陸上自衛隊目達原駐屯地所属ヘリコプターの墜落事故に関する質問主意書 衆議院議員 きいたかし 福岡10区 (北九州市門司区・小倉北区・小倉南区)

 

 

佐賀の自衛隊ヘリ事故に関する質問主意書を提出しました。
今回の極めて重大な事故の捜査や調査に対して第三者の目が届くようにするなど、事故捜査や事故調査が公正に行われるようにすべきことを確認する内容です。

 


平成三十年二月八日提出
質問第六五号

陸上自衛隊目達原駐屯地所属ヘリコプターの墜落事故に関する質問主意書

 

提出者  城井 崇

 

 

陸上自衛隊目達原駐屯地所属ヘリコプターの墜落事故に関する質問主意書

 

平成三十年二月五日に発生した陸上自衛隊目達原駐屯地所属の第三対戦車ヘリコプター隊AH-六四Dが整備・点検後の試験飛行中に目達原駐屯地の南西約六キロメートルの位置に墜落した事故に関し、以下質問する。

 

一 整備時に交換したばかりであったヘリコプターのブレードをつないでいた部品、メインローターヘッドの調達先は米国の部品メーカーか。具体的なメーカー名を含めて政府の把握状況を示されたい。

 

二 事故の調査に関し、自衛隊内部のみで構成される航空事故調査委員会が当たるというのは事実か。今回の事故調査の具体的な体制について明らかにされたい。

 

三 事故の捜査に関し、「現場では陸自の警務隊が主導し、県警の協力を得ながら捜査を進める形になっていると承知している」という発言を大野防衛大臣政務官が行ったというのは事実か。陸上自衛隊主導の捜査ではその公正性に対し国民側の疑念が残ると考えるが、今回の事故の捜査の具体的な体制と主導者について明らかにされたい。

 

四 今回の事故に関し、自衛隊内部で構成される航空事故調査委員会による調査では国民から見て公正性に欠けると考える。第三者による事故調査及び国民への情報公開を行うべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

 

五 今回の事故が機体や部品に起因することがはっきりした時点で調達先に対し、責任の明確化、賠償の請求を行うべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

 

右質問する。

 


平成三十年二月二十日受領
答弁第六五号

内閣衆質一九六第六五号
平成三十年二月二十日

内閣総理大臣 安倍晋三

衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員城井崇君提出陸上自衛隊目達原駐屯地所属ヘリコプターの墜落事故に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

 

 

衆議院議員城井崇君提出陸上自衛隊目達原駐屯地所属ヘリコプターの墜落事故に関する質問に対する答弁書

一について

御指摘の部品は、米国のザ・ボーイング・カンパニーが製造し、防衛省が富士重工業株式会社(当時)を通じて購入したものである。

 

二及び四について

御指摘の事故(以下「本件事故」という。)についての調査は、平成三十年二月五日に設置された陸上自衛隊の航空事故調査委員会(以下「委員会」という。)において行っている。現時点における委員会の構成は、陸上幕僚副長を委員長とし、副委員長二名、陸幕委員八名、部隊等委員一名及び副委員三十六名である。

事故調査に当たって、専門的知見を有する第三者の協力を得ることや、情報公開を適切に行うことは重要であると考えており、本件事故に係る事故調査においても、第三者からの意見聴取を含め、あらゆる知見を活用して徹底した原因究明等に全力を挙げてまいりたい。

 

三について

御指摘の発言を大野防衛大臣政務官が行ったことは事実であるが、当該発言は、自衛隊機の航空事故に関して専門的な知見を有している陸上自衛隊の警務隊が、本件事故の捜査において大きな役割を果たすこととなるという趣旨で述べられたものであり、また、本件事故の捜査に当たっては、特別司法警察職員たる警務官によって構成される陸上自衛隊の警務隊と佐賀県警察が密接に連携し、必要に応じそれぞれの分担を定めた上で、所要の捜査が行われているところであると承知しており、「その公正性に対し国民側の疑念が残る」との御指摘は当たらない。

 

五について

現在、委員会において事故原因を調査中であり、その結果に応じて、適切に対応してまいりたい。

 

衆議院議員 きいたかし 福岡10区