全国学力テスト入札、発掘調査の費用負担、不登校対策に向けての現状把握について

第174回国会 衆議院文部科学委員会会議録第12号(平成22年04月16日)より抜粋

(前文略)

○田中委員長 次に、城井崇君。

○城井委員 民主党の城井崇でございます。
本日二人目ということで、きょうは、現場の声をしっかり聞きながら改めるべきは改めるということで、建設的な質疑、議論をさせていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
今、委員部の方からお手元に資料をお配りさせていただいておりますので、ごらんいただきたいと思います。
まず一つ目は、学力テストの入札についてであります。
学力テストをめぐりまして、二〇〇八年度そして二〇〇九年度と民間委託のための入札をしてきたわけですが、その特に中学校分の学力テストの事業の予定価格を、小学校の分と比べて五億円以上高い約二十三億円に設定していたというふうに報じられている新聞記事をお配りしておりますので、ごらんいただければと思います。
記事の内容を簡単に申しますと、要は、文部科学省が、それぞれ単独で入札に参加していた二社の企業から事前に提出された見積書をもとに予定価格を決めていた。しかも、小学校の分の事業と、そして中学校の分の事業と、対象になる生徒と児童の数はそれぞれ百二十万人とほぼ同規模であり、また、中学校は学校数でいうと約半数という状況にもかかわらず、予定価格は五億も違う。この差の大きさというところは極めて問題だというふうに思っておりまして、しかも、それぞれに一社の入札で毎年落札している。この一社応札の状況については、お配りした資料の裏面につけておりますのでごらんいただければと思いますが、そうした状況であります。
この報じられている部分は、大臣、事実でしょうか。お答えください。

○川端国務大臣 表現はいろいろあると思いますけれども、実態としてほぼ同じような規模で入札価格が五億円の差があったことと、それから、裏にありますのはこれは当省のデータでありますので、結果として、最近の分でいえば、実施事業に関しては一社応札であったということは事実でございます。

○城井委員 一社応札で適正に仕事していただいていたら何にも言わないわけですけれども、実際にその落札額の中身というところを検証していった場合には、例えば、採点や集計のシステムに使っているサーバーのレンタル料が、同じ製品を仮に購入した場合、買った場合の価格よりも高い金額、買えば一億四千八百万のところを、借りれば一億八千九百万というあべこべな状況があり、また、採点のアルバイトの時給についても、小学校分の事業をしている企業の見積もりよりも二六%も高いのに見逃されているという事実があったわけであります。
この一社応札の中で明らかに高い見積もりになっているこの部分の理由、そもそも一社応札になっている理由が何なのか、ほかに対応可能な企業がなかったのかということであります。
私は、この件を調べまして考えましたところは、たくさん対応可能な企業はある。例えば、全国規模のテストをやっている予備校だってありますし、あるいはテストの専門業者もありますし、さまざまな情報システムを扱っているところもある。そういうところがたくさんあるにもかかわらず、なぜ入れていないのかということであります。
ことし二月の入札の説明会で、競争入札への参加を検討している業者が、これまでの全国テストをやっている間に国費を投じて開発された採点・集計システムを見たいということを新規の参入業者が要望いたしましたときに、文部科学省から答えがありましたのは、このシステムを使っている二社の意向を理由に断っていたということも、この点報じられているところであります。
新規参入を希望する業者からは、システムを見られないと具体的な技術提案書が書けないということが二月の説明会でも声が上がっていたというふうに聞いているわけでありますが、こうした状況を見ましたときに、実質的に文部科学省そのものが一社応札を後押ししてきた経緯があったんじゃないかというふうに思うわけですが、この点、一社応札になっている理由、そして、ほかの対応可能な企業が入れていない部分について、大臣の御見解を伺いたいと思います。

○川端国務大臣 この入札の経緯を私も調べましたところ、一番初めにやるときには、十九年度のときには、いわゆる公募型企画競争、こういうやり方でやりたいという企画競争ということで、それにパスしたものと契約するということですから、形式的には随意契約ということからスタートいたしました。その翌年の二十年度からは総合落札方式による一般競争入札ということになって、十九年度のときには、ここにも数字があるんですかね、小学校調査七社、中学校調査が六社から提案があって、二十年度からは入札がそれぞれ一社になってしまった。そして、そのことで、より透明性あるいは周知をして競争が行われるようにということのいろいろな工夫を当時としてはされた中で、準備委託事業に関しては複数社が先般は手を挙げてきた。
これは、準備の仕事は年度末、テストは年度当初ということで、ここに境目ができてしまうということで、これも問題でありまして、準備の仕事を応札してとった人が準備をして、次に一般の試験をするのはまた入札をすると違う人なんていうのは基本的に考えられませんから、そういう意味では、そういうやり方を含めて一社になってしまった背景も私はあるのではないかというふうに思います。
それと、先ほどの一部報道で、知りたいというときに拒否されたということでありますが、正確な状況までは私自身把握していませんが、説明会のときにすぐに見せてほしいということに関しては、いわゆるセキュリティー上立ち入りできないというコードがある場所であるということと、やはり、それを今までやってきたところのシステムが動いているというと、営業上、その社のいわゆるノウハウにかかわる部分というのをどこで仕分けするかというのが即座に対応できなかったということがあったんだというふうに思います。
そういう意味では、一社入札は正当な競争が行われているのだろうかということに関しては、やはり改善の余地は随分あるということは事実でありますので、収支の問題と同時に、先ほども言いました年度をまたぐ問題はクリアをして、一括して一緒に仕事が受けられるようにというふうに改善をしたい。
同時に、入札に関してのいろいろな情報は、セキュリティーにかかわらない、あるいは、そこの社の独自の知的財産にかかわるもの以外は公開できるようにということを含めて、今回のいろいろな指摘の反省を踏まえた入札に変えていきたいというふうに思いますと同時に、いろいろこれは、例えば民間企業、あるいは、例えば建物を建てるといいますと、このスペックでこの品質保証をするのに幾らでやりますかということで済むんですが、どうも、こういう委託をするという仕事自体は仕組みが相当違っておりまして、それにかかった費用を精算をして払うみたいなことになりますので、御指摘のように、サーバーを持っている持っていないで、持っていることのメリットが何も感じられない仕組みになっている。持っていなかったらレンタル料まで計上できるというふうなことは普通の入札とは仕組みが違い過ぎるので、そこも含めてしっかりと一度検証する中で、国民の皆さんからも納得できるような形にしっかりと変えていきたいとは思っております。

○城井委員 改善の方向でぜひ臨んでいただきたいと思いますが、一点申し上げるならば、今回のこの委託の事業の肝の一つは、いわゆる採点・集計システムであります。この部分を国費を投じて開発しているということであります。この道具を使わないとこの仕事ができないということがありまして、この道具の中身の詳しいところを入札に参加するほかの企業は知れないということだと、実質、これは参入規制と同じであります。しかも、この採点・集計システムの著作権はだれにあるかということであります。
大臣、この採点・集計システムの著作権はどこにありますか。

○川端国務大臣 文部科学省が持っているものがありますが、全部ではないんです。
そういう意味で、先ほど申し上げましたように、情報開示あるいはシステム開示をするときに、そこを切り分けないといけないという部分があって即座に対応できなかったということでありますし、ただ、御指摘のように、この開発をしていく過程で、文部科学省が持っている権利と、それを一緒に一回目からやってきた業者が持っている部分がふくそうしているという部分がありますので、しっかり整理をして、業者が固有に持っている権利を侵すことはできませんが、文部科学省が持っているものはひとしく国民に開示されるべきものであると思っております。

○城井委員 もう一点伺いますが、二〇〇八年度、二〇〇九年度、続いて連年一社応札をしているこの二社の企業には、文部科学省からの天下りはいますか。

○鈴木副大臣 この二社につきましては、再就職している文部科学省の出身のOBがいるということは承知をしておりません。

○城井委員 ありがとうございました。
今回の問題は、いわゆる一般競争入札だから公正な形が保たれているという世の中のイメージを崩すかもしれないという、大変大きな問題だというふうに思っています。既にこれまでにも、最近も航空自衛隊の一般競争入札において、一般競争入札であるにもかかわらず談合を行っていたという事案があって、しかも、その企業の中に今回一社応札をしている企業も入っているわけであります。
そうした部分があるという、この国民の視線から見ても大変厳しいところ、特に、文部科学省と応札企業の癒着が疑われるようなことがこれっぽっちもあってはならぬ問題だというふうに思っておりますので、この点含めて改善を求めてまいりたいと思います。
もう一点伺いますが、ちなみに、文部科学省の事業で一社応札となっているものがほかにどれぐらいあり、また、そこに天下りはいるか、いないか。この点についても確認しておきたいと思います。

○鈴木副大臣 平成二十年度の状況で申し上げますと、一社応札企業は百八十五法人ございます。そのうち、平成二十年度分の百八十五法人の中に文部科学省のOBが在職しているかどうかは直ちには把握しておりません。
ただ、平成十一年八月以降ということで申し上げると、十四法人あります。しかし、今その人が在職しているかしていないかということについては、今把握をしていないということでございます。

○城井委員 大臣、今の状況であります。つまり、法人数はわかっても、天下りまで把握できていないというのが状況であります。
先ほどのこの学力テスト入札だけにとどまらない問題がはらんでいないかどうかをこの問題を機にチェックする必要があると思いますが、この点について大臣の御決意を伺いたいと思います。

○川端国務大臣 仕組みとして、一社応札にとどまらず、入札している社に天下りがいるかどうかが直ちにわかるようなシステムに今なっていません。そういう意味で、今鈴木副大臣から申し上げましたように、平成十一年以降に退職してそういう入札した企業に行った人は、延べで言いますと三十八人いるけれども、その人が今何人残っているのかはわからないというのが今の現状であります。
そして、一社入札、例えば平成二十年度ですと、一般競争入札が六百三十八件で、一社入札がちょうど半分の三百二十件、額にすると総額百七十億円のうちの百二十五億円で、件数としては半分で、額としては七四%ということで、やはり、本当の競争が行われていないというのが実数としては出ております。そこへ天下りの実態がどうかはわかりません。
したがいまして、これは、内閣全体としての課題も含めて、やはりこういうことをより透明に、そして説明責任が果たせるように、そしてそれが、結果としては適正な価格という意味で税金が無駄に使われないということで大変大事な課題であるというふうに認識をしており、内閣全体で取り組んでいるところでありますが、文部科学省においても、この問題は委員御指摘のようないろいろな側面から課題が多くあるということで、省内においてもしっかりと具体的に取り組んでまいりたいと思っております。

○城井委員 税金の無駄遣いを正すことは、我々の国民との大きな約束の一つであります。厳格な運用の改善を求めて、次の質問に参りたいと思います。
次に、文化庁の所管の発掘調査についてお伺いさせていただきます。
この発掘調査、不動産業を営む多くの皆様の中で大変困っている問題、お客さんから苦情を言われるベストスリーに入る問題ということでこの発掘調査のことがよく言われております。
具体的にはどうかと申しますと、不動産業で物件の売買をする際に、市町村の教育委員会で対象地域かどうかを調査をしてもらって委員会から指示を待つわけでありますが、その中で、掘って簡単な調査をして、見つかったら、遺跡が出ましたとなりましたら発掘の専門業者に委託をするということでありますが、この発掘の専門業者が扱うときの金額が問題であります。発掘費用もなかなかまちまちで、高額で、しかも土地の所有者が負担をするということであります。
文化庁の方に伺いましたら、いわゆる相見積もりは可能だということでありましたけれども、とても残念なことに、徹底をされておりません。私が調べたところ、現場の声を聞いたところでは、相見積もりをとらせてくれと言うけれども、どうしても応じてくれない自治体が、私の地元であります福岡県内にもあるということであります。
こんな例があります。地方では、例えば安い土地、売っても二百万円だというような土地があった。その土地を売ろうかなと思って調査をかけたら遺跡が出た、調べなきゃ、費用の見積もりを聞きました、百五十万円。こういう、ちょっと見たときにどうなんだろうかというケースもあるわけであります。所有者に負担をかけ過ぎてはいないかなというふうに思うわけであります。
この発掘物というのは国の所有物になるんじゃないか、公の所有物になるんじゃないかというふうに思うわけでありますが、公の所有物になるのであれば、調査費用は公が、国が持ってしかるべき部分があるんじゃないか。現状は個人負担であります。補助金の運用の変更で対応できるんじゃないかというふうに考えますが、この点の見解をお聞かせいただきたいと思います。

○中川副大臣 御指摘いただいたように、各都道府県の教育委員会に対して平成十二年に、この積算のいわゆる基準といいますか客観化といいますか、そういうことに対して通知を出しているんですが、必ずしもそれが徹底されていない、あるいはまた現場に対して説明を十分に果たしていないということ、これがあるんだと思います。そういう意味では、改めてこのことについて対応していきたいというふうに思っています。
地方公共団体が実施する場合には、国はその経費の二分の一を補助をしているわけでありますが、あとの分については、開発事業者にその負担あるいは理解と協力を求めていくということに今の制度ではなっております。
これは、考え方としては、いわゆる受益者負担といいますか、そこから出てくる発掘のその事業について、そこの活用をしなければならない、活用していきたいというところのいわゆる受益者に対して負担をしてもらうということ、このことで基本的な考え方をまとめて、その負担を問うているということであります。
これは、過去にそれによって裁判にもなりまして、そこのところは国が全額負担すべきじゃないかということ、そういう議論もあったんですが、裁判の結果では、現状の制度が認められてきた、それでいいんだという結果になってきました。
ただし、国が史跡として特別に認めるところについては、根っこから国の方がいわゆる買収をしていくといいますか、史跡保存の地域として指定をして国が買い上げているということもありまして、その史跡の重要性といいますか、そういうものの基準に基づいて支援のあり方というのを考えている、これが今の制度であります。

○城井委員 ありがとうございました。
国の二分の一の補助については私も存じておるわけですが、ただ、肝心の、例えば地元の不動産業界の団体なんかがあります。そこの支部の役員の方に、私が文部科学省、文化庁からいただいた資料をお送りをして読んでいただいて、御存じですかということで尋ねましたら、この国の二分の一補助ということを御存じありませんでした。
つまり、ルールや基準としてはあっても、その周知徹底や運用というところが届いていなければ意味がないんじゃないかというふうに思いまして、つまり、周知の徹底とそしてルールの厳格な運用というところ、見直しも含めて取り組む必要があると思いますけれども、この点いかがでしょうか。

○中川副大臣 御指摘のとおり、必要は私もあるというふうに思っています。先ほど申し上げたとおり、過去に通達を出しているんですが、それによってアリバイづくりみたいな形になっているんじゃないかなという懸念もありまして、改めてこのことについては通知をしていきたいというふうに思っています。

○城井委員 改めての徹底をお願いして、次の質問にさせていただきたいと思います。
次に、不登校対策についてお伺いをさせていただきたいと思います。
いわゆる不登校そして登校拒否というものが問題化されて、大変久しくなっております。しかし、小中学校に目を向けてみますと、全児童数は徐々に減っているものの、不登校の児童数は、この五年間見ただけでも、小学校で大体二万三千人前後、そして、中学校で十万人前後から減っていないのが現状です。つまり、これまでの施策では、不登校の減少どころか、相対的には事実上の横ばいあるいは増加という状況であるというふうに見てとれると思っております。
その意味では、この不登校児童の減少に向けて、数値目標の設定等も含めて抜本的な不登校対策の見直しを行う必要があるというふうに私自身は思っております。
そこでお伺いをいたします。これまでの不登校対策、最大の問題点の一つだと私が思っておりますのは、その不登校の状況にある子供たちの欠席の状況の把握が足りないということであります。この欠席状況の把握を徹底する必要があるというふうに思っています。
なぜこのことを言うかと申しますと、文部科学省から我々に示されている毎年の統計の中で不登校関連のものがあります。その中で、不登校のきっかけ、理由は何ですかという趣旨のデータがあります。その中に、「その他本人に関わる問題」、「その他」、「不明」、こういう項目があります。例えば親御さんとか、あるいはクラスで問題があったとか、そういうほかの項目があるわけですが、それを除いた「その他本人に関わる問題」、「その他」、「不明」というこの三つだけで何人はまっているかというと、約十二万人の不登校生徒のうち、この三項目だけで六万数千人の小中学生がこの三つの中に入ってしまっています。つまり、理由がわからぬと書いているのと同じなんじゃないかというふうに思っています。
つまり、原因特定が困難でこういうふうな分類をしてしまっているものが約半数に上っているという現状を考えましたときに、この部分の研究、対策、究明というところが必須だというふうに思うわけでありますけれども、この点、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

○川端国務大臣 不登校の問題は非常に背景が複雑であり、なかなかうまくいっていないという現状であることは、先生御指摘のとおりだと思います。
私も改めてこの問題でこのデータを精査いたしましたところ、私も全く同じ認識を持ちます。「いじめ」とか「いじめを除く友人関係」とか、「学業の不振」とか「クラブ活動」とか、いろいろなことがきっかけとなったという調査なんですが、最後に、「その他本人に関わる問題」、「その他」、「不明」というので恐らく半分以上の数字ということは、この調査は何なんだろうというふうに思われるのは、そうだと思います。言いかえれば、それだけ非常に難しいということは事実だと思います。
そういう意味で、こういうものがより詳しく調べられるかどうかというのには一定の限度があるとは思うんですが、やはり、不登校に不幸にしてなってしまったその児童生徒に対していかに日常的に頻度高く接触できるかということを個々にやらないと、これは解決できない。例えば七割ぐらいが、いじめとか、あるいは、全然これは関係ないですが、家庭の経済的事情とか、そういうのが非常に多くあるのであれば、そこは横断的に、集中的に手を打つということは可能なんですが、どうもそうでないというこの問題の難しさは、基本的に非常に多いけれども、学校に来なくなった子供と現場の先生が個々にどれだけ頻度多く接して対応できるかにかかっているなと改めて認識をいたしました。

○城井委員 大臣、おっしゃるとおりなんです。学校の教員の方々を中心にいかに触れていくかというか、大変大事だというふうに思うわけでありますが、その部分の取り組みがまだ足りないというふうに思っております。
例えば、家に閉じこもっている子供たちに今先生方が会いに行くか。最近、生徒指導提要というのを文部科学省がつくられました。生徒指導に対してのイロハのイが書いてあるというものだと思います。しかし、その中に家庭訪問についての言及はないというふうに承知をしております。
また、先ほど申した約半数以上の子供たちがふだんどこにいるか。例えばフリースクール、適応指導教室、そういういわゆる中間施設と言われるところにいた場合に、学校の教員の方々からすると、その子たちが何か元気になったりそういう状況が改善して学校に戻ってきてくれるものと思って、ああよかったと手を離しているケースが多い。そういう中間施設と言われるところに子供たちが行った場合に、言葉は悪いですが、子を捨ててしまった山、子捨て山のような状況にもしかしたらなってしまってはいないか。学校の先生、ちゃんと見ていますか。このあたりの部分は取り組みが大変足りないというふうに思っております。
このフリースクールの状況を、今、学校の先生方が残念ながら把握ができていない。中間施設の部分も含めて、やはり、学校に子供たちが戻ってきてもらってともに過ごすというところを目標にする。温かく見守るということだけではなくて、かかわっていく、登校刺激も含めての取り組みというところ、こうした中間施設の部分に手が届いていない状況について改善していくべきというふうに考えますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。

○川端国務大臣 一番基本は、先ほど申し上げましたように、生徒ときめ細かく接して対応していくということが一番大事であり、そのときに、その子供たちが例えばフリースクールにお世話になっているという実態があれば、そことの連携、中身をというふうに、まずそこが一番にないと、何かフリースクールのおかげで元気になってきたらああよかったなで終わるというのでは、本来の機能を果たせないという部分では、原点としては、接触を密にするということ、そして連携、ネットワークを大事にするということ、それともう一つは、教育現場の先生がそのことに対応できるという時間的なのがなくなってきているのではないかということ、それから、非常にきめ細かい対応ですので、経験と専門的知識が必要という意味のスクールカウンセラー等々やっているわけで、そういういろいろな仕組みの要素がたくさんありますが、そういう環境条件を整備して、より接触を強め、連携を強化するということが極めて大事であるというふうに認識をしております。

○城井委員 ありがとうございます。
今大臣がおっしゃったように、対応する先生方にもある意味で数が必要になってきますし、能力を高めていただく必要もある。そのための、例えば実践的な研修というところの充実も必要かというふうに思っております。
いずれにしても、そうやってある意味で専門的な人材の力をかりるけれども、最終的には、教育のプロである教員の方々がアンテナを働かせて、三十人前後の子供たちにしっかり向き合ってその変化をつかみ取ることができる、ここまでやはり持っていくということが大事だというふうに思っておるわけであります。
そう考えますと、この不登校生徒の義務教育ということについて国の責任として指導を行っていくべきというふうに考えるわけでありますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。

○川端国務大臣 義務教育で特にあります。そして、家庭の義務と国の義務、両方あると思います。その部分は、当然ながら、押しつけ合うということがあってはいけない。子供がしっかりとその義務教育期間中に学び、育っていくということがまさに国に与えられた責務であるというふうに思っておりますので、しっかりといろいろな方法、なかなか難しいという今までの経験も含めてありますが、その責めは国に大きくあることは間違いないというふうに思っております。

○城井委員 引き続き、その欠席状況の把握とそして取り組みの改善について注視をしてまいりますので、精力的な取り組みをお願い申し上げまして、私からの質問を終わります。
ありがとうございました。

(後文略)