国土交通省の統計書き換え・二重計上問題を厳しく質す 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)
12月16日朝、立憲民主党国土交通部会を開催し、国土交通省による建設工事受注動態統計調査の書き換え・二重計上による数字の水増しについて国土交通省から聞き取りを行いました。
国土交通省によれば、統計調査の締め切りが厳しく、実態に近づけたかったので書き換えた、との説明でした。
建設業者からの調査の生データを国土交通省が指示して都道府県に書き換えさせたり、国土交通省が自ら書き換えたりして統計結果をゆがめたことは法律違反の疑い(統計法違反など)が極めて強くあります。
また書き換えられた統計は、毎年のGDP算定に用いられる建設総合統計を作る際に加工に使われる基礎的な統計であることからも、国の予算を議論する際に元となるGDPの数字が書き換え・二重計上により水増し・上振れしている可能性が高い状況です。
国土交通省は影響は軽微と幾度も説明しますが、まだどのくらいの金額に影響しているかもはっきりせず、そもそも不正確な統計データを基にしている政府の予算案などが信頼できない状況になっていることを重く見るべきです。
統計を所管する総務省への報告もいいかげんでした。
令和2年10月に調査対象から回答ない時の推計方法を相談に総務省へ行った際に合わせてこの書き換えの問題を相談しようとしたが多忙だった総務省に対応してもらえなかったとか、その後令和3年8月下旬に総務省統計審査官室にようやく会計検査院の指摘内容(3か月まとめて最終月に記入するやり方がダメ)を報告したとの事でした。しかしこの時点でも総務省は「二重計上は聞いていない」とのことでした。
数年前の毎月勤労統計の不正問題の際に全省庁の統計について一斉点検を行ったはずで、その際にも国土交通省からは問題ないとの報告があり今回の不正が発覚していなかった点を含めて、第三者委員会による検証を行うべきと前日の衆議院予算委員会の立憲民主党・階猛議員の総理への要求に引き続き私達立憲民主党国土交通部会からも申し上げたところ、省内で検証体制を検討始めたとの回答でした。
(会議が終わった直後に速報で岸田総理が第三者委員会の設置による検証を1ヶ月以内に行うよう斎藤国土交通大臣に指示したとの速報が流れました)
今回の国土交通省による統計不正については、国家予算の良しあしを判断するバロメーターともなる政府の統計に対する信頼回復を図るためにも、なぜ書き換えをしたのか、どのくらいの影響があったのか、だれがだれの指示で書き換えたのか、責任の所在をどのように明らかにするのか、など今後も厳しく質していきます。
衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)