北九州空港3,000m滑走路実現のため予算措置を 衆議院議員 きいたかし 福岡10区 (北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

 

2020年2月25日 衆議院予算委員会第八分科会

 

○伊藤主査

次に、城井崇君。

 

○城井分科員

国民民主党の城井崇です。

分科会での質問の機会を頂戴して、ありがとうございます。

きょうは、北九州市にかかわる国土交通省への地元からの要望の部分、ぜひ大臣と直接、その要望をお伝えしながら、そして議論を含めてさせていただきたいと思いまして、きょうは赤羽国土交通大臣とということでお願いをさせていただきました。

どうぞよろしくお願いしたいと思います。

さて、北九州市におきましては、北九州空港を国の空港としてこれまでも整備を続けていただいています。

珍しい海上空港として騒音の対策などもしっかりできた空港でありますし、早朝便や深夜便への対応もできるという、24時間の運用が可能だ、そうした特徴も持っております。

こうした特性を生かしながら北部九州地域の活性化を図っていくには、この北九州空港をもっと使い倒していく必要があるというふうに思いまして、これまでも累次にわたって質問などでも申し上げてきたところであります。

きょうは、その中でも特に北九州空港の機能拡充と活性化について、ぜひ国にも更に踏み込んだ支援をお願いしたいということで、大臣にお伺いしたいと思います。

 

まず、滑走路の延伸の件についてお伺いさせてください。

これまでにも、私から令和元年11月19日に提出しました質問主意書、「北九州空港の三千メートル級滑走路の早期実現に関する質問主意書」ということで、この答弁におきましても、「政府としては、地元関係者の意見等を踏まえつつ、その効果や影響等について十分に検証する必要がある」との政府見解でございました。

ただ、この「効果や影響等について十分に検証」というのは、実は、数年前から答弁の線としては変わっていないという状況であります。

分科会におきましても、前回、前々回、通常国会のときにも、当時の石井国土交通大臣に御答弁いただきましたときにも、こうした答弁の線でございました。

ただ、この2年も、私から申し上げてまいりまして、今回も改めて、赤羽大臣に御認識いただきながらお力添えいただきたいと思いますのは、この滑走路が今二千五百メートル、でも、これを、地元要望も含めてですが、3,000メートルに延ばしてほしいというところにお力添えいただきたいという御議論を申し上げておるわけでありますが、これが足りないがために地元で実害が生じ続けていまして、ここを何とか取り除きたいというのがきょうの私の質問の趣旨の一つであります。

どうしたことかと申しますと、新規の航空路線が就航したいということで当然北九州空港や地元自治体にも相談があるわけですが、そのときに、滑走路の長さが2,500メートルだと、例えば大型の貨物機やジャンボジェット機だと、燃料満載、荷物満載だと離発着は難しいということで、成田や中部や関空に、せっかく北部九州に就航したいというお話があるにもかかわらず、残念ながらお断りをしてそうした他空港に切りかえざるを得ない、こうした状況が今まで続いているからであります。

こうした航空路線によるビジネスチャンスをしっかり地元に引き入れてほしいというのは、国からも地元自治体や空港に対しての強い要望だったはずなんですが、それを続けるために、残念ながら、基本的な条件が整わないとそうしたありがたいビジネスチャンスの引き合いを引き込むことができない、そんな状況になっているわけであります。

このことを、この数年にわたっても国土交通省や大臣にもお伝えしてきたところであります。

昨年質問させていただいてからあれから一年、この間も、平成31年度、令和元年の間にも4件の引き合いがありましたが、全て引っ張り込むことができませんでした。

その前の年には5件、その前の年にも5件ということで、この10年で23件のビジネスチャンスを逃し続けているという状況になっています。

北部九州でしっかりそのビジネスチャンスを取り込んでいく、そして、大型貨物機でも安定して離着陸ができるように、3,000メートル級滑走路を、来年度からの整備をしっかり開始できるように、調査予算を含めて予算措置をすべきだと考えます。

このタイミングであえて少し踏み込んだことを申し上げねばならないと思っておりますのは、ちょうど、例のRESA対策を含めた空港の安全対策の検討が国土交通省内でもこの間進んできているからであります。

もしこの安全対策のエリアが確定をしてしまいますと、そこから後、延ばしたいと言っても、その安全対策が確定した以上のところに延ばすのは、後づけで議論するのは難しいというふうに私も思っていますし、地元自治体もそのように考えているからであります。

その意味では、空港の安全対策が確定する前に、この滑走路延伸についても、きちんと3,000メートルに延ばしていくぞということをぜひ確定させていくその取組を国にもお願いしたいと思います。

こうした点からも、滑走路3,000メートルへの延伸に向けた予算措置、ぜひお願いしたいというふうに思いますが、大臣、見解をお伺いしたいと思います。

 

○赤羽国務大臣

まず、海上空港の利便性というのは、私もあの北九州の空港も使わせていただいておりますし、私の地元の神戸空港も同じように海上空港で、その利便性は私もよく理解しているところでございます。

また、この北九州空港の滑走路の延伸につきましては、これまでも幾たびと地元の首長さん、北橋市長、また、地元選出の与党の国会議員の皆さんや経済界の方々から何度も何度も、私、就任してからまだ半年たっていませんが、数多くの御要望をいただいておりまして、地元の皆さんの滑走路延伸に対する熱意は承知をしておるところでございます。

このことにつきまして、これまでの国会でも当時の大臣がそれぞれ答弁していると思いますが、事業の必要性、費用対効果、周辺環境への影響等について十分な検討を行う必要がある。

これはもうよく御理解いただけると思います。

そうした意味で、北九州空港、具体的に3,000メートル級の滑走路の実現のためには、長距離の国際貨物便が定期的に運航していただくというような需要が必要だというふうに認識をしております。

そうした意味で、北九州におきまして、貨物便の誘致活動、利用促進にこれも熱心に取り組んでいただいておりまして、最近、ロシアの貨物便で拠点化するという、これも、先ほどのお話、私、委員が言われたことはちょっとよく承知しておりませんが、これは単発のチャーターではなくて、定期便であることがやはり大事だと思っておりますので、そうしたことが一定の成果が出てきているというふうに承知をしております。

そうした環境が改善されているという認識のもとで、予算措置、具体的にあっては、これはもちろん地元関係者の意見をしっかりと踏まえつつ、ちょっと繰り返しになって恐縮ですが、費用対効果、相当な予算を投じることになるわけですから、その費用対効果、周辺環境への影響等について十分な検証を行うことが必要であるというふうに認識をしておるところでございます。

 

○城井分科員

地元の熱意と、そして、取組の一定の成果ということを大臣に言及いただきました。

ありがとうございます。

今大臣からも言及ありましたいわゆる世界最大級の貨物機アントノフの124級を運航しているボルガ・ドニエプル航空との北九州空港利用促進についての協定が結ばれたということで、これが令和二年に入ってからの話ですので、直近の大きな前進だというふうに思っています。

また、新型コロナウイルスの対応で現在運休をしているんですが、大韓航空のジャンボジェット機の就航などもありまして、今大臣からもありました貨物の路線的な受入れ環境は整いつつあるというふうに考えています。

その貨物が積み上がってくる中で、あとは実は施設の整備主体というところに今段階が差しかかっているというのが、地元自治体であり、地元経済界の認識であり、そして、私からの提案の部分でもあります。

滑走路への3,000メートルの延伸もそうでありますし、新型コロナウイルスが収束してからということになると思いますが、これまでも御提案申し上げてきたCIQ体制の充実、そして、シー・アンド・エアの動線の整備、これは貨物地区から岸壁までの動線ということになりますが、こうした部分、施設整備についても国の力をぜひ寄せていただくようにお願いしたいというふうに思っているんです。

こうした要望を踏まえながら、ぜひ大臣に、今の施設整備の一つ目、滑走路延伸について、ぜひ調査予算を含めた積極的な取組をお願いしたいと思うんです。

この積極的な取組にぜひ一言言及をいただきたいというふうに思うんですが、大臣、お願いできないでしょうか。

 

○赤羽国務大臣

今この場で決定するというようなことはちょっとしにくいもですから、先ほど答弁したとおり、予算措置については、地元関係者の意見等を踏まえつつ、費用対効果、周辺環境への影響等についてしっかりと国交省としても十分検証を行うことが必要だというふうに認識をしております。

これまでの地元の御努力は、先ほど申し上げましたように、一定の成果が出ているというふうに承知をしております。

 

○城井分科員

私、国政野党におる者ですから、こうした要望は、党派を超えて、超党派での要望ということで申し上げております。

ぜひ、前向きに受けとめていただけるということを一言おっしゃっていただけないでしょうか。

 

○赤羽国務大臣

同じ答弁になるわけですが、地元の御熱意もよく承知をしておりますし、これまで、熱意はわかっているけれども形がついてこないみたいなやりとりもあったかというふうに聞いておりますけれども、最近、先ほどのお話に出ていますようなロシアの貨物便の拠点化、そうした具体的な成果も出てきておるので、それは改善しているというふうに思っています。

そうした環境改善のことを受けて、予算措置については、これはもう原則でありますので、費用対効果、周辺環境への影響について十分な検証を行うということ。

国の予算を使う以上は、つくればいいということではありませんので、つくって使っていただかなければいけない。それは国交省の責任でございますので、そうした原則はしっかりと踏まえながらよく検討していきたい、こう思っております。

 

○城井分科員

ありがとうございます。

ぜひ、実績等も踏まえて前向きなお取組をお願いしたいと思います。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区