我が国の著作権を守るため国際連携・国際執行を強化すべきではないか

 

2020年5月20日 衆議院文部科学委員会

 

(法案の出し直しによりネット上の海賊版対策が遅れたことについて)

○城井委員

国民民主党の城井崇です。

午前に引き続き、午後も質疑の機会をいただきましてありがとうございます。

著作権法等改正案につきまして、萩生田文部科学大臣、そして宮本経済産業大臣政務官に質問いたします。

本日の参考人質疑も引用しながらの質疑とさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

まず、萩生田文部科学大臣に伺います。

今回の法案は、政府により一度撤回をされ、出し直されたものであります。この間、インターネット上の海賊版対策はおくれたということになります。

政府としてどのように総括をしているか、教えてください。

 

○萩生田国務大臣

御指摘のように、本法案につきましては、昨年、国民の日常的なインターネット利用が萎縮するとの懸念が拡大し、漫画家の皆さんからも違法化の範囲が広過ぎるのではないかという御意見をいただいたことから、提出を見送った経緯がございます。

文科省としては、海賊版対策は喫緊の課題であるとの認識のもと、法案提出に向けた検討を行ってきたところですが、結果として、権利者を含め国民の御理解を得るに至らず、法案提出を見送らざるを得なかったということについては重く受けとめております。

その後、国民の皆様の声をより丁寧に伺いながら検討を重ねてまいりました。

具体的には、パブリックコメントや国民アンケートにより国民の皆様の懸念や御意見等を丁寧に把握するとともに、漫画家を始めとする幅広い関係者による検討会において制度設計の検討を行い、その結果、海賊版対策としての実効性を確保しつつ、国民の懸念、不安に対応する観点から、さまざまな修正を行っています。

このように、今回、より丁寧な検討プロセスを経た結果、漫画家などの関係者の共通理解のもとで法案を作成することができたところであり、国民の皆様にもバランスのとれた内容として御理解いただける内容になったと考えております。

また、当初、想定すると一年おくれではありますが、喫緊の課題である海賊版対策のためにできる限り速やかに法案の提出を行うことができたものと考えており、法案が成立した暁には、その確実な実施のため全力を尽くしてまいりたいと思います。

 

○城井委員

ユーザーサイドの立場に立った見直しを行っていただけたことは評価をしたいというふうに思っています。

 

 

(音楽、映像の違法ダウンロード刑事罰化の効果について)

○城井委員

続いて、平成24年に実施された音楽及び映像の違法ダウンロードの刑事罰化の効果について、政府としてどのように評価をしているか、大臣、お願いいたします。

 

○萩生田国務大臣

平成24年の著作権法改正による音楽、映像の違法ダウンロード刑事罰化については、平成二十五年に文化庁で実施した調査研究によりますと、ファイル共有ソフトにおける有償著作物等と考えられる音楽、映像ファイルが大幅に減少したことが確認されています。

また、ファイル共有ソフトを通じたダウンロードについて、音楽、映像の違法ダウンロードを刑事罰化以降にやめた、減ったと回答したユーザーの割合が約七割程度であったことも確認されています。

このように、音楽、映像の違法ダウンロードの刑事罰化については相当程度の抑止効果があったものと理解しています。

一方で、その法施行後七年以上が経過していますが、当初懸念されていたような刑事当局による捜査権の濫用ですとか、個人のプライバシー侵害、インターネット利用の萎縮などは生じていないものと考えております。

以上のことから、音楽、映像の違法ダウンロードの刑事罰化については、予期したとおりの効果を発揮した一方で、特段の副作用は生じておらず、政策として適切なものであったと評価しています。

なお、この評価については、2019年2月の文化審議会著作権分科会報告書でも確認をされているところです。

 

○城井委員

一定の抑止効果については、私としても、そこは効果としてぜひ認めたいというふうに思います。

ただ、萎縮等を含めてのところについては、我々からも検証が必要だというふうに考えています。

 

 

(静止画ダウンロードまで違反になるとの懸念の払しょくについて)

○城井委員

続いてお伺いいたします。

本法案において、先ほど申しました、ユーザーの視点に立ったときに、本法案に対する懸念ということで幾つも御指摘があったわけでありますが、そのうちの一つ、日常的な静止画ダウンロードまで違反になりかねないとの懸念を払拭する手だてを具体的にどのように準備されたのか、わかりやすく説明いただけますでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

御指摘の、日常的な静止画ダウンロードまで違法になりかねないとの懸念を払拭する手だてにつきましては、今回の法案では、まず、スクリーンショットを行う際の写り込みや、漫画の一こまから数こまの軽微なもの、二次創作やパロディー、それから著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合のダウンロードを違法画対象から除外しております。

また、本法案の附則では、国民への普及啓発、教育の充実や、適法サイトへのマーク付与の推進を含む関係事業者による措置、刑事罰の運用に当たっての配慮等について規定し、運用面からも国民の懸念、不安等に対応していくこととしております。

文科省としては、これらの措置によってパブリックコメントで示された懸念は基本的に解消できているものと考えており、国民の皆様にも、バランスのとれた内容として御理解いただけるものと考えております。

 

(「侵害コンテンツのダウンロード違法化等に関するパブリックコメント」について)

○城井委員

今大臣からも言及がありましたけれども、ユーザーサイドに立った懸念というものを確認することにも役に立つことになったわけでありますが、令和元年の9月30日から1カ月間行われた、侵害コンテンツのダウンロード違法化等に関するパブリックコメントで指摘された懸念点をどのように認識し、そして政府としてどのように対応しているかを伺いたいと思います。

大臣、このパブリックコメント、今回の質疑に当たりまして改めて確認をいたしましたけれども、そもそもが、5月の18日、昨日の時点で、文化庁のホームページの法案紹介ページにはこのパブリックコメントの結果が示されておりませんでした。

更に申しますと、いわゆるe―Gov、電子政府の総合窓口で検索をしても、結果が公示されていませんでした。

つまり、法案の閣議決定や趣旨説明のときに、このパブリックコメントの結果は国民に対して公示をされていなかったのであります。

そもそも、大臣、結果の公示は行政手続法の義務だというふうに私自身は考えるわけでありますが、法案審議の直前まで、意見を求められた国民の側から、このパブリックコメント、慎重派が多かったんだろうか、賛成派が多かったんだろうかということなども含めて、その結果をチェックする手段すら示されていなかったというのは、パブリックコメントの軽視であり、大問題であるというふうに考えます。

大臣、この点も含めて御意見をお聞かせいただけますか。

 

○萩生田国務大臣

御指摘の、侵害コンテンツのダウンロード違法化等に関するパブリックコメントでは、個人や団体から合計で四千件以上の御意見をいただいており、その多くが、インターネット利用への萎縮などを懸念する御意見や慎重な検討を求める御意見でした。

文科省としては、いただいた御意見を重く受けとめ、その内容を十分精査した上で、漫画家、消費者、ネットユーザーなどさまざまな関係者、有識者で構成される検討会において、パブリックコメントの結果を示しながら具体的な対応を検討してまいりました。

その結果、先ほども申し上げましたが、今回の法案では、スクリーンショットを行う際の写り込みや、漫画の一こま、数こまの軽微なもの、二次創作、パロディー、著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合をダウンロード違法化対象から除外しました。

また、本法案の附則では、国民への普及啓発、教育の充実や、違法サイトへのマーク付与の推進を含む関係事業者による措置、刑事罰の運用に当たっての配慮等について規定し、運用面からも国民の懸念、不安等に対応していくこととしております。

なお、パブリックコメントでは、要件にかかわらず、侵害コンテンツのダウンロード違法化自体を行うべきではないという御意見も多くございましたが、インターネット上の海賊版による被害がこれだけ深刻化している状況を踏まえると、国民の正当な情報収集等が過度に萎縮しないよう十分に注意しつつも、侵害コンテンツのダウンロード違法化自体は行う必要があるものと考えております。

パブリックコメントは、有識者等による検討会において検討を行うに当たって実施したものでありまして、その結果については、有識者検討会の資料として会議後速やかに文化庁ウエブサイトで公開をしておりました。本パブリックコメントは、文化庁が行う任意のパブリックコメントとして実施されたものであり、e―Govへの掲載がなされなかったことについて、法令上の手続的瑕疵はないものの、国民の関心が高い重要事項であることから、e―Govにも掲載することが適切であったと考えております。

委員から事前にいただいた御指摘を受け、より広く国民の皆様にごらんいただけるよう、先日、e―Govにも掲載させていただきました。

先生御案内のとおり、省令などの変更に伴うパブリックコメントだとすれば、これは当然公開を義務とされているんですけれども、法案審議をしていただくことになっておりましたので、手続上の瑕疵はないと思っています。ただ、せっかく多くの国民が注目していて、それぞれが利用者として、あるいは著作権者として当該者になる可能性のある法案ですから、御指摘をされれば、もう少し広く公開しておいた方がよかったなということは改めて感じているところでございますので、今後も、規則にあるからとかないからじゃなくて、国民の理解を、より広く御理解いただけるためには、できる限り開かれた手法を模索してまいりたいと思います。

 

○城井委員

実際に、今大臣の答弁にもありましたが、4,000件という大変多くのパブリックコメントを頂戴したわけであります。

慎重な意見が多かったということは、当然、今ほど大臣も言葉を選んで丁寧に説明いただいたというふうに思いますが、それだけ丁重な対応が必要な場面だというふうに思いますし、検討会で示せば済むのかという話ではない。

とりわけ、意見の対立の幅が大きい分、国会審議などを含めて丁寧に対応すべきというのは当然だというふうに思いますし、何よりも、国民に対して、4,000件以上の意見をいただいたというところに対して、きちんと結果の公示までするというのが筋だというふうに思いますので、改めて指摘を申し上げたいと思います。

引き続き、丁重な対応をお願いしたいと思います。

 

(ストリーミングやオンラインリーディングへの対応について)

○城井委員

続きまして、海賊版が違法に広がるきっかけになっているのに今回の法改正による規制から漏れている具体的な技術があるんじゃないかと思いますが、これが何かということを伺いたいと思います。

例えば、ストリーミング技術そのものでありますとかオンラインリーディングについて、取締りをしないのかというのが私の関心であります。

そうした技術への規制等の対応についてどのように考えているか、大臣、お答えください。

 

○萩生田国務大臣

本法案では、侵害コンテンツのダウンロード違法化により、ダウンロード型の海賊版サイトの利用を抑止するとともに、リーチサイト対策ではストリーミング、オンラインリーディング型のサイトも対象としているため、技術の違いを問わず、悪質な海賊版サイトに対応することができるものと考えています。

また、御案内のとおり、無断アップロードについては、基本的に、ダウンロード型、ストリーミング型を問わず、現行法で既に違法となっておりますので、日本では諸外国と比べても厳格な法定刑が定められております。

なお、海賊版サイトには多種多様なものが存在するため、さまざまな手法を組み合わせながら総合的かつ継続的に対策を講じていくことが重要であり、今回の著作権法改正とは別途、海賊版サイトの収入源を断つための広告出稿の抑制、情報検索サービスにおいて海賊版サイトが表示されないようにする検索サイト対策など、関係省庁が密接に連携しながら実効性のある対策を総合的に講じているところでございます。

なお、侵害コンテンツのダウンロードを違法化することにとどまらず、侵害コンテンツを主張する行為自体を規制することについては、国民の情報アクセスへの大きな制約となることから、極めて慎重な検討が必要であると考えています。

 

(プラットフォーマーの監視責務の強化について)

○城井委員

この取締りの対象とする技術の点について、午前中の参考人質疑でも話題に上がった点について一つ大臣にお伺いしたいと思います。

違法な侵害コンテンツをアップロードする先の一つになっているところに、プラットフォーマーが運営をするクラウドサーバーがあります。

このクラウドサーバーに上がるデータなどについての規制は行わないのか。

プラットフォーマーの監視責務を強化するなどを行うべきではないかというふうに考えますが、大臣、この点はいかがでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

今回の法律では、クラウドサーバーについては対象外となっております。

 

○城井委員

実際にクラウドサーバーを運営するプラットフォーマーに監視の責務を課すとなりますと、違法なものとそうではないものと、大量のデータが上がっていて、そこの逐次のチェックというのはなかなか難しいというのが現実だというのも、本日の参考人質疑でも確認したところでありました。ただ、そのクラウドサーバー自体が違法なコンテンツの温床になり得る可能性があるというところでは、ここにかかわる法律について、きちんと抜け穴がないようにするべきだというふうに考えています。

具体的に申し上げます。

きょうも福井参考人から御指摘があったんですが、プロバイダー責任制限法という法律があります。この法律で、発信者情報の開示を行えるようになっています。サーバー管理の会社に対して開示ができるということになっています。

ただ、この開示が任意なものですから、時間がかかるということ。そしてもう一つは、開示された情報は、投稿したとき、情報をアップしたときのIPアドレスしか対象にならないものですから、IPアドレスなどの偽装がありますともう追いかけられないということになりまして、つまり、抜け道が多いということになります。

ですので、今後、大臣含めて対応を検討いただくときに、このプロバイダー責任制限法である程度網はかかるということを恐らくお考えになると思うんですが、抜け道がありますので、その抜け道を塞ぐ努力をぜひしていただきたいと思いまして、この点を御検討いただけないかということをお伺いしたいと思います。

 

○萩生田国務大臣

冒頭申し上げたように、今回の法律は利用者とまた著作権者のバランスをとったものであって、さまざまな例外事項もつくらせてもらいました。

できるだけ利用者が萎縮しないように、また著作権者の権利を守れるようにということなんですが。

この法律によって、今先生御指摘のように、全ての、悪意を持ってさまざまなシステムを更に進化させて、著作権を侵害しようという意図を持って行うことに対して全て対応できるかと言われれば、これは多分、日進月歩でいろいろな技術も変わってくるので、どんどん変えていかなきゃならないと思います。

現時点でも、絶対にこの壁は越えられないんだというものができ上がっていない部分もあることは正直に認めながらも、しかし、時代の変化に合わせてできるだけいいものに改正をしていくということを前提にお認めをいただければな、そう思っているところでございます。

 

○城井委員

ぜひ、技術の進歩は速いということも前提にした、先ほど提案申し上げたような部分を含めて検討をお願いしたいと思います。

 

(国際連携、国際執行の強化について)

○城井委員

続きまして、アウトサイダーへの対応の件についてお伺いいたします。

今回の法改正で規制が及ばない、あるいは規制に非協力的な国は幾つあって、それはどこかということを大臣に伺いたいと思います。

現時点での海外の捜査機関、通信業者との協力体制や今後の政府の方向性、具体策をどう考えるか、国際連携、国際執行の強化をどのように今後進めていくか、大臣、お答えください。

 

○萩生田国務大臣

今回の法案に関しては、海外のサイトから侵害コンテンツをダウンロードする行為も違法化の対象となるとともに、海外にサーバーがあるリーチサイトについても、海賊版被害が日本で生じる日本向けのものであれば日本の法に基づく権利行使が可能であり、日本国内で罰則の構成要件に該当する行為やその結果が生じた場合など、刑事上の取締りの対象にもなると考えています。

このため、法律上は海外の事案についても規制対象となり得ますが、実際に海外で権利行使、取締りを行うに当たっては、さまざまな困難が伴う場合も想定されます。

海外の捜査機関等との国際連携、国際執行については、これまでも警察庁において、ICPOを通じた国際協力や、刑事共助条約に基づく国際捜査共助の体制が構築されているものと承知しております。

また、海賊版対策組織である一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構においても、各国の権利者団体や刑事当局と連携した対応に取り組まれているものと承知しております。

このほか、文部科学省においても、特に海賊版被害が懸念される国との間における連携強化について政府間協議を行ったり、海外における権利執行の方法や事例に関するハンドブックや事例集を作成し、日本の権利者への情報提供を行うなどの取組を実施しており、今後もこのような取組を継続、充実していく予定です。

昨年十月に取りまとめられたインターネット上の海賊版に対する総合対策メニュー及び工程表においても、国際連携、国際執行の強化は重要な課題として位置づけられており、今回の法案の附則第七条でも、違法アップロード対策の充実について規定がされているところから、今後とも、関係省庁と連携しつつ、効果的な対応を推進してまいりたいと思います。

なお、どこの国で何国かというのは、ちょっとここで私が申し上げるとまたいろいろありますので、ぜひ、こういった課題を一つ一つ少なくしていく努力をしていくことでお許しをいただきたいと思います。

 

○城井委員

大臣、そこは国名含めて言っていただかないとというふうに思います。

もう一回聞きましょうか。

では、違う観点から今の件について少し伺います。

著作権を守っていく国際的な枠組みに入らない国が何をしているかということであります。

例えば、オフショアホスティングというふうに専門用語で言うそうでありますが、こういう権利関係に、よく言えば寛容、悪く言えば緩い国の中に置いてあるサーバーがあったり、そして、防弾ホスティングというふうに専門用語で言うそうですが、要は、国際的な枠組みから権利侵害をしているから何とかしろと言われたときに、あえて無視をするというようなサーバー業者がいるわけであります。こういうことが許されていいのか。

こういうことを許している国があるわけであります。

更に言うと、ドメインの登録業者の中にも確信犯的な、悪質な人たちがたくさんいます。

この人たちがやはり同じような指摘を受けても、無視することを売りにした営業をしているという。そうした業者を守っている国があるわけであります。

ですので、これは、その国との国家間関係はあると思いますけれども、そうした、我が国にとって、我が国で権利を持っている方々にとって有害な状況をあえて生み出している、無視するなどして生み出している人たちが、国がそういうものを見逃しているということですから、こうした防弾ホスティングや確信犯的なドメイン登録業者についての取締りをきちんとやる。

ここに手が届かなければ、国際連携を幾ら言ってみても、それは抜け穴が残ったままだということになります。

大臣、ここは対応いただけますか。

 

○萩生田国務大臣

先生の御指摘、問題意識は極めて大事でありまして、これは今ある国内法でまず固めをしますけれども、国際協力をきちんとして国際スタンダードを高めていかないと、わかりやすく言えば、違法者がいればそこに集まって悪さをするということになってしまいます。

御案内のとおり、国連にWIPOという組織があって、これは任意加盟ですから国連加盟国が全て入っているわけではないんですけれども、今、順次加盟国がふえつつあります。

著作権のあり方については、やはり国際スタンダード、ルールをきちんと守っていこうという意識は各国高まっていると思います。

つい最近までとんでもなかった国が非常にマナーがよくなってきたという事例も数多くございますので、こういう中でまずレベルを上げていく。

それから、私、これは外務省や経産省や、あるいは官邸とも連携してしっかりやっていきたいと思うんですけれども、せっかく積極的な外交をやって、さまざまな二国間協定をしていますけれども、この中に必ずこの著作権のことをしっかり書き込んで、二国間でしっかりグリップができる関係というのを一つずつ一つずつふやしていくということも、ここ数年かけて頑張っていきたいなと思っています。

いずれにしましても、そういった違法な企業が存在しやすい国や都市に拠点を置いて、引き続き著作権の侵害をすることをぼうっと見ているような法律であってはならないと思いますので、そこはしっかり対応することを改めて約束したいと思います。

 

○城井委員

東南アジアですとかヨーロッパですとか、特にひどい国はもう既に検討段階でも明らかなはずでありますので、そこは厳正な対応と、そして二国間でのそのほかの交渉もあるでしょうから、そうしたあらゆるチャンネルを通じながら改善をきちんと図っていただくということをお願いしたいと思います。

 

 

(海賊版サイトへの広告出稿の抑制の取り組みについて)

○城井委員

経産政務官、お待たせしました。海賊版サイトへの広告出稿の抑制の取組の進捗を確認したいと思います。

どれぐらいの効果があったかということ、今後どのように対応するか、教えてください。

 

○宮本大臣政務官

委員の御質問にお答えをいたします。

経済産業省といたしましても、今回、インターネット上の海賊版サイトによる被害が拡大する中で、同サイトが広告収入を主な収入源としていることを踏まえまして、平成三十年の初頭より、文科省始め関係省庁とともに、広告関係団体に対して広告の出稿抑制の協力を要請を行ってきたとこ

ろでございます。

権利者団体また広告関係三団体が連携をいたしまして、海賊版サイトのリストを共有したり、また、定期協議、広告掲載ガイドラインの策定を行うなど、対策を講じてきていただきました。

その結果、同年の10月、平成30年の10月には、広告関係団体加盟者が配信する広告は一件も表示されないことを確認しておりますし、本年4月段階でも引き続きゼロ件であると承知をしております。

さらに、こうした対策を一層効果的かつ継続的に実施するために、経済産業省から働きかけをいたしまして、昨年九月に権利者団体と広告関係三団体、これによる合同会議を設置していただきました。

改めて、これまでの取組を一層強化推進していただくことと、また、業界団体非加盟の事業者に対しても働きかけを行う、こういった協力要請も行っております。

引き続き、状況を注視しながら、文科省始め関係省庁と、また関係団体と連携をし、必要な対策を実施してまいります。

 

○城井委員

政務官、要請によって、加盟している会社についてはということでありましたけれども、要請による自主規制に任せた場合、それでも非加盟の業者等による広告出稿はやはり出てくるのではないか、それが海賊版サイトの運営を継続する資金になってしまうのではないか。そうした部分で、仮に継続をさせてしまった場合に被害が出た場合、国はどのように対応いたしますか。

 

○宮本大臣政務官

お答えをいたします。

非会員に関しましては、当然、まだいろいろなルートから広告が掲載されている、これは確認をしているところでございます。

ただ一方で、会員外も含む全ての広告主や広告事業者に対して取組を要請するということもなかなか容易ではありません。

そして一方で、最近、こういった広告のシステムが効率化、自動化する中で、いわゆる広告主側も意図せず違法性の高いサイトに広告が出てしまう、こういったケースもございますので、一律に広告側を規制することは難しいとは思っておりますが、今まで講じてきた取組を更に後押しするとともに、引き続き、業界団体と連携をして、更に高度化するさまざまなツール等の活用もしっかりと検討して働きかけを行っていきたいと思っています。

 

(自力での対策に限界がある中小企業の海賊版対策への経費助成やノウハウの共有について)

○城井委員

再び大臣にお伺いしたいと思います。

きょうの参考人質疑でも、海賊版対策の実効性を高めるにはということで、課題の一つといたしまして、対策にかかる時間やコスト、ノウハウということの指摘がありました。福井参考人からは、海外での著作権侵害の対策の助成は政府から行われていないという指摘もあったところであります。

海賊版対策の実効性を高めるために、自力での対策に限界がある中小企業の海賊版対策への経費の助成やノウハウの共有を国として行うべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

 

○萩生田国務大臣

海賊版対策については、御指摘のように、中小企業が侵害コンテンツを探索し、刑事訴訟や民事訴訟等の対応を個別に行うには、ノウハウなどの面で限界があると考えられます。

こうしたことから、文化庁では、中小企業を含めた我が国の権利者が海賊版対策を行うための権利執行の具体的な手順や必要な情報を整理したハンドブックや、ノウハウ、好事例をまとめた事例集などを作成し、海外における海賊版対策の取組を情報面で支援してきており、今後もこうした取組を充実させていく予定です。

また、コスト面において、個々の権利者が個別に海賊版対策を行うことは非効率であることから、経済産業省の予算措置も受け、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構、CODAが侵害コンテンツ自動監視削除システム等により一括して侵害コンテンツの削除要請を行ったり、窓口となって海外機関と連携した取組を行うなど、共同での権利行使による効率化を図っております。

文化庁としては、関係省庁とも連携しながら、今後とも中小企業を始めとする我が国の権利者の権利行使に資する取組を実施してまいりたいと思います。

 

(クリエーター、文化芸術関係者に対する支援について)

○城井委員

最後に、大臣、通告はないんですが、参考人質疑で御意見があったので、一つお伺いしたいと思います。

参考人からもありました。著作権を守ることで守られるはずのクリエーターですとか文化芸術関係者が、新型コロナウイルスの影響で苦境にあります。支援をぜひということで、強い訴えがありました。多くの大手の劇団等も潰れる危機だという声も聞こえてきています。

大臣、守るべきクリエーター、守るべき文化芸術関係者、ぜひ第二次補正を含めて踏み込んだ支援をお願いしたいと思いますが、お答えをお願いします。

 

○萩生田国務大臣

これは、与党の皆さんを含めて、各方面から文化関係団体の皆さんの救済を求める声というものは、一次補正を組むときからお話がありました。

あのときにもちょっとお話ししたんですけれども、なかなか、その労働形態というのがすごく多種多様なものですから、どこにどう手を差し伸べれば皆さんに届くのかということがすごく難しかったんですけれども、だんだんヒアリングをする中で見えてまいりました。

規模も含めて二次補正で、しっかり皆さんが安心して、やがてこのコロナが終わった後にまたさまざまないい文化の発信ができる環境がつくれるような後押しというものを文科省としてはしていきたいと思っております。

努力をしたいと思います。

 

○城井委員

迅速な対応をぜひお願いします。

終わります。

衆議院議員 きいたかし 福岡10区