと。
苦境に耐え切れず、人材の流出も始まっているというような現状です。
もう1回観光立国をといったときに、支える人がいなければどうしようもない、こういうことだと思います。
先ほど申しました要望を1つでも多くかなえていただいて、現場で踏ん張るための具体的な手だてを是非政府からも届けていただきたいということを改めてお願いしたいと思います。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)