高等教育の修学支援、支援を取り上げられる5,000人に従来通りの授業料免除を

2020年4月6日 衆議院決算行政監視委員会第二分科会

(前略)

(高等教育の修学支援に穴が開いている件について)

○城井分科員

続きまして、高等教育の修学支援に穴があいている件について伺います。

4月から始まりました高等教育の修学支援、低所得者世帯向けの授業料免除や給付型奨学金が法制化されたことは評価できる部分ですが、その一方で、令和2年度の新入生からは、前年度の入学生が受けることができた授業料の減額免除を受けられないケースが出てくることとなりました。

特に法制化をされなかった年収380万円を超えて500万から600万円あたりの家庭の子供たちは、受験真っ最中の時期に経済的な壁をいきなり与えられてしまう厳しい状況となりました。

文部科学省によりますと、これまでの平成30年度後期実績で、免除者数は約9万5,000人でした。

これを4月入学の大学一年生に当てはめてみますと、現行の授業料免除と新制度の免除で同じ人が4千人。

現行の授業料免除より新制度での免除の方が金額が大きくなる人が500人。未申請か不採択だったが、新制度で免除を受ける人が1,000人です。

つまり、新たに恩恵を受けるのは1,500人です。

一方、現行の授業料免除より新制度の方が支援が減るとなる人が5,000人にも上ると推計されます。

つまり、この1,000人が新制度による恩恵を新たに受ける一方で、本来、受けられたはずの5,000人が支援を取り上げられる状況です。

大臣、この支援を取り上げられる5,000人に、従来どおり授業料免除が受けられるように、国が責任を持って措置すべきです。

やっていただけますか。

 

○萩生田国務大臣

高等教育の修学支援新制度の検討に際しては、経済状況が困難な家庭の子供ほど大学等への進学率が低い状況も踏まえ、国公私立の学校種の別を問わず、真に支援が必要と考えられる低所得世帯の子供に支援の手が確実に行き渡るよう制度を整備し、その結果、支援対象となる学生数、金額が大幅に拡充されるとともに、個々の学生の支援も手厚く行われることとなっております。

国立大学では、この新制度以前にこれまで独自に行ってきた授業料免除については、従来から各大学が、自己財源も活用しながら、それぞれの方針に基づいて実施してきたものであり、引き続き各大学においてその取扱いを検討いただくことが基本となりますが、令和2年度予算においては、各大学の自主的な授業料免除に活用できる運営費交付金の増額を行っております。

公立大学における対応についても、各公立大学や設置者である各地方公共団体においてその取扱いを検討していただくことが基本となりますが、令和2年度においても、国立大学と同様、引き続き独自の授業料減免が実施できるよう、地方財政措置が講じられることとされています。

私立大学については、新制度により支援対象となる人数や国からの支援の割合が大幅に拡充することになり、大学における負担分が減少し、大学にとって新たな財源が捻出されるものと考えており、各大学には、これらの財源やその他の自主財源も活用し、現に支援を受けている学生に対する支援について適切に対応していただくようお願いをしております。

各大学においても、これにより新たに活用可能となる自己財源も用いながら、適切に対応していくことを促してまいりたいと思います。

 

○城井分科員

各大学の取組は国立大学の運営費交付金などで裏打ちをされているからこそやれてきたというのが実態でございましたから、今の説明ですと、その事実の部分から目をそらしているというふうに思いますし、また、中間層は、今回の新型コロナウイルスの感染拡大に伴いまして、家計急変の世帯も激増するということになっています。

この給付型奨学金や授業料減免といった修学支援、こうした家計急変世帯の学生にも一人も漏らすことなく適用されるべきです。

大臣、やっていただけますか。

 

○萩生田国務大臣

家計急変については、先ほども触れましたけれども、柔軟な対応でしっかりサポートをしていきたいと思っています。

制度が変わることによって、今まで支援を受けられていた年収の方で外れてしまう新入生というのは制度が始まる前から御指摘をされておりましたけれども、我々も、まだ新学期は始まったばかりなので全てを把握していないんですが、大学ごとに考えて、独自の財源などを使って今までと同じルールで支援をしている学校も複数確認をしておりますので、もうしばらく様子を見てみたいと思います。

 

○城井分科員

そうでもない大学もありますので、しっかり見ていただければと思います。

(後略)

衆議院議員 きいたかし 福岡10区