若年船員の定着のため特殊な勤務形態や労働環境を改善すべき 衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)



2021年4月16日 衆議院国土交通委員会

 

(若年船員が定着しない理由とその改善策について)

 

○城井委員

続きまして、若年船員が定着しない理由とその改善策についてお伺いします。

新規の船員は増えつつありますが、就職後の定着率に課題があると聞いています。

3年以内に辞める新規就業者数を国として把握しているか、大臣、いかがでしょうか。

 

○赤羽国務大臣

本年3月に取りまとめた調査結果によれば、卒業後3年で陸上職に転職するなどして船員として就業されていない方は全体の約6%という統計が出ております。

 

○城井委員

若年船員が定着しない理由を国としてどのように考えているか。

国土交通省の2016年のアンケートによりますと、退職理由で最も多いのが人間関係でした。

特殊な勤務形態や労働環境が影響しています。

勤務は、3か月連続して働き、1か月休むというパターンが多く、船舶という空間の中で限られた人と長時間過ごすことになっている。

月収では37.1万円と、30.7万円の陸上労働者平均を上回りますが、長時間の重労働に対して割に合わないという声が少なくありません。

休みは取れるのか、スマホは使えるのかといった、今どきの若者からの就職時の面談などでの希望もあるのが現実であります。

この法案でこうした理由に含まれる課題がどのように改善され、若年船員の定着につながるか、大臣から具体的にお示しいただけるでしょうか。

 

○赤羽国務大臣

若手船員の離職者に対して、アンケート調査、その結果では、主な原因は、船内の人間関係ということもありますが、それよりも、長期間の乗船ですとか時間外労働の多さといったことも主な原因で離職に至ったという回答が多かったようでございます。

まさにそうしたことを改善するべく、今回の法改正では、先ほど御質問にもありましたが、労務管理につきましては、労務管理責任者を選任して、船員の一人一人の労働時間の状況を確実に把握して、健康状態にも考慮し、また、様々な個人的な事情についても御相談に乗れる、そうした体制をつくっていきたい、こう考えております。

なお、船員の労務相談対応も行うよう、省令で措置するということも予定をしております。

大事な業界でございますので、せっかくの有望な若手の皆様が離職することなく、しっかり日本の海運業に貢献していただけるよう、また活躍していただけるような労働環境づくりに国交省としてもしっかりと取り組んでいきたい、こう考えております。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区(北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)